
直木賞作家の車谷長吉氏は、世俗的であり・崇高な人でもあり・また世捨て人のような考えを持っている人
何冊も読んでみると、私小説作家らしく自分や親戚にとどまらず、周りの知人たちも巻き込んで、重い文章で難しい漢字もたくさん使われているが、つい読み進んでしまう・・・やはり車谷長吉の文学は、さすが直木賞作家という事だろうか
ちょっと独特な経歴と性格の持ち主の彼が、新聞(朝日新聞)の人生相談の回答者だったという事がとっても興味深い
3年間も続いていたとは(苦笑)
と思うのは、やはり回答がハチャメチャ@@ 一般常識では考えられない事を回答している><;
さすが自称反時代的毒虫です
37個の相談に対する回答の基本は
*人生には救いがないのです
*この世に人間として生まれてきたことが不幸なのです
*仕事も家庭も捨てて貧乏になりなさい、そこから人生が始まる
*人間世界には、楽な道はありません
解決策を提示しておいてそれは出来ないでしょうとか解決にならないでしょうなどと言い、結局退職するしかないや貧乏になりなさい・・・・とアドバイス^^;
相談者は、冗談じゃないと反発するのか?自分の内なる声にまじめに耳を傾けるのか?
強い気持ちを持たなくては!!と励まされるのか?
人生相談の回答とも思えない内容に、解説の万城目学さんが以下のように書いている
悩み事という精神の暗き淵から発せられた訴えに対し、さらなる奈落から回答する。まったく新しい悩み事相談のかたちを、車谷さんはつくりだしたのではなかろうか。
『人生の救い』解説から抜粋ワタシ自身、新聞の人生相談を欠かさず読んでいる
ワタシだったらこうするだろう。。と思ったり、出された回答を読んで、それはこの相談者には無理な話だろう。。などと想像たくましく考える
今の社会の傾向が見えてくる
そしてワタシ自身、非常に参考になる^^;
