気温が上ると必然的に湿度が下がりますが、これは気温と云う湿気を抱える器が大きくなるため、湿気の割合が小さくなるからです。
絶対湿度と云うのがありますが、気温20℃、湿度50%の絶対湿度は7.3gです。
私達はこの絶対湿度を用いて空気中の水分量を推し量っております。
陽当たりの良い場所に置いた温湿度計が、日射を浴びて45℃を超える場合があり、その時の湿度が12.5%まで下がり、乾燥のし過ぎだと思ってしまう場合があります。
これを絶対湿度でみると7.5gですから気温20℃、湿度50%の7.3gと殆ど変わりません。
今後は、否応なしに断熱性能を持った家づくりでなければ建築できなくなります。
その際に課題になるのはこの湿度が低くなると云うことです。
「家は性能だ!」とのキャッチコピーで高断熱住宅を販売する、あるハウスメーカーにお住まいになったお施主さまの悩みは、暖かいのは良いけれど空気が乾燥してカラカラ状態だとの嘆きの声を聴く事があります。それはメカニズムであり、誰も責められないのです。
私達は、住宅システムの開発当初から湿度管理をテーマにし、研究開発を行ってきました。
「暖かい家の湿度は必ず低く」なると云うメカニズムに徹底して対抗してきました。
ファース工法の家には床下に300㎏ものシリカゲルを敷設しておりますが、このシリカゲルはもともと乾燥剤であり、周辺湿気を吸着します。
シリカゲルが湿気を吸着する云う事は、吸着した湿気がそこに存在するのです。
家屋内が乾燥した際には、そのシリカゲルの抱えた湿気を放出するように処方しました。
300㎏のシリカゲルでは、約200㎥(ドラム缶一本程度)の水を抱えており、乾燥した際にその水分を家屋内に返還して貰うのです。
客観的な立場の第三者の研究者(大学の先生)に、全国各地のファースの家86棟を調査研究して頂きました。その結果はシリカゲル吸放出作用でほぼ平均的に推移しておりました。
写真はファース本部の近くに建築した「#ファース」の家の湿度推移です。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます