初めて読んでみた藤堂志津子の本(直木賞作家)
事故で息子を亡くし、その悲しみや痛手を中心にえがくのかと思ったらそうではなく、関野寺家の人間模様が書かれている
嫁と孫娘が息子の事故後同居する
結婚している娘は相変わらず実家に戻ると1週間から10日も滞在し、その間わがままいっぱいな振る舞い
この娘の言動が興味深い
第2話で夫の存在が書かれて、これも微妙な夫
しかし、夫婦関係なんてこんなもの・・・と主人公の玉子は、幸せな家庭生活を送れていると思い込む(ようにしている)
第3話で、新興宗教の事件を思い起こさせるようなヨガ教室に通う問題の娘
第2話から夫がらみで登場する夫の従弟(血縁はない)秋生
この秋生がいい味を出していて、玉子家族にいい役割をし、玉子の相談相手になってとても頼りになる
小説なだけにちょっと大げさな出来事が多い
でも日常生活で無きにしもあらずかな?と反省されられる^^;
ネーミングも奇抜で面白いし、奇抜な名前って登場人物が多い場合、憶えやすくていい^^v
登場人物の心理描写が丁寧で、服装の細かな説明も登場人物の性格や考えている事が見えてくる
玉子さんの夫に対する考え、子供に対する考え・・・・などを、振り返って思う事などは、ワタシも同じようだったと感じる(ワタシも玉子さんと同じように生きてきたな@@良きにつけ悪しきにつけ)
最後の出来事は幸せの始まりなのか?玉子さんがさらに大変な思い(不幸ではなく)をするのか?
続編あるのかな?