評判がいいことは知ってはいたけど見そびれていた「ゴッズ・オウン・カントリー」。
「ザ・クラウン」でプリンス・チャールズの好感度を急上昇させたジョシュ・オコナーが出ていても、荒涼とした田舎は苦手だし、インディー映画には珍しくアンコール上映されたらあっという間にSOLD OUTで劇場からも拒否された感がしてたのですが、
「映画『眺めのいい部屋』とダニエル・デイ・ルイス最高」とジョシュ君とこの映画の監督さんフランシス・リーがツイートしたのを見てしまったからには田舎でもいい!とお仕事終わって家に帰るのをいそいそとと楽しみにしたのでした。
そうだ!イギリスの田舎にはモフモフ羊さんがいることを忘れてた!
てか羊飼いのお話だったよ!
ジョシュ・オコナー演じるジョン(ジョニー)は体が不自由な父親の後を継いで牛や羊を飼う農場を経営している。というか動物たちの世話をして売って、と全部任せられている。
最初お母さんもいると思ってたらそれはお婆さんで、お母さんは美容師になりたくて家出しまっていた。
こ、これはジョニーが呑んだくれても誰にも責められないよ?!だって彼はゲロゲロになっても動物たちは待ってくれないのを知っていてちゃんとお世話している立派な若者ですよね。
地元の友達は都会の大学に行ってる。ということはジョニーまだ二十歳くらいなのに彼は自分が家を出たら働き手がいなくなるし、お婆ちゃんだけではお父さんの世話をしきれない。
ここから先ストーリーは公式などで読んでいただければいいので、感想だけ書いておきます。
田舎はやっぱりドロドロで寒くて厳しそうだったけど、
ほぼ死んで生まれた子羊がケアされて息を吹き返し、哺乳瓶でミルクもらって羊毛皮のおくるみ着せてもらってママが見つかったように、
ゲオルクみたいなサバイバル力あるお父さんとお母さんの癒し力持った人が農家に嫁に来てくれてよかったねジョニー!
寒そうでも家の中は暖かそうだし、動物かわいいし、ソーシャルディスタンスたっぷりの広い空と緑に挟まれた田舎は別の星みたいでいいかも・・・
っていう映画でした。
しかしこの向き合って入るお風呂シーンはLGBTQ映画の鉄板なんですかね。1994年ピーター・ジャクソン監督「乙女の祈り」から去年のコリン・モーガンの「Benjamin」まで楽しそう。。。
そして、ジョニーがセックス目当ての遊びに選ぶ子たちが、ヘテロ男性がよく女性を遊びで選ぶようなブロンドでツルツルなカワイ子ちゃんなのが面白かった。
特に最初の子はジョニーのこと好きになって「僕たち気が合うと思うんだけど・・・」ってなんですか可愛すぎるのにジョニーの仕打ちったらテメェ〜〜?! ふたり目のパブのお兄さんはいかにも自分が綺麗なこと知っててチャラいオーラを振りまいていたけど、田舎のトイレでこんなことして誰かに見つかっても21世紀だから大丈夫なんですかね?!
ジョニーのおばあちゃんもお父さんも息子がゲイだと知っても別に心配するでもなく、田舎に働き者が嫁に来てくれたからいいのかな?!
ところで「ゴッズ・オウン・カントリー」という意味は映画でセリフとして出てくるのかなと思ったら、恵まれた農村地帯のことを指す英語の表現でした。
そして今まで意識しないで飲んでた美味しいヨークシャー・ティー、この映画の舞台がヨークシャーと知ってあの農場パッケージに今さら納得です。
このスマホケース欲しいんですけど・・・
私もLGBTQ映画はそこそこ観ている自負がありますが、ゴッズ・オウン・カントリーはそれらの中でも特に好きな部類に入る作品です!
向き合って入るお風呂シーンは、二人の関係がラブラブなことを表す定番のシチュエーションなのかしら??
こんなのラブラブじゃないとできませんもんね。
Benjaminでは、コリンはノアくんに髪の毛洗ってもらって「付き合ってくれる?」と愛の告白もされて、キュンキュンくるシーンでしたね。
>>ジョニーがセックス目当ての遊びに選ぶ子たち
確かに、ブロンドで線が細くて、ゲオルゲとは全然タイプが違うのがまた興味深い!
ジョシュ・オコナーがインタビューで語っていましたが、ジョシュは今でもこの映画で共演したゲオルゲ役の俳優さん(名前覚えてません)と仲が良いらしいっすよ。
この映画ではヨークシャー訛りの英語がさっぱり聞き取れませんでしたが、素のジョシュは癖のないイギリス英語で上品な印象でした。
>>特に好きな部類に入る作品
大きいスクリーンで見たかったですが、小さく見ても光る作品でした^^
>>ラブラブじゃないとできませんもん
出会った直後の体当たりクライマックスを終えた安らぎと言いますのか・・・完全プライバシーの領域に他人を入れるなんてその瞬間
自分よりもその人が大切だからできることですね。
>>キュンキュンくるシーン
あれは見てるこちらも頬が赤くなりました。
>>素のジョシュは癖のないイギリス英語で上品
チェルトナム出身というのでどこか調べたらコツウォルズのこの前私が行った
友人の住む町の近くで、確かにあの町の人の英語は聞きやすかったです。
彼は上品なんだけどどこか純朴っぽいところが同居していて好きです。
早く「ザ・クラウン」の続きも見たくて待ちきれません!