2010年から11年にかけて、読売新聞で連載された小説
525ページの分厚い単行本^^;
主人公の美津紀は、母親紀子の個性的な性格に子供のころから家族中が振り回され、母親に対しては少なからず複雑な感情を持っているが、娘として最後まで面倒を見て看取る
美津紀は次女で、姉の奈津紀との育てられ方の大きな差、成人してからも互いの環境の違いがあるが、どちらが幸せとは当然言えないし、自分も中流の上レベルの人生であることに自覚し満足でもあった
母親紀子が、娘2人が嫁いでのちの事であるが家庭を顧みなくなるころ、美津紀自身の体調不良や夫の浮気&父の入院先への日常的な見舞いなどが覆いかぶさってくる
母親紀子の育った環境がまた特殊で、主人公の祖母(紀子の母)が、金色夜叉(尾崎紅葉)のお宮さんは自分と同じ境遇だから、自分のことを書いていると思い込む
金色夜叉は明治時代に新聞に連載された新聞小説(これが副題の謂れかな?)
母親紀子を看取ったところで大きな区切りとなり、後半は美津紀のその後の身の振り方(夫との関係)に移ってくる
最後は美津紀に結論が出て、新しい生活がスタートするが、、、
この結末が文庫化されたとき上下2冊になり、ラストは多少書きなおされているらしい
それならば、文庫本の下を図書館で借りなければと図書館のマイページを見ると、借りた本『母の遺産』の返却期限が3月30日になっている@@
何かの間違いでしょう?と思ったら、新型コロナウィルス対策で図書館が閉鎖されたのです(3月1日から)
なので、もう一度読み直している
新型コロナウィルス!止めてくれー!