イギリスBBCで4/1に放送されたアガサ・クリスティー原作のミニドラマシリーズ「Ordeal by Innocence」エピ1を見ました。
日本語の原作タイトルは「無実はさいなむ」、イギリス出版が1957年なら日本ではその少し後と考えられますが「さいなむ*」って意味がわからないけど古風で文学的な響きでステキ。(*苦しめるという意でした)
キャストがビル・ナイ、アナ・チャンセラー、アンソニー・ボイル、エレノア・タムリンソン(ポルダークのデメルザ)、エラ・パーネル、マシュー・グード、アリス・イヴ、そしてルーク・トレッダウェイ!
もうこの映画並みに豪華絢爛な俳優さんを見るだけでも価値がある!と思っていたら、キャスティングがまた美味いのです。
ビル・ナイは本心がどこにあるのかわからない穏やかな紳士、
アナは熱心さが空回りする、偽善に自分が振り回されるタイプの奥さん、
エレノアはその裕福な夫妻の養子の長女で頑張るつくり笑いの気弱な美女、
マシューは彼女の美男で棘のある夫、
アンソニーは屈折した養子の1人、母殺人罪で獄中死
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ルークはアンソニー役の息子のアリバイを証明しに訪ねてきた研究者
これがギークでとってもとっても怯えた感じを全身で表現していて、
彼はハンサムなのに、どこかほんの少し狂気が見える容姿をしているでしょう?(褒めてます。イギリスの役者はそこがいい。正確に言うと私が好きなタイプ)
そのほんの少しの狂気を500%にして演技してる感じです。
マシュー・グードも「いい人」の役もできるけど、本作では強気な狂気がうまくって・・・!
全3エピですが、お金持ちがアフリカ系も含む養子兄弟を育てたという設定からして面白いし、その子供達のお互いのライバル意識や両親に対する複雑な感情、どうも子供達から実は憎まれていたらしい母が殺されて、後妻にアリス演じるセクシーダイナマイトな女が家に入ってくる、
そしてルークの演じる研究者は彼が助けようとした男が死んだと聞いて涙を流してたことから、その男を愛していたと推察できるし、
クリスティーはダウントン・アビーの何10年も前から全員主役のジェットコースタードラマを書いていたのね!と思い、小説をここで読みたいけどネタバレになるしどうしましょう!!