Parade's Endネタバレ注意報!
現在のエドワード調シャワー
"pulling the string of a shower bath".
Parade's Endに繰り返し出てきたこの台詞、ちょっと意味がいまいちピンと来なくて、ラストのエピソード、グレイズ・インのフラットの階段でクリストファー&ヴァレンタインとシルヴィアが出会うシーンの会話にもピンとこなくてモヤモヤしました!
直訳:シャワー・バスのヒモを引く事 → 結果、人に冷水を浴びさせる事
昔のシャワーは、天井近くに設置された水のタンクについたヒモを引くことによって水が出てきたんだと思います。ドラマの中でも、ヴァレンタインの勤める学校の更衣室の奥にシャワーがあり、生徒達がヒモを引っ張ってキャーキャー騒ぐシーンがありました。しかも自動給湯ではないから、冷水。
(少し前までは水洗トイレのタンクもコレ式だったから、たぶんそうです。あれね、引くコツがあって、調度いい力とタイミングで引かないと、出ないんです!時々今でも改装してない家でお目にかかります。)
この台詞は、シルヴィアのお母さんが何度も彼女に言ってました。食事やティーで彼女には退屈でつまらない話の腰を折ってシルヴィアが暴言を吐き、皆がぎょっとして話題を中断する様子を彼女が得意げに楽しむという行為に言及しているんですね。
その台詞を、最後に、クリストファーがシルヴィアに向かって言うんです。とても意味深げに。
V: Liar! You haven't got a cancer! You're lying!
(うそ!ガンになんてかかってない!ウソよ!)
S: Well, Really?
(あら、そうかしら?)
V: This is what you do, isn't it.
(これがあなたのやり方なんだわ)
S: (to Valentine)What can you mean?
(どういう意味なのかしら?)
(to Christopher)Do you know what she means?
(あなたにはなんの意味か分かる?)
C: Miss Wannop means "pulling the string of the shower bath."
(ワノップ嬢は"シャワーのひもを引く事”を意味している。
S: Oh. Christopher... Christopher, you can mean it. Look at her! Is she a Girl Guide or something? Perhaps you do mean it.
(まあ。クリストファー・・クリストファー、あなたがそれを意味してるならわかるわ。ご覧なさいよ、彼女ったらガールスカウトの少女か何か? きっと、あなたがそういう意味で言ってるのね)
ずっとシルヴィアの行為であった"シャワーのひもを引く事”を、このトライアングル全員揃った初めての対決での会話の中で、今度はクリストファーがたった一言、口にして、それが文字通り、攻勢の変化の引き金となったのでした!
注 Girl Guide(ガールスカウト)って調べてみたら、イギリスで発足したのは1910年だったんですね!
この物語のこの時点ではまだできたばかりで、その活動基本は、家事習得とフェミニズム(肉体鍛錬、職業訓練などを含む)の実践だそうです。うわ!シルヴィアが軽蔑する要素の権化だ!シルヴィアはヴァレンタインをそう形容することで、自分の夫を奪った若い女に対してせいいっぱいのプライドを保ったのじゃないかな。
現在のエドワード調シャワー
"pulling the string of a shower bath".
Parade's Endに繰り返し出てきたこの台詞、ちょっと意味がいまいちピンと来なくて、ラストのエピソード、グレイズ・インのフラットの階段でクリストファー&ヴァレンタインとシルヴィアが出会うシーンの会話にもピンとこなくてモヤモヤしました!
直訳:シャワー・バスのヒモを引く事 → 結果、人に冷水を浴びさせる事
昔のシャワーは、天井近くに設置された水のタンクについたヒモを引くことによって水が出てきたんだと思います。ドラマの中でも、ヴァレンタインの勤める学校の更衣室の奥にシャワーがあり、生徒達がヒモを引っ張ってキャーキャー騒ぐシーンがありました。しかも自動給湯ではないから、冷水。
(少し前までは水洗トイレのタンクもコレ式だったから、たぶんそうです。あれね、引くコツがあって、調度いい力とタイミングで引かないと、出ないんです!時々今でも改装してない家でお目にかかります。)
この台詞は、シルヴィアのお母さんが何度も彼女に言ってました。食事やティーで彼女には退屈でつまらない話の腰を折ってシルヴィアが暴言を吐き、皆がぎょっとして話題を中断する様子を彼女が得意げに楽しむという行為に言及しているんですね。
その台詞を、最後に、クリストファーがシルヴィアに向かって言うんです。とても意味深げに。
V: Liar! You haven't got a cancer! You're lying!
(うそ!ガンになんてかかってない!ウソよ!)
S: Well, Really?
(あら、そうかしら?)
V: This is what you do, isn't it.
(これがあなたのやり方なんだわ)
S: (to Valentine)What can you mean?
(どういう意味なのかしら?)
(to Christopher)Do you know what she means?
(あなたにはなんの意味か分かる?)
C: Miss Wannop means "pulling the string of the shower bath."
(ワノップ嬢は"シャワーのひもを引く事”を意味している。
S: Oh. Christopher... Christopher, you can mean it. Look at her! Is she a Girl Guide or something? Perhaps you do mean it.
(まあ。クリストファー・・クリストファー、あなたがそれを意味してるならわかるわ。ご覧なさいよ、彼女ったらガールスカウトの少女か何か? きっと、あなたがそういう意味で言ってるのね)
ずっとシルヴィアの行為であった"シャワーのひもを引く事”を、このトライアングル全員揃った初めての対決での会話の中で、今度はクリストファーがたった一言、口にして、それが文字通り、攻勢の変化の引き金となったのでした!
注 Girl Guide(ガールスカウト)って調べてみたら、イギリスで発足したのは1910年だったんですね!
この物語のこの時点ではまだできたばかりで、その活動基本は、家事習得とフェミニズム(肉体鍛錬、職業訓練などを含む)の実践だそうです。うわ!シルヴィアが軽蔑する要素の権化だ!シルヴィアはヴァレンタインをそう形容することで、自分の夫を奪った若い女に対してせいいっぱいのプライドを保ったのじゃないかな。
一方のヴァレンタインのほうは、"Yes"と即答したものの、「愛人になる」とは具体的にどういう行為を指すのか、実はあのタイミングではまだ分かっているようで分かっていなかった訳で、その辺もほほえましいやらおかしいやら。
Parade's Endがハイブロウすぎて一般のイギリス人にもついていけない、という評は私も読みました。何だよ何だよ、そりゃ私がついていけないのも当然じゃん、と思いましたが、でもフォード・マドックス・フォード+トム・ストッパード+ベネディクト・カンバーバッチだもの、やるからにはヘタに媚びずにハイブロウのまま突っ走ってくれてよかった、とも思います。
それに、FMFの原作小説と比べれば、ストッパードは視聴者にすごく親切な脚本を書いてくれたんじゃないかしら。B・カンバーバッチも、クリストファーという掴みづらい役を巧く体現してくれてましたしね。
あれ?あのyesの時はイーディスとのCan you do without making a baby?みたいな会話前でしたっけwww
はい!BBCさんが大衆に媚びなくて良かったです!IQ値の低下に反対。
Hedgehogさんのおかげで序文(ジュリアン・バーンズ)を読んだだけでも、ドラマ化にトムさんがちゃんとそれなりに娯楽作品として完成させたのはわかりましたもん。新しくリンクしていただいたトムさんの文もこれから読んでみます。
ありがとうございます!
いえ、あの会話の後です。思いがけない形でイーディスに無知をさらけ出しちゃった後、クリストファーに"Yes"と答え、「おいおい、本当に分かって返事してるのか?」と思ったら、案の定、その後になって女学生がこっそり持ち込んでた「Married Love」を盗み読みしてようやく性についての正しい知識を得た、という流れだと思ったのですがw
わああ、同じ場面を観ても、考えることは人それぞれですね。
私はどちらかというと、「最初から生徒に返すつもりならわざわざ職員室で告発しなくていいのでは?」と思いました。ま、下っ端教員なので、自分の一存で処理するのではなく、起こったことはきちんと報告せねば、と考えたのかしらん、とも思いましたが。
先輩からいじめられるかどうかについては、ヴァレンタインが「結婚前の女学生こそ正しい性の知識を持つべきだと思うのっ」と鼻息荒く意見したとき、周りの教員たちは、「何を生意気な」と思うより先に、私同様、「こ、こいつ、女学生について語ってるつもりで自分のことを話してるよw」と内心苦笑いしていたのでは。で、そんなヴァレンタインの実体験(?)を尊重して、「そうね、他の女学生たちもきっと彼女と同じようなものかもね」と、あの本を許可することにしたのでは……?
それにしても、このドラマ、感想を語り始めるとキリがないですw
でも彼女の正直な性格から、隠しておけなかったのでしょうね。
あ、それからHedgehogさんに言われてみると、
先輩からMarried Womenの本と言われたからこそ、
「そうじゃなくて!」と自分にも必要だと自覚できたのかな。
もう1回このシーンは見ないと~
私が先輩いじめを想像したのは、たぶん女学校の先生は、
なぜかいわゆるオールドミスみたいな人が多かったのかと想像したので
そういう人が黙ってるわけないと妄想したからでした。。。
ところでHedgehogってシャーロックのジョンが似ていると言われてますよね
なんでだろう?シャーロックのイタチ(カワウソかな?)は似てるのわかるけど。。。
言われてみれば、小さくてまるっこくてかわいらしいところは確かにそっくり! 日本ではあまり馴染みのない動物ですが、西洋では「なめくじを退治してくれるありがたい動物」として、ガーデニング好きな人たちに愛されているみたいですね。ふむ、そう考えると、たいした役に立たないように見えて(失礼)実はすごく有能で有益、という辺りもジョンっぽいかも!
と、ここまで書いて私も画像を検索して大笑い!!セーター着てるし。