Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

偶然の初ラグビー観戦(テレビで)

2019-09-22 13:58:00 | 近況
ラグビーと大人気のオール・ブラックスを抱えるニュージーランドには微妙に縁のある私。

*夫はキウイ人の例に漏れず、ラグビー、サッカー、クリケットの国際試合があると友人たちと集って見に行ったり、家でもよくPCで見て叫んでいます。

*日本ではワイタンギデーというニュージーランドの祝日に大使館でランチがあり、例の「ハカ」も生で見また。

*職場には今W杯関係のゲストが大勢滞在中。

が、昨日ふとしたことで試合を始めから終わりまで見る体験をするとは夢にも思いませんでした。

というのも、昔の職場の先輩たちと女子会でパブに行くことにしてたんですが、風邪の人が出て延期になって、気付いたらラグビー・ワールド・カップが始まってたんです。

しかしいくらなんでも昼間の3時半くらいにパブは混んでないだろうと甘く見ていたら、ちょうどフランス対アルゼンチンの試合もあり、店から人がはみ出してる!


とてもラグビーには縁のなさそうなフレンチ

そこで道の向かいにあるフレンチのブラッスリーに場所を変え、空いた店内で5時までやってるランチを頬張りながら女子会を気分良くしていたところ、

突然スポーツ中継の音がしたと思ったら店にはテレビがあって、ニュージーランド対南アフリカの試合が始まったのでした!

私の職場の男子達から聞いた話によれば、この2チームは最強なのでこんなしょっぱなの予選の第1戦からほとんど決勝戦レベルの戦いとのこと!

一体どんなレベルなのか?

向かいのパブに昼間からはみ出すほど集まってるのはこれのためなのか、と

女子会メンバー3人ともラグビーは1ミリレベルの知識なのに、ランチのデザートとコーヒーが終わったらアルコールを注文し始め、

女子メンバーはなんとなくオールブラックス応援になり、しかし周りの外国客はどうも試合中の盛り上がり方で南アフリカ応援チームだとわかり、

こっそり応援してたけど、そこはスポーツ観戦の常、ついついテレビに向かった吠えたり体が動いたり(笑)。

いつ試合が始まっていつなぜ得点が入ったのかもわからぬまま気付いたら終わってるっぽい・・・勝った!!

という流れで、ニュージーランドにいる娘と勝利をラインで喜び、帰りの電車で今仕事で日本海側にいる夫に見たよ、と報告、

家で初心者のためのラグビールールをざっと読んでテレビでの出来事に納得して、気分良く眠りに落ちました。










ずっとホーム・アローン

2019-09-17 14:27:00 | 近況


最近ネットフリックスのブログ記事が多いな・・・ということで自分のドラマ強迫症に気づきました。

今私は、ほぼ念願の一人暮らしをしているのに、夫と娘と一緒の3人暮らしの時の「ひとりの時間ができたらとにかくドラマを見る」という思考回路から抜けられないのです。モッタイナイ症候群のようなものです。

世の中には家族で暮らしていて映画やドラマを沢山見ている方々も多いのには本当に彼女たちはどうやっているのか・・・と頭が下がる思いです。

私は好きなドラマには集中してその世界に浸りたいし、さらに日本語字幕なしで見る時なんて集中しないとわからないし、集中してもわからなければ戻って見るので、自分のペースでしか見たくないわけです。

そうすると、夫と子供が家にいたら無理じゃないですか。

そこで、とにかく家に家族がいない時間帯にひとりになれたら、「とにかく家にいて何かを見る」行動パターンが染み付いてしまったのです。

今、子供は大きくなってニュージーランドの高校に入ってるし(世間では一応「留学」ってわかりやすいから言ってるけど)、

夫は3年くらい前に企業勤務を辞めてしまい、その後すぐに別の仕事に就くのかと思ってたら、なんと1年くらい何も仕事しないで家にいるという、私にとって地獄の日々を経て、企業勤めを始める前にしていた仕事、大工をまたやりだしたのです。

その大工の仕事は、山の中とか周りは田んぼや畑の田舎にドーンと建つ家やホテルや老人ホームというのが多く、仕事中はそこに泊まり込むので帰ってこないんですよ!

ああ・・・仕事もせずに家にいる夫に1年耐えた私への神様からのプレゼントに違いない!!!

ひとりなら、すぐに片付けなくても散らかす人は私しかいないので家がカオスになることもないし、

カオスを片付けて床を拭いた後なんて、家がきれいで幸福そのもの。

今日も、先日通過した台風が我が家の窓ガラスにたたきつけていった泥をやっとの事で拭き取ったので、自分で働いた成果をすべて受け止めることができ清々しい。

まあ夫がたまに帰ってきた時も、台風が来たと思ってじっと耐えればやがて行ってしまうというもの。

そろそろ、「隙あらばドラマ!」強迫症から抜け出てもいいですかね。


チェルシーが考える:私と白人特権

2019-09-15 20:23:00 | その他の映画・ドラマ・舞台


配信が始まったばかりのこちら、実は眠れない夜に眠くなりそうだなと思って、前知識ゼロで見たらなかなか面白かったです。

アメリカの成功してるコメデアンの女性が、アメリカ社会での「白人特権」について数多くの人にインタビューをしていくドキュメンタリー。

面白かったのは、中産階級以上くらいの白人女性の「白人特権」に関する意見が、

日本での女性による「女性差別」訴えを批判する一部の男性にそっくりだったことです。

まず「白人特権」なんて知らない、ないわよ、と。逆に自分は逆境にもがきながらここまで来るのに苦労をしたから特権なんてない、そんなの過去の話よね、と。

そして「この話題は気分が悪くなるわ」とも。感情的なオチ。

どうです?日本でも最近になってようやく大学受験で性別による差別が認められましたが、それまでは、女性が差別されているのを男性は知らない。

逆に「女性専用車両は男性差別だ」とかいってわざと女性専用車両に乗って騒ぎを起こす。そのくせ女性が差別されていることは知ろうとしない。

アメリカの白人も、日本の男性も、自分は優遇されていることを知らないし、指摘されても認めたくない。逆に自分の方が辛いとさえ主張。。。それは自分のポジションに満足してないけどそれでも優遇されている結果だと認めたら自分の無能さをもっと認めなくてはならない辛さではないの?

このドキュメンタリーでは多くの黒人の人たちに「白人特権」について話を聞いていますが、彼らは、ものすごく冷静で、具体的に、歴史的に、構造的に話をするんですよ。

その姿が、あえて話を避ける決まりの悪そうな白人女性と対照的で。

私も日本の構造的な女性差別にはムカッとしてしまうんですが、アメリカ黒人を見習って発言は冷静に理論的にすべきだな、と改心いたしました。







わたしは生きていける

2019-09-14 20:27:00 | その他の映画・ドラマ・舞台


アマゾンプライムにて映画「わたしは生きていける」(2013)を見ました。

なぜって、英国GQにてトムホのかっこいい写真を見たら、出演作が見たくなったからです。

そしたら主演はシアーシャ・ローナンなので、「おお、これは見逃していた!」と一石二鳥のはず・・・だった・・・

撮影は2012年6月開始らしいのでトムホ16歳なんですが、役は14歳・・・14歳といえば、エドガーとアラン(ポーの一族)ですよ、世間的には「子供」。

トムホは昔から成長が遅かったのですね!今でも高校生の役なの納得しました。(でもGQの写真は大人っぽくてステキなんですよ!!)

その14歳なトムホは写真の通りメガネちゃんでクリクリヘア、写真中、シアーシャ以外は3兄弟で、左が末っ子、右端が長男、トムホは次男。一般的な兄弟性格の通り、長男は天然不思議くん、末っ子は甘えん坊、そして中間子はみんなの調整役の性格のいい子です。

トムホ的にはちょっぴり見ごたえがなかったけど、そういう役をうまく演じたからですね。イノセントな頑張り屋くん、というのが彼の役に共通しています。

シアーシャ・ローナンはNYの都会っ子として、しかもパンキーなプラチナブロンドに黒いアイライナーが可愛いです。

しかしシアーシャの魅力って、イノセントさと自然児ぽさの混じった魔性の少女なので、こういう都会のいわゆるオシャレな子っていうのをやるとどこか垢抜けないモタつきがあって、ステレオタイプにはまりきらないので役柄の「居場所のない少女」というのにピッタリでした。

原作はヤングアダルト小説で、かなり忠実に映画化しているとの記事を読みました。

遠い昔子供〜ティーンだった頃に「世界の終わり」とか「戦争」とかをイメージしたものの断片がそのまんまストーリーになったような、

リアリティを感じられないままどんどん話が進むので「第三次世界大戦」とか「核戦争」が登場人物の住んでる世界に本当に起こっているのかよくわからないまま終わってしまいました。

SFやファンタジーでもその世界で起こってることがリアルに見える、というのは実は大事なことだったんですね。

唯一リアリティがあったのは3兄弟のママ=アナ・チャンセラーが出ていたシーンです。



マリアノ・フォルチュニ織りなすデザイン展

2019-09-12 19:27:00 | ファッション
マリアノ・フォルチュニ(1871 –1949)とはこの企画展まで全く知らなかったのですが、20世紀初頭に主に活躍した画家、写真家、舞台芸術家、ファッション&テキスタイルデザイナーというマルチアーティストです。

全く知らなかったのに見に行ったきっかけは、夫が「好きだ」と発言したこと。実は夫はファッションカレッジに行っていて、その他のアートファンでもあり、あと両親がイタリア在住の関係でよく行くんですが、フォルチュニ美術館はヴェネチアにある・・・「みんなでヴェネチア行った時に行かなかったっけ?」な発言もありましたが、絶対に行ってません。けどまあ興味はちょっと出てきました。

というのは、代表作「デルフォス」という、シルクにプリーツ加工をしたドレスを発明したことで有名とのことなのですが、



「え?プリーズプリーツのイッセイミヤケじゃないの?」と思ったけど、フォルティノが開発したのは1907年とのこと、早かった!



彼のスタイルは、このデルフォス(古代ギリシャが発想元)にプリントが施されたストールやコートを羽織るというもの。どちらもシルクでハイファッションです!

シルエットもヴィクトリアンなコルセットをせず、プリントも当時流行った東洋風、特に日本の着物は母から譲られたそうで、着物のプリントや形を相当真似しています。



天井から下がったランプも彼のデザイン。壁にかかったファブリックも。

しかしかなり気になったのは下の中央、シェイクスピア「オセロ」の小姓のための秀作・・・巻き毛の下にチラ見えする白い肌とベルトにかけたゴツめの手が対照的でセクシーだな・・・と思ったのですけど、オセロって小姓なんて出てきてた?

これ以外にもシェエイクスピア劇やミラノのスカラ座のオペラの舞台美術の仕事もしていました。



しかしね、彼が器用で美的センスもありビジネスセンスもあったことは確かだと思う、けど、彼の家が裕福で、絵や写真のモデルにも登場する奥さんも裕福なアーティスト一家の出なんですと。

シルクに金箔のプリントが施された贅沢なファブリックは美術品の域で、デルフォスは「ダウントン・アビー」でメアリーも着用していた写真があった通り、裕福な人種のためのもの。

昨日「エセルとアーネスト」で庶民の人生の価値を噛み締めてきたばかりの私には、ちょっと「お金があってシルクが買えて、本物の高価な日本の着物もあって、いいね・・・」と遠い目に・・・

さらに展示の最後の方に、100年以上経ってデルフォスを使ったコレクションを発表したヴァレンティノのショー(2016年)の動画を見たんですが、

見事にモデルが金髪美女で揃えられていた。

東洋の、日本の美にインスパイアされたコレクションが回り回って、白人オンリーのショーとしてこのグローバル時代に見せられた・・・と思ったのは私だけ?

「文化の盗用」という言葉がチラリかすめましたが、そんなこと言ったら日本人が毎日西洋の洋服ばかり着てるのは何なんだよ?と一人ツッコミ。

それはさて置き、三菱一号館美術館は煉瓦造りの明治の洋館ですので、階段フェチの私にはそれだけで素敵なところ。上の方は昨今作られた階段ですけど。



レンガの後ろに聳える近代ビル、つまらない。



レンガの建物にこの半地下スペースというの大好物です。



また階段。モダンな壁の表示がセンスいい。



屋根の上に可愛らしいものがついてるんですけど、避雷針?



庶民でも豪華なものを豪華な場所で見るのはやはり心の栄養でありました。