2016年製作のアメリカとスペインの合作映画です。癌の闘病生活を送る母親の一人息子が主人公です。脚本、CG、配役、音楽のどれをとっても素晴らしい映画でした。特に主人公を演じた少年の面立ちと演技が圧倒的でした。本作の最大の魅力です。また、怪物の声が素晴らしく、これはリーアム・ニーソンとのこと。
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手ぶらで出歩くことがほとんど無く、若い頃は、たまに使うものを全部持ち歩いていましたが、さすがに最近はTPOを考えて最低限のものを持ち歩いています。いろいろなバッグを使いましたが、収納ポケットが多い方が好みなので、永らくACEの「PROGRES」愛用していたが、傷んだのでしばらく物色し、びっくりするほど廉価で見つけたのが画像の品です。
今までのものよりも耐久性は劣りそうですが、数年使っていると汚れな . . . 本文を読む
2011年日本公開のイギリス映画です。爆弾テロが頻発するロンドンで、爆弾処理を任務とする夫と暮らす女性が主人公です。仕事に精神をむしばまれる夫と、子供と二人だけの寂しい生活を送りがちになっている主婦の心のすれ違いと、子供との絆を丁寧に描いて物語は進みます。ある晩、彼女は積もり積もったフラストレーションを解消するため外出し・・・。
人の孤独を描いて秀逸な作品ですが、本作品に込められたメッセージは、そ . . . 本文を読む
もう数十年前のこと。食パンや菓子パン、たまにフランスパンを食べることはありましたが、ライ麦パンを初めて食べて感動しました。よく子供連れでつくば市の公園に遊びに行き、たまたま隣接する「モルゲン」というパン屋さんで購入したのでした。薄切りをトーストしバターを塗って食べました。近頃では、パン屋さんが大分増えましたが、モルゲンは固定客が多いらしく、たまに買いに行く時は、焼き上がり時間を確認してからにした方 . . . 本文を読む
2016年公開の日本映画です。百田尚樹さん原作の同名小説の映画化と言うことですが、私は原作を読んでいません。長編作品を映画化するさいの脚本づくりの大変さを想像させました。波瀾万丈の人生を送った実在の人物が原作なので、エピソードてんこ盛りにならざるを得ない。もっぱら業績中心のストーリーにならざるを得なかったではないかと思います。(もしかしたら原作もそうかもしれませんが)
俳優陣は皆さん立派な演技でし . . . 本文を読む
草柳大蔵著、朝日新聞社刊
満鉄の経理マンであった義父は、夫婦で子供二人を連れて引き上げ途上で筆舌に尽くしがい辛苦を経て帰国。その体験を妻は聞いたことがないそうです。また私の伯父は十代に少年満蒙開拓団に入団し、苦労の末帰国したそうな。そうした伝聞が記憶にあり「満州」という言葉が頭の隅に棲んでいました。それで、たまたま古本市で本書を見掛け手に取りました。著者が草柳大蔵さん。少年時代に草柳さんがテレビで . . . 本文を読む
2010年公開のブラジル映画で「エリート・スクワッド」の続編です。前作同様、特殊部隊の隊長のナシメントの独白で物語が進みます。特殊部隊の行動が政治問題化して、複雑な情勢によってナシメントが昇格移動になり、移動先の公安局で特殊部隊を増強して成果を上げますが・・・。
ブラジルの治安の悪さと汚職の深刻さが際立つシリーズで、第1作を見た時には驚きました。しかし、本作は政治の腐敗が根本にあることを告発してい . . . 本文を読む
山本兼一著、文春文庫
久方ぶりに山本さんの著作を読みました。「火天の城」も「利休にたずねよ」も好みの作品でしたが、本書はそれを上回り、私の好みのど真ん中をぶち抜かれました。虎徹と号した刀工の生き様が、これでもかこれでもかと迫ってきて、上質のハードボイルド作品を読んでいるようでした。虎徹の一生は必ずしも明らかでないため、本書は山本さんなりの虎徹像を作り上げることが出来たのだと理解しました。
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2017年公開のアメリカとイギリスの合作映画です。大分昔、エイリアンシリーズの第一作目の作品を見た時に、生まれて初めての恐怖を味わいました。1979年だからほぼ40年前です。その後の作品は、次第にエイリアンの姿が見えたので、怖さが減ってしまいました。本作はCG技術が進み脚本も凝っており、別な楽しみ方で見るようになっているのだと思います。危険なエイリアンの拡散が防げるのかどいうかという事です。
シリ . . . 本文を読む
沢木耕太郎著、新潮社刊
友人が珍しく激賞し本書をプレゼントしてくれたので、30代以来読んでいない沢木さんの著作を読みました。若き日の沢木さんが、年齢が近い藤圭子さんにインタビューした内容を、著者と藤さんとの会話だけで作り上げたノンフィクションです。そのままテープ起こししたのではなく、補足的なインタビューを加味して再構成したようですが、生々しい会話と人柄が表出した文体が溶け合って、普通の会話の遣り取 . . . 本文を読む
2017年公開のアメリカ映画です。シリーズ二作目です。一作目の脚本が甘く感じましたが、本作はありえねーという銃撃と格闘シーンを見続けている内に、すっかりのめり込んでしまいました。銃撃戦と格闘が一体となって独特のテイストがあり、(あり得ないけど)不自然さがないので結構な迫力がありました。こうしたシーンをこなすのはそれなりの適正と努力があるのだと思いますが、主演のキアヌの身のこなしに見ほれました。音楽 . . . 本文を読む
水戸市常陽史料館で開催中の展覧会です。磁土を卵の殻のごとく薄い断片にし、それを様々な形に組み上げた繊細な作品です。細かい作業の積み重ねで独創的な作品を作り上げている。しかも、本格的に陶芸に挑戦したのは50歳を過ぎてからのことだとのこと。驚きました。
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ダニエル・ケールマン著、三修社刊
不覚にもあとがきを読むまで、本作が小説であるとは気付きませんでした。読み難い独特な文体の、そして奇妙な魅力を持つ伝記と思い込んでいました。実際は、歴史上の偉人を、「測る」という共通の行為を基礎として、史実に基づく数々のエピソードをちりばめた独特な作品世界でした。感動とはほど遠い読後感ながら、奇妙な世界観と強固な意志を持った天才二人の人生の軌跡を鮮やかに描いています . . . 本文を読む
2014年製作のアメリカとフランスの合作映画です。舞台は開拓時代のアメリカ西部。ある準州で一人暮らしをしている女性(ヒラリー・スワンク)が、コミュティの中の精神を病んだ女性3人を東部の教会へ届けることになりました。しかし、男性であっても大変な旅路。たまたま出くわした縛り首になる老いた男を、同行することを条件に助けます。
二人の旅が始まりますが、同行する男の素性や生き方が少しずつ分かって来ます。地味 . . . 本文を読む
木下昌輝著、小説すばる連載
小説すばるに連載された作品で、江戸末期に土佐藩で生まれた天才絵描き、通称絵金を描いた作品です。幼少期から天分を示し、やがて江戸で狩野派に弟子入りした主人公は、異例の短期間で修行を終了し土佐に帰藩して家老のお抱え絵師となった。しかし、何年後かに贋作騒動で野に下り、その後は町絵師として一生を送ります。やがて市井の人びとの求めに応じて数々の作品を生み出し、独自の画風が地元の人 . . . 本文を読む