「ベニスに死す」の代名詞とも言える、教授が一目惚れした美少年タジオを演じたビョルン・アンデレセンのドキュメンタリーが、今年のサンダンス映画祭で発表されました。
なぜ今？という疑問も湧いてくる、ベニスから50年というタイミング。
ビョルンは世界一の美少年としてルキノ・ヴィスコンティ監督に見つかって以来、大人たちに性搾取され続けながら自分探しをしてきたというのです。その記事はこちら。リンク先、ちょっとわかりにくいのですが、写真スライドを追っていくと下に文字が出るので写真を右にクリックしながら読み進めください。
そんな不幸に陥ったのも、そもそも両親が幼い頃から不在で、育ててくれた祖母にはセレブ界への道具として利用された境遇があったと記事に書いてあります。守ってくれる保護者がいない子供だったんですね。
21世紀の今なら、MeToo運動も経て、ルキノ・ヴィスコンティもセクハラで訴えられたでしょうが、悲しいかな、1970年代には貴族の大物監督に楯突くスタッフはもちろんいませんでしたし、新人の子役に何ができたでしょうか。
救いは、彼は精神を病みながらも現在まで生き延びて、このドキュメンタリーで声に出せなかった叫びをついに解放したらしいということ。
まだ公開日などの情報はありませんが、「来日して初めての西洋人のポップアイドルとなった」（ほんとかよ？！と突っ込みたいけど）というくだりが予告編でも見られるので、日本でも上映されるのでしゃないでしょうか！
老いて、美少年だった頃の美貌が失われたからこそ、眩しさに目が眩まずに人間ビョルンをやっと観れそうな気がします。写真や動画で見る限り、シュッとした美しい老人ですけど。
私もこの映画のニュースはどこかで見かけてぜひ観たいと思っていました。
ミニ・シアターの上映予定かと思ったら違った･･････
ただ、ELLEのような詳しい内容でなかったので今読んで唖然としました。
あの美しい少年があれほどひどい扱いを受け利用されていたなんて!!
当時の上層階級の人々にとって
１人の少年の人生をお遊びに使うなんてことは許されるものだったのでしょうか。
子役を食い物にする親その他の話では最悪の例かもしれません。
こんなことがあったなんて･･････
『The Happy Prince』でもヴィスコンティへのオマージュととれるシーンもあるように
作品そのものはみなさんに愛されているのに
そういう人が作ったのかと思うと何とも言えない複雑な思いがします･･･
＞＞当時の上層階級の人々にとって１人の少年の人生をお遊びに使う
同じ70年代のサンローランの映画にもゲイの秘密パーティーなど
出てきました。お金持ちと怪しい衣装の男娼とか。
ドラマのモースにもたびたび上流階級の男たちが少女を
おもちゃのように使い捨てる集まりが登場しまして、
残念ながら、利用されてしまう人がいるのですよね。
＞＞作品そのものはみなさんに愛されているのに
そういう人が作ったのかと思うと何とも言えない複雑な思い
芸術家や貴族は今よりもっと特権階級だったのでしょうね。時間はかかりましたが、やっと社会が弱者の人権に注目してくれるようになりました。
アンドレセン来日時の日本の騒ぎ用は覚えていますよ(歳バレバレ！)。
雑誌という雑誌の表紙を飾り記事もたくさん、TVにも引っ張りだこ！
「超」がいくつも付くアイドルでしたね。
その前はビートルズかな。彼らは20代になってたはず。
あとはツイッギー(小枝のようにほっそいモデルさんで歌手)。
彼女が来日したのは10代でしたし確かに凄い人気だったわ。
そうなると彼女が「来日した10代の西洋人の中で最初」のアイドルかも。
アンドレセンの来日はその後ですから。
「ポップアイドル」という表現が気になってますが。
なにはともあれ
言えなかったことを吐き出して心穏やかになれたのかが気になるので
このドキュメンタリー映画の公開が待たれます。
暴力を受けた子供は大人になった後に「その時の自分」が入れ子状態になって、大人の自分を責め続けます。
〜今大人になって強くなったって意味ない。どうしてあの時助けてくれなかったんだ。〜
と泣き叫びます。その声に向き合わず無視すると、心を病むか外に向けて暴発します。一番のリベンジは「何事もなかったように普通に」生きて行くことなんですが、彼ほど有名だとそれは難しかったでしょうね。
リンク先の記事を読んで、彼に対するヴィスコンティの激しい憎悪を感じました。作品よりも彼が衆目を集め賛美された事に対する嫉妬と復讐、或いは歪んだ愛情で破滅させたかったのか。
この映画の中の現在の彼の凛とした外見に安堵します。こうやって外に出すことができて本当によかった。
この事に限らず、立場の強い人々のやりたい放題は全人類の恥です。
＞＞「超」がいくつも付くアイドルでしたね。
＞＞ツイッギー ～～～ 凄い人気だったわ。
ホントですか？！クソ～～知らなかったなんて悔しすぎ、
私の実家は外国文化ゼロでぜんぜん知りませんでした。
ふたりとも来日してたことも・・・
＞＞言えなかったことを吐き出して心穏やかになれたのか
切にそれを望みます。
ドキュメンタリー、見たいですね！
＞＞、彼に対するヴィスコンティの激しい憎悪を感じました。作品よりも彼が衆目を集め賛美された事に対する嫉妬と復讐、或いは歪んだ愛情で破滅させたかったのか。
その発想はありませんでした。
自分の作品で使い終わったからあとはお金持ち権力者に分けてあげた
という感覚なのかな、と。モノ扱いですよね。。。
＞＞この映画の中の現在の彼の凛とした外見に安堵します。
よくも今まで頑張ってくれました。彼の中の強さに感謝。
＞＞立場の強い人々のやりたい放題は全人類の恥です。
激しく同意です。
まだまだ世界中に持てる者の持たざる者搾取は続きますが
こうしてひとつひとつ告発されて悪が滅びてもらいたいです。