自主編集売場を作る時、必要なことは値入れ率と荒利益率をどれくらいに設定するかである。
多店舗化していない百貨店の場合、自主編集売場の管理コストは、商品当たり20%ほどは
かかるだろう。それに商品発注のリスクと売れ残りロスを同20%は見ないと利益は残らない。
これにじっとしてても場所貸しで入ってきた歩合を同20%乗せるとなれば、
値入れが60%以上確保できなければ、場所貸しを上回る儲けにはならない。
だから、アパレルとタイアップするような政策では利益なんか出ないということだ。
小回りが利く中小のOEMメーカーか、工場直発注しか採算は合わないのである。
もっとも、百貨店オリジナルだけでは品揃えのバラエティさやコーディネートの楽しさを欠くので、
利益の薄い仕入れ商品も必要になり、その分のリスクやロスをカバーする利益も出さなければならない。
それをメーカー任せでは荒利益が確保できず意味がない。だから、自主編集売場は百貨店が自ら
開発しないと成立しないのである。
結局、百貨店の自主編集売場とは、派遣社員の人件費や売り残り在庫のリスクなど中間コストを
カットする分、オリジナル開発+αに投資できるということ。ベネトンやザラのような欧米型SPA、
またはユナイテッド・アローズやビームスのようなセレクトショップに近いコンセプト型ショップと
いうことになるだろう。
百貨店がファッションというカテゴリーで、このようなビジネスモデルを確立すれば、ブランドに
左右されない独自性をもてるし、荒利益率は格段に改善されるはずである。各売場が有機的に結びつき、
販売スタッフの配置など効率化が図られれば、運営コストも下がっていく。
これなら都心のみならず、郊外SCへの各店舗出店も可能になり、百貨店の新たな市場開拓に展望が開ける。
あの集客力があるのだから、売上げ回復なんか簡単である。
当然、高い付加価値創造には、企業ブランドや客層が似ている百貨店間の提携も必要である。
(実際にはそうでないところで、経営統合が進んでいるが)
自主編集売場の構築と百貨店間の提携は、現状の百貨店向けアパレルとの関係も根本的に変える。
百貨店は自主編集売場を増やしていけば、百貨店系アパレルは出店先を失ってSPA化し、
独自で店舗展開せざるを得ない。それが長年にわたった蜜月関係やもたれあい構造に終止符を打つのである。
百貨店が手をつけるべきは、販売チャンネルの拡大ではなく、商品と売場の改革なのである。
多店舗化していない百貨店の場合、自主編集売場の管理コストは、商品当たり20%ほどは
かかるだろう。それに商品発注のリスクと売れ残りロスを同20%は見ないと利益は残らない。
これにじっとしてても場所貸しで入ってきた歩合を同20%乗せるとなれば、
値入れが60%以上確保できなければ、場所貸しを上回る儲けにはならない。
だから、アパレルとタイアップするような政策では利益なんか出ないということだ。
小回りが利く中小のOEMメーカーか、工場直発注しか採算は合わないのである。
もっとも、百貨店オリジナルだけでは品揃えのバラエティさやコーディネートの楽しさを欠くので、
利益の薄い仕入れ商品も必要になり、その分のリスクやロスをカバーする利益も出さなければならない。
それをメーカー任せでは荒利益が確保できず意味がない。だから、自主編集売場は百貨店が自ら
開発しないと成立しないのである。
結局、百貨店の自主編集売場とは、派遣社員の人件費や売り残り在庫のリスクなど中間コストを
カットする分、オリジナル開発+αに投資できるということ。ベネトンやザラのような欧米型SPA、
またはユナイテッド・アローズやビームスのようなセレクトショップに近いコンセプト型ショップと
いうことになるだろう。
百貨店がファッションというカテゴリーで、このようなビジネスモデルを確立すれば、ブランドに
左右されない独自性をもてるし、荒利益率は格段に改善されるはずである。各売場が有機的に結びつき、
販売スタッフの配置など効率化が図られれば、運営コストも下がっていく。
これなら都心のみならず、郊外SCへの各店舗出店も可能になり、百貨店の新たな市場開拓に展望が開ける。
あの集客力があるのだから、売上げ回復なんか簡単である。
当然、高い付加価値創造には、企業ブランドや客層が似ている百貨店間の提携も必要である。
(実際にはそうでないところで、経営統合が進んでいるが)
自主編集売場の構築と百貨店間の提携は、現状の百貨店向けアパレルとの関係も根本的に変える。
百貨店は自主編集売場を増やしていけば、百貨店系アパレルは出店先を失ってSPA化し、
独自で店舗展開せざるを得ない。それが長年にわたった蜜月関係やもたれあい構造に終止符を打つのである。
百貨店が手をつけるべきは、販売チャンネルの拡大ではなく、商品と売場の改革なのである。