最高裁判所から家事調停委員の任命を受けてからこの3月31日で丸20年となります。
調停委員を務める多くが弁護士さんや校長会から推薦の学校教員、司法書士、行政書士さんなどでしめられています。私のような企業経営者は極端に少人数です。
最高裁任命の調停委員には、厳しいコンプライアンスが求められます。
調停委員の任期は2年間ですが、このコンプライアンスに問題があると任期延長はなく、2年間で自動退任となります。自動車を運転して罰金刑を受けると査問されます。
2年任期中に二度繰り返すと再任は殆ど出来ないそうです。
私達、企業経営社の場合は、社員の大きな不祥事なども査問対象になると言われます。
私は20年のうちに、総務担当が法人格の支店登録を期間中に行わなかったため、代表取締役の個人責任で「過料」支払いを命じられた事がありました。当然、査問です。
査問期間中には、新規調停依頼が途絶え、2ヶ月後に処分無しの通告がありました。
昨年末には高裁長官賞を授与されましたが、長期間つとめると誰でも授与できるものではないとの事でした。この時、調停協会冊子に掲載の授与感想文を依頼され、私が書いた感想文のタイトルは「中卒調停委員の高裁長官賞授与」と致しました。
中卒で調停員だったのは、私だけだったようです。多くの調停委員の先生は、私が中学校しか出ていなかった事を、手記掲載された冊子を読んで知ったようです。
今日は、調停業務として最後の仕事を行ってきました。とても充実感を覚えます。
定年満期で31日は家庭裁判所で退任式があり、調停員バッジは、その時に返納します。
裁判所に登庁するときは調停員でありながら緊張します。当事者なら尚更なのでしょう。
苦悩する調停当事者の心情に入り込むためには、心で聴けるスキルを学びました。
今後は、調停員か調停員OBだけで構成する「家庭少年友の会」の相談員で登庁します。
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