佐々木譲さんの道警シリーズが好きだ。
北海道を舞台にしているので、なじみのある地名が出てくることもあるのだが、物語の緻密さにほれぼれする。
「笑う警官」で終盤札幌の中心部をパトカーが縦横無尽に走り回る場面などは、映像にしたら見応えがあるだろうなあと思っていた。
ツタヤでDVDを見つけ、その場面が観られるとほくほくと嬉しくなった。
ところが…この映画があまり話題にならなかったのがわかった。
も~~~う、がっかりなんて話じゃない。 どうしてこんな駄作に仕上がっちゃったんだろう・・・・・・・?
原作は大分込み入った作りなのだが、もうひとひねりしてしまったその部分がいただけなかった。
うまく物語をかみ合わせられないのなら、そのまま映画化してほしかったなあ―――「新参者」みたいに・・・。
役者もうまいのをそろえてあるのだが、間の取りようといい、台詞の言い回しといい、面白くないし、いいところがない。
セットもあまりに洋風で、ロマンチックで、札幌の魅力が伝わらない!! カット割りと言いなんといい、
どうしちゃったのか…途中、イライラして早送りする始末。これは監督がいけないのかと、ネットでスタッフを調べたら、
がーーーーん 角川春樹 製作・脚本・監督 だった。
やめてくれ!! 小説を私物化しないでくれええええ~~~。
餅は餅屋というだろう…角川さん、貴方は、本を出版するのにはたけているかもしれないが、映画製作の現場に向いていない。
この「笑う警官」で観客動員150万人を超えなければ映画をやめると言っていたそうだが、お願いだから、
どこかの政治家のようにならずにその約束を守ってほしい。
貴方には素晴らしい能力がある―――才能に満ち溢れた意欲あふれる人たちにチャンスを与えるという、これは誰でもが出来ることではない。