読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

かき氷屋埜庵の12ヶ月

2012年10月31日 18時47分40秒 | ■読む
石附浩太郎著、主婦の友社刊 普通の会社員が脱サラしてかき氷屋になったといういきさつと、苦闘を経て、春夏秋冬を通してかき氷を食べてもらうという、ちょっと常識外れの夢に挑んでいます。 著者は、人との出会い、交わりを糧としてご自分の道を突き進んでいます。それにしても、たかがかき氷が人の想いによってこんなにも深みを増すものとは驚きました。自然の製法による氷、様々な果実を、その特徴を生かしてシロップに仕立て . . . 本文を読む
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香港&マカオの旅:03:グッド・テイスト

2012年10月30日 22時24分15秒 | ■旅する
今回の香港&マカオの旅は3泊4日で、今まで同様完全なパックツアーだとばかり思い込んでいたのですが、出発の4日前になって、基本的にはフリープランで、若干観光が付いていることに気付きました。私も家内も人任せのいい加減な性格なので、2日目(初日は、夜中に到着なので、実質初日です)の午後から香港で自分で観光せざるを得ないことが分かり、慌てて現地オプションツアーを物色しました。やっと確保したのが、受賞歴のあ . . . 本文を読む
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少子

2012年10月29日 22時20分35秒 | ■読む
酒井順子著、講談社文庫刊 酒井さんのエッセイは面白い。独自の視点、率直でいて計算し尽くされた物言い。だから、かなり過激な発言であっても、尻尾を捕まれることはありません。文体もユニークで、読み手が作者がどのような意図で、その文章を書いているのかが分かるよう、ある程度、文末の表現が定型化しています。嵐山光三郎さんに似ています。 本作は、少子化の理由を、その原因となっている世代の著者が、個人の視点から様 . . . 本文を読む
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香港&マカオの旅:02:カジノ

2012年10月28日 19時13分10秒 | ■旅する
マカオの南部の島には、誠に立派なカジノがありました。妻と私は特に興味がなかったのですが、午後一番で自由行動になったものだから、暑い最中を散歩に行き、一旦ホテルで休んでから、夕刻再度探検に出掛けた所、画像Aのようなエスカレーターがありました。かなり長いものです。空港以外では初めて見ました。どうも、遙か彼方に見えるカジノと思しき建物へ続いているようです。カジノに色々なお店が併設されていると聞いたので、 . . . 本文を読む
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新随想フツーの血祭り

2012年10月26日 19時25分33秒 | ■読む
嵐山光三郎著、新潮文庫刊 相変わらず下らなく面白い本でした。嵐山節炸烈です。初めて嵐山さんを知ったのは、タモリの笑っていいとも!増刊号に出演していた時でした。何か、面白いおっさん、という感じでした。ネットで調べると、出演当時(1982年)は、平凡社を退社した直後のようです。とにかく与太っていながらオチテいないおじさんの魅力を感じました。 そんなおことから、後年、たまたま嵐山さんの著書である「素人庖 . . . 本文を読む
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香港&マカオの旅:01:3つの橋

2012年10月25日 22時31分47秒 | ■旅する
8月の中旬の暑い最中に、香港とマカオに行ってきました。香港については、イギリスから返還された際に、散々マスコミに報道されたので、ある程度のことは知っていましたが、マカオについてはほとんど知りませんでした。下記URLによれば、マカオはポルトガルの植民地であったが、1999年12月20日に、中国に返還されたとのことです。しかし、それまでの経緯から、香港と同様、特別行政区として、中国共産党の政治的支配下 . . . 本文を読む
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蜩の記

2012年10月24日 19時27分34秒 | ■読む
葉室麟著、祥伝社刊 直木賞を受賞した時代小説ということで、読むのを楽しみにしていました。下記URLによれば、著者は地方紙の記者やラジオのニュースディスク等を経て、50歳から創作活動に入り、4年で文壇デビューした。そして2005年に「乾山晩愁」で第29回歴史文学賞受賞したと記されています。1951年生まれなので、その時54歳。よって文壇デビュー作で受賞した事になります。私の4歳年上の方です。古本屋で . . . 本文を読む
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GEMSTONE

2012年10月23日 22時02分32秒 | ■見る
茨城県陶芸美術館で「明治・大正時代の日本陶磁」と同時開催中の展覧会です、。現在笠間市に在住している若手の作家4人を取り上げていますが、作風が全く異なり、それぞれに興味深い作品です。形、あるいは肌合い、色合いに自らの表現の有り様を込めた力作揃いです。 評価は4です。 . . . 本文を読む
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ヒューゴの不思議な発明/DVD

2012年10月22日 21時52分38秒 | ■見る
2011年公開のイギリスとアメリカの合作映画です。舞台はパリのリヨン駅。故あって父親と死別した少年が駅の時計の保守をすることになりました。少年は、亡き父親との思い出の品である機械仕掛けの人形を修理しようとしています。そんなある日・・・。 脚本の完成度に疑問がありますが、映像、音楽、CG、演出が抜きん出ています。そして、なにより俳優が凄い。感動的です。様々な要素を含んでいて秀逸でした。 ------ . . . 本文を読む
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明治・大正時代の日本陶磁

2012年10月21日 18時34分37秒 | ■見る
茨城県陶芸美術館で開催中の展覧会です。キャッチコピーは「デカイ。細かい。そして美しい」という、大変にキャッチーでがさつな感じですが、素晴らしい展覧会でした。明治期になり、富国強兵のため、欧米に輸出できるものとして陶器に力が注がれました。当時、欧米で開催されていた万国博覧会に選りすぐりの作品を出品して、大きな反響を得、輸出が拡大しました。本展では、その当時の「大きい」、「細密な文様」、「東洋的な美し . . . 本文を読む
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自立をめざす村

2012年10月20日 10時45分46秒 | ■読む
高橋彦芳,岡田知弘著,自治体研究社刊 長野県栄村が,職員出身の村長の舵取りの下,村民の一人ひとりが生き生きと生活できるよう,様々な対策を実行して行きます。つい先ごろの市町村合併の際にも合併を選択せずに,自立の道を選んだようです。というのも,本書は2002年に刊行されているため,現時点では10年前で合併時期の前であるためです。 本書の刊行時に村長であったのが,著者の一人の高橋彦芳さんです。1928年 . . . 本文を読む
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Bad Romance

2012年10月19日 19時19分03秒 | ■聴く
全く興味のなかったレディ・ガガのこの曲を聴いたのは2つの理由によります。一つは、ラジオで加山雄三さんが、この曲を格好良いとして紹介していたこと。もう一つの理由は、テレビでフランク・シナトラとレディ・ガガがデュエットしているのを見たら、かなりジャジーな曲にも関わらずガガがシナトラに伍して歌っていることにビックリ。際物とばかり思い込んでいたのですが、聞いてみました。 下記のURLにあるように、歌詞がか . . . 本文を読む
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アジア包(パオ)上巻

2012年10月18日 20時26分35秒 | ■読む
遠藤ケイ著,山と溪谷社刊 髭を生やした開高健,という趣のある著者が,アジアの各地を旅行,というより放浪する感じで訪ね歩いた,きわめて主観的な記録です。非常に多くの見事な彩色されたイラストが出て来て,誰が書いたのかな? と思っていたら,下のURLによれば,筆者は,若かりし日にグラフィックデザインの修行をしていたそうです。細密ではありませんがリアルなイラストです。 ご自身が,厳しい自然の中での生活に明 . . . 本文を読む
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F-16/DVD

2012年10月17日 18時48分27秒 | ■見る
1991年公開のアメリカ映画です。タイトルからして、てっきり戦闘モードたっぷりの F-16 による少年向けの格好良い映画とばかり思っていました。確かに期待に違わぬ戦闘シーン。おお~!、いいぞ~!!。・・・でも、戦闘訓練の場面でした。そして、訓練の後で、敵役の戦闘機の飛行士が、上位の教官に叱責されます。この辺り当たりから本作は、全く予想を裏切って暴走し始めます。ネタバレになるので、これ以上は控えます . . . 本文を読む
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ブラックマネー

2012年10月16日 06時22分58秒 | ■読む
須田真一郎著、新潮文庫刊 テレビでコメンテーターとして活躍されている方が著者です。強面という感じの風貌です。著者は経済界を専門としてジャーナリストとして実績を積んできたそうで、本書には、その重みがぎっしりと詰まっているように感じました。週刊誌の記事のように、裏ネタが豊富に記されていますが、まとまった書籍である為趣旨の展開が一貫していまっす。いわゆる闇の勢力が生き残りを掛けて、表の世界に”フロント” . . . 本文を読む
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