Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

This Is Going to Hurt感想

2022-02-11 19:56:00 | ベン・ウィショー


2/8にBBCiPlayerが大盤振る舞い全7エピ一挙公開しましたが、ちびりちびりと見てました。ハードな内容につき1エピ見るとエネルギーを消耗してしまいました。

原作本を読んで内容は知っていたつもりが、ドラマ用のオリジナルもあるし、多分本の内容もほとんど忘れていたようでした。

オリジナルとしては南アジア系のジュニアドクターキャラは本には登場してなかったし、しかし彼女の存在がとても全体のストーリーに良い役割を果たしていてここは大納得。

本との対比で確かでないのが、本では確かパートナーは女性だったような。だとするとドラマ化にあたり、そして世の中の変化に伴い、作者アダム・ケイがNHSドクターとしての葛藤だけでなくゲイとしての心境も描きたくなったんだなと。

2000年初頭はまだマイノリティーへの理解も浅く、そのことはゲイだけでなくアジア人後輩の身にも襲いかかる差別で相乗効果ありでした。正直言うと彼女はアダム(ウィショーさん)のことが好きだし、教養のない白人労働者階級に差別されるしでたやすく感情移入してしまいました!

ところでドラマのトレイラーなどが公開されてから、ウィショーさんのクマ(目の下の方)のある無表情な顔がとても気になっていましたが、まあNHSの産科病棟の様子を1エピでも見れば、こっちの目の下にもクマができそうなくらい疲れるのがわかり納得でした。

病院以外のシーンも結構あって、ジャケットにタイというスマートなお洋服着ると、ウィショーさんのドラマだ!と嬉しくなりました。というのもウィショーさんそういう服は仕事以外で着ることがないような気がするからです。

原作にあまり存在感のなかったのが親と出身の家のことで、中の上くらいの多分イングリッシュ家庭だったんですね。それで母親はいつも保守的なきちんとした格好した女性でシューベルトとかがするりと出てくる会話があり、同じゲイでもパートナーの職業は弁護士の方がマシ、という。ドラマではそんな家庭とアダムの友人のやはりポッシュなカップルを見せて、そしてNHSに対比して高額な私立病院も批判的に描いていて、彼の人生のチョイス(アイリッシュのパートナーとか、その後のテレビやコメディ作家の職業)に説得力が感じられました。

さて、ドラマ、何回でも見たい。けど、医療ドラマだから仕方ないけど、また帝王切開とか血を見るのが怖いんです。

そうそう、私自身も2001年にNHSで出産しましたが、確かに待合室で待ったし、行くたびに違うドクターで同じお医者さんにずっと見てもらえたらなあなどと思いましたが、皆信頼できるドクター達でした。そして産まれる時へその緒が首に巻き付いていたので吸引されて私は急遽パチンと切られてしまいましたがその時縫合してくれたドクターはアフリカ系女性でしたので、日本に比べてダイバーシティは100歩も進んでいました。一方、その後入院した6人部屋の患者さんたちが「帝王切開の後が痛い」と夜中にナースコールする人とか三つ子がいつも泣いてるとか、私がゆっくり産後の体を休められない状況を作っていたのはよ〜く覚えています。(個室に変えてもらいました)ドクターたちから見たら、あの状況が毎日というわけか。。。