Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

イーディ、83歳 はじめての山登り

2022-09-13 17:38:17 | その他の映画・ドラマ・舞台

オリジナルの「主任警部モース」を演じた故ジョン・ソーの奥様であるシーラ・ハンコックが主演、という切口で知ったこの映画、内容をてんこ盛りにした邦題にもひかれて見てみました。

私の20代後半くらいからのモットー「やらないで後悔したくない」にも重なるので勇敢なおばあちゃんになるための教えを乞うつもりだったのですが・・・

3人目の女性首相のいるイギリスでも、今80歳の若かった頃には亭主関白も存在して、妻として母としての義務に生きた女性もいたのだな・・・とまずちょっぴりガッカリ。

とは言え、イーディは日本で想像するような「芯の強い女性」ではなく「言動も強い口の減らない婆さん」だったのです^^;

イーディのチャーミングなところは、不健康なあのイングリッシュ・ブレックファストが好きで、家でベーコンを焼いていたら娘が来てそれを戸棚に隠すところ(笑)でも見つかって即ゴミ箱に捨てられてしまうんですが。ちょっとそれにもびっくり・・・いくらなんでもベーコン自体があんなに悪者扱いされてるなんて・・・

少女時代は活発でパパとキャンプなどを楽しんでいたイーディが結婚したのは、旅行を無駄遣いとするケチな男で、しかも血栓で歩行も会話もできなくなって30年も世話をする羽目になってしまったのです。

そんな、施設に任せるにはお金も必要だろうし、昔の人の道徳観で妻が世話をすべきという考えだったのでしょうけど、まあそんな苦行を確かによく頑張りました。

で夫の死後、娘に老人ホームに入るよう促されて既に墓場に入れられるような気になり、荷物の整理中に見つけた昔の絵葉書を見て、やり残した事を思い出しスコットランドはハイランドに出発したのでした。

しかしね、今のご時世、介護付き集合住宅とかもあって、それだといざ何かあったら介護士が常駐しているので安心だけれど普段は全く一人暮らしのマンションと同じ、ってのもあるのでそういう所に住めば良いんじゃ・・・とも思ったんですけど、値段もマンションよりは高い上に、やはり高齢者限定住宅、ってところで墓場感は一掃できないかもしれないですね。

まあ体育会系女子だっただけに、昔の夢を叶えたいってところでいきなりハイランド登山ですか?!って高ハードルなところが映画にもなるわけですね。

数多くのスポーツを生み出したイギリスだけあって、ハイランドに行けばハイキングにボート漕ぎやテント張り、火おこしに飯盒炊飯がついてきて、それに必要なアウトドアな服、靴、バックパックなど色々必要というのが興味深かった。

イーディが昔使っていたオールドスクール系のキャンプ用品はロマンがありますが、マイクロファイバーに比べて践祚いう映画に出てきそうなキャンバス地は重くて担いで山を登るものじゃないですね。

私は10代の時に不健康なUKロックに染まったせいで「体育は嫌いだ」人間になったので、肉体スキルが必要なことでやり残すことはないと思っていたのですが、つい先日、スパークス出演のせいで20年ぶりのオールナイト音楽フェスというものに行った時には、ちょっぴりイーディみたいだったかも知れません。

フェスから4日間スパークスイベントをやり抜いた時には「やり切った」と思ったと同時に、人生って何があるかわからないので、これからも更なる試練を神様が用意してくれてるかも知れないと思いました。

ということは、やはりいつも心にイーディを、ということで自分には縁がないだろうなんて思わないようにします!

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2 コメント

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Unknown (えむ)
2022-09-16 13:51:32
しましまさん

スコットランドの風景が美しいですね。黄色い花が印象的でした。

高い所に逃げて助かった記憶が人の中に積み重ねられているんでしょうか。「山頂に登る」というテーマはとても高揚しますね。

高齢になるまで能動的に生きられなかったイーディの初めての冒険は幸運に助けられながら成功しました。高齢クライマーが増えてる今日、リスクも描かれているのは良かったです。

さて歳取るにつれて親子の年齢は案外近いんだなと感じます。親世代が健在でも自分達の終の住処や暮らし方等を意識するこの頃です。

今からの高齢者はデジタルデバイスを駆使しますから、身体がヨレヨレでも買い物もバーチャルな旅もできますし遊びの要素はかなりキープできるのでは。
…但し、頭がしっかりしてればという条件付きではありますが。

イーディは頭も身体もしっかりしまくりです。夫を介護するだけの生活の中でもそれを失わなかったのは彼女の強さですね。
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えむさん (しましま)
2022-09-16 17:19:59
>>高齢クライマーが増えてる今日、リスクも描かれて

現実にもイーディみたいな人が増えてるんですね。
そういえば、先日退職した人(60代)も山に登ると言ってましたっけ。

>>「山頂に登る」というテーマはとても高揚

へたれな私は考えただけでクラクラしてしまいました。

>>夫を介護するだけの生活の中でもそれを失わなかったのは彼女の強さ

ホントそうですね!その間にやる気なくなっちゃう人もいそうですものね。
やはり見習いたいです。
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