上越・町家暮らし

主に新潟県・上越市の自然、文化、風土、そして町家暮らしについて書いていきます

中頸城方面,里廻り.12月の旅(4)

2013-06-11 14:20:35 | 日記・エッセイ・コラム
 雪森から五日市には籠町南葉山麓を巻いて新井に向かう.新井の大きな町並みが見える頃,矢代川の大きな流れがある.五日市の瞽女宿「小林」は矢代川の橋の手前,こんもりとした森の中に田んぼを前にしてあった.



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この時期農地は雪に覆われ,寒々とした雪景色の中に宿はあった.瞽女は良く覚えています,と小林さんは懐かしそうに,話をしてくれた.


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五日市から長森は,矢代川を渡り国道18号に沿って歩くと,現在の道の駅「あらい」の辺りで国道8号線を横断し関川の川に沿って下り気味の坂を降りた辺りである.長森の宿「紺屋」は現存するのであるが,若い世代になり,瞽女については聞くことは出来なかったが,「紺屋」の屋号は何代か前に,染物屋をしていたからだと教えていただいた.


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 長森から西野谷,岡沢に至る道は,左手に妙高山,火打山,焼山,眼前には閉鎖された新井スキー場を抱えた大毛無山がある.右手には南葉山脈が日本海へと続く.2000mを越える頸城三山の懐にある集落は豪雪地帯で,12月も半ばであるが,雪の量は1mは越えていた.

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 西野谷にはかっては3軒の瞽女宿があったが,現在しれらの宿は残っていない.西野谷は重倉山,南葉山へと連綿と続く山脈に囲まれ,窮屈そうにあった.

 岡沢へは再び矢代川を渡り,妙高山を眼前にする.岡沢には5軒の瞽女宿.現在残っているのは2軒.「米吉」と「よじいむさ」である.「よじいむさ」は前に紹介したので詳細は省くが,杉本親方の養子となった杉本シズの実家である.五十嵐姓のこの宿は現在は甥御さんが後をとり,健在であり,瞽女についてのお話をうかがった.


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               岡沢,瞽女宿「よじいむさ」

 
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新保集落は静かなたたずまいで,猫が我が物顔であるいていた.


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  新保の宿「上のはずれ」は集落の最後,その先には名前は忘れたが旧道に面して道祖神と巨木があった.



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新保集落から見る,妙高と火打山

 新保から関川を渡り,中宿にでる.中宿は国道292号線沿ってある疎らな集落である.R292を離れ,堀之内の交差点で再び関川を渡る.濁川の集落は関川に沿って高台にあるが,新しい建物が河川に沿って数軒,その中の一軒が下濁川の瞽女宿「げんねむ」である.「げんねむ」は以前紹介したので省略するが,げんぬむのおかあさんは瞽女をよく覚えており,瞽女の話ができて楽しかったと言ってくれた.

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  濁川から橋本への道すがらたんぼに残された柿の木に鳶がとまって休んでいた.



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 橋本には瞽女宿「きいむさ」がある.家は新築され若い世代に代り,瞽女については知らないとのことだった.

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                  橋本の宿「きいむさ」


 大鹿には瞽女宿「よそえむさ」と「名エ門」の2軒があるが,「よそえむさ」は今はなく,「名エ門」の望月さんにはお話を伺うことが出来ました.(以前に紹介済みなので省略いたします) 

  

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                  大鹿集落を見る



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                  大鹿からの妙高山




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