Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

アバウト レイ 16歳の決断

2018-02-11 20:07:00 | その他の映画・ドラマ・舞台


やっと見てきました!
人口過密の東京でもたったの4館しか上映がなく、しかもそのうち1館は都心から遠い西東京、1館は千葉よりの住宅地、2館が都心の新宿と品川です。つまりエル・ファニング、ナオミ・ワッツ、スーザン・サランドンというスターが主演でNYが舞台のメジャーそうな映画ですが、トランジェスターという内容のためかインディー系なのですね。

女性⇨男性のトランジェスター映画でパッと頭に浮かんだのは「ボーイズ・ドント・クライ」。実話を基にしたヒラリー・スワンクの演技が素晴らしい映画でした。しかしあれはショッキングな話で後味はかなりハードでした。

しかして、こちらは、コメディです。家族のゴタゴタはかなりハードにもかかわらず、さわやかなのです。

そう、ハードなのはレイがトランジェスターだということではなく、彼女が彼になるにあたり治療のため家族の過去が現代につながってくることでした。

映画を見て原題が「Three Generations」と知り、この映画がトランジェスターだけを主題にせず、世代の違いをもテーマにしていたのかと知りました。

レイが今の10代、その親の世代のマギー、レイの祖母ドリー。

2世代前にはレズビアンのカミングアウトはありえずっまず隠して結婚したのでその結果マギーが生まれてます。今は女性と再婚してNYの都会暮らしを満喫して、正直言って3世代のうち1番幸せそう。

マギーはシングルマザーですが、レズビアンの母とトランジェスターの子供の間で唯一ヘテロなセクシャルマジョリティではあるのですが、その実、レイの父親とその弟との問題が解決していなかったことが浮上します。

しかし私はこの映画を見てて、これってNYCという大都会だから成り立つよなあとしみじみ思いました。トランジェスターたちの意識はネット環境のおかげで2世代前より格段にオープンになっているでしょうけれども、地域社会ではまだまだ受け入れられにくいじゃないですか。現にレイだって自分が女の子だった子供の頃から知られている地区から引越して人生やり直したいと言っていました。

かつ、大都会でも性転換治療を受けるのが未成年の場合、両親のサインが必要なのか!?と驚きました。

だってだって、未婚率、離婚率高くて、子供が血統でいう両親と一緒に暮している率はかなり低そうなところじゃないですか?そして日本だったら、保護者印は大抵親ひとり分でOKなんですもの!

ところでエル・ファニングは身長が175cmなのでスラリとした可愛い少年に成っていましたが、美少女/妖精ちゃんの彼女でも、イコール美少年かというと実はそうでもなく、エルちゃんが可愛いのには今もって全く異論はありませんが、美少年になれる美少女とそうでない美少女のタイプってあるな、と改めて考えました。例えばシアーシャ・ローナンは顔だけは美少年いけそうですが、身長と体型はエルに軍配が上がります。難しいものですね。






TEA CAKESざんまい

2018-02-09 21:25:00 | イギリス


先日、六本木で開催されたBritish Weekdendの展示で「TUNNOCK'S」というスコットランドのお菓子のブースを見て以来、そこのTEA CAKESが食べたくなり、ついに友人にイギリスから買ってきていただきました。

そのブースではウェハースのお菓子は販売していたのですが、こちらのはなく、店員さんに聞いたら「TEA CAKESは中にマシュマロが入っているため形状を保って輸入するのに問題がある」とまだ日本にないことがわかったからです。

全然パッケージも変えてなさそうなレトロな存在。

何と言ってもドラマ「ENDEAVOUR/刑事モース」でサーズデー刑事も1960年代に同じものを食べていたくらいですから!



箱の底も横もレトロさ溢れます。



中身は、今回感じたのですが、マシュマロというにはクリームっぽく、クリームというには粘着力のある、なんとも不思議な食感で、やっぱりこれはスコットランド名菓であると同時に、駄菓子とも言える存在なのでした。






音楽家の多いところ

2018-02-06 19:06:00 | 近況
早いもので、現在のお仕事についてもうすぐ3ヶ月になろうとしています。辛かった前の仕事も3ヶ月は契約期間があったので頑張りましたが、やはり派遣期間が3ヶ月というのはひとつのコトが見えてくる時期なんでしょうか、仕事の流れとか、周りの人のこともだんだんわかってきたように思います。

今の職場は長期滞在者用のホテルのような施設で、

今日、私がここで働き始めたのと丁度同じタイミングで入居してきた人が一組チェックアウトしました。彼は、日本の人気ロックミュージシャンのツアーサポートメンバーで、見るからにロッカーなんですが、奥さんと4人の幼い子供達と一緒に住んでいました。

私たちスタッフは楽器を関税から引き取るお手伝いをしたり、ファンレターへの返事の投函を頼まれたらなんと封をしていない封筒がたくさんあったので、封の糊付けをするというまるでファンクラブ事務員のようなことまでしました。私には特にこの仕事に慣れる=お客さんにも慣れると言う時期だったので、賑やかなファミリーが帰っていくのがとても寂しかったです。

彼らの部屋にクリスマスツリーが残されていて、ああ、クリスマスから随分経ったような気がすると思いました。

明日は同じバンドの別のサポートメンバーが出て行きます。彼は単身ですが、本人とてもチャーミングでフレンドリーで、まだ仕事に慣れなく言葉遣いも硬くて馬鹿丁寧だった私に、「礼儀とはその人が心地よい言葉遣いと態度を取ること」を思い出させました。つまり接客の鏡のような丁寧語を使っても返って疎遠な態度になることもありうるわけです。失礼にならない程度にフレンドリーという加減も難しいのですけれどもね。


イラストはこちらからお借りしました。


この2人のロッカーだけでなく、どういうわけか私が入って2ヶ月半くらいの間に、バイオリニスト、ソプラノ歌手、指揮者、というような別のジャンルの音楽家の滞在者もいて、約80室しかない小さな宿泊施設だというのになんとなくアーティストのオーラが漂って、抜け感が心地よかったです。

大事なことで頭がいっぱいの人は、それ以外にはうるさくないのです。

私は産休スタッフの穴埋め的にあった募集でこのお仕事についたので、今度そのスタッフさんたちが休み明けて戻ってくるとどうなるのかわからないのですが、仕事を覚えておく分には何かの役に立ちましょう・・・




ミートパイの缶詰

2018-02-03 19:16:00 | イギリス


缶の蓋を開けてオーブンで焼くだけでパイが食べられる!

なるものを友人にイギリスから買ってきていただきました。実はそれはもう1年くらい前のことだったのですが、その直後にオーブンが壊れて、我が家はオーブンなし生活が数ヶ月続いたので、この缶詰をすっかり忘れていました。

そして遂に棚から取り出してみましたところ、賞味期間はまだまだ来年だったので、ワクワクしながら開けてオーブンに入れてみましたよ!

オーブンのブィーーーーンという音が魔法の呪文のようにパイの頭を押し上げる・・・はずだったのが、なぜか地平線に変化なし。



だがしかし、中を覗いてみるとお肉はアツアツになっている様子。しかもさすが肉食の国の食べ物、お肉ぎっしりよ?!



ということで食べたのですが、

うーむ。
味はだいたい想像通りで、イギリスの缶詰ですから、期待値も高くなかったけど本当に想像通り。

しかし重大な欠点がふたつ。
①パリパリにパイ生地が焼けたのは上層部のみで、下の方は小麦粉がねっとりとしたままん食感でした。おかしいなあ。缶の底のレシピ通りに230度で30分焼いたのに。
②写真を撮るときに開けた半月分はお肉ぎっしりで、さすがJUST STEAKというだけある!と感動したのですが、残りの半月はグレービーソースのみでお肉なし?!どうも円の半分にお肉が偏ってしまっていたのでした。

うーむ。
おそらく①は、イギリスの本物のオーブンに比べて日本の我が家のオーブンレンジではパワーが足りなかったのかもしれません。かくなる上は、230度とあっても250度にして40分は焼くべきであった。パイはあのサックサクの生地が命ですものね〜!

実は、後1個同じものがまだあるので、次回こそはサックサク目指してオーブンさんに頑張ってもらいます!




ブラックミラー0201ずっと側に・・・

2018-02-01 22:11:00 | ドーナル・グリーソン
スター・ウォーズのハックス将軍ですっかりドーナル・グリーソンを堪能したと思ったら、1/13の記事で書いたイギリスの1話完結ドラマシリーズの「ブラック・ミラー」でもドーナルくんは活躍しておりました。



なんとヘイリー・アトウェルとカップルの役!

ヘイリーはベン・ウィショーとも短編「LOVE/HATE」で素敵なお姐さん彼女をやっていましたが、こちらでは全く違うキャタクターながら、負けず劣らずいいのです!



ドーナルくんがヒョウヒョウとしたつかみどころのない不思議可愛い男性を演じていて、気が弱そうに、彼女の言いなりになってそうに見えながら、実は気まぐれで自我が強い。明るくドライそうな気質なのに重い過去を持ってたりする。

こんな複雑なキャラクターをサラリと演じているので、現実に存在していそう!だけど探すとなかなか見つからないよな!と思わせます。

それどころか、本作ではなんと彼は人間でないものも演じるのです。裸のシーンもあるのですが、つるんとしていて人間味ないんです。あれは体毛を処理したりワックスか何かを塗ったりしてツヤを出したのかしら。ドーナルくんとっても上手。

そんな彼に惚れている女の子(と言ってもプロのイラストレーター)をアトリーがまたとっても自然に演じています。



48分と短く、サクサクと話は進行するのであっという間に終わってしまうのですが、よくできています。面白いです。ネットフリックスご契約中の方、ぜひ見てください、オススメ!



見た2話とも面白かった「ブラック・ミラー」シリーズ。
現代生活と切っても切れないITを絡めた、いつ誰が巻き込まれるかわからないネットの世界のありそうなお話シリーズのようで、スリラーのような、サスペンスのような、だけどどこかとても人間ぽい空気感。