Time Life 社刊
中学時代の歴史の時代に習った中国の王朝名、殷、周、秦、漢・・・・、だったかな。その歴代の中国の王朝をさらりとなぞっており、なかでも、秦の始皇帝が作らせた兵馬俑坑などを中心に説明しています。
北京旅行でも感じましたが、中国の遺物の規模は半端ではない。緻密さや精密さでは日本もかなうかもしれませんが、圧倒的な規模に圧倒されました。兵馬俑坑を実見したことはありませんが、様々な書籍 . . . 本文を読む
本作品のタイトルになっている最初の作品は、幕末の江戸で、ある旗本が殺され、その家の養子が敵討ちを強いられたため家を出奔し、やがて、友人との縁で彰義隊に巻き込まれてゆく、その行き立てを、静かで寂しいトーンを滲ませて描いています。
次の「吉良供養」は、赤穂浪士の「討ち入り」が実は「惨事」であることを、図解を交えつつ討ち入り開始直後からの経過を詳しく説明しています。
3つ目に「YASUJI東京」は、明治 . . . 本文を読む
何となく「面白い」という評判を聞いて見てみました。 コレは面白い。何で宇宙人が地球の大気で生きてゆけるのか、主人公が何で変身してしまうのか、異なる言葉が何で通じるのかなど疑問は数知れません。しかし、面白い。主役の俳優がよい。また、CGの宇宙人の子供の表情が良い。アクションシーンも中々のものでした。
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村上龍著、幻冬舎刊
シリーズ2作目です。本作は、前作の世界を用いていますが内容は別物です。CNNの雇われレポーターが、ふとしたことから、日本軍を取材出来ることになりました。敵対する日本軍を取材することによってスクープをものにすることが出来るという野心が実を結ぶのでした。
そして、日本軍のアンダーグラウンドを取材すると、何とも理解不能な状況ばかり。自尊心が人一倍強いアメリカ人のヒロインは、いたく心を . . . 本文を読む
村上龍著、幻冬舎刊
下記URLによれば、本作は「昭和歌謡大全集」と同じ1994年に、書き下ろし作品として発表されたようです。ある男が、突然パラレルワールドの日本へワープして全くの異世界を体験します。その異世界は、ある時期に日本が選択した道とは別の道を歩んでおり、厳しいながらも自立した国家をなっています。かなり特殊な形態を取りながら。
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大竹道茂著、農文協刊
東京の都心のごく近郊で農業をやっていることが中々信じられませんが、そこを含め、江戸期から栽培され、近年になって、大量生産・流通に適した野菜に追いやられて作られなくなったものや、それらと交配して育てた特徴ある野菜を取り上げています。
著者の大竹さんの経歴は以下のURLにありますが、業務上関係した江戸東京野菜の普及により、東京の農業を活性化させた方のようです。
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山本周五郎著、瀬能礼子朗読
両親と一緒に暮らす姉妹は、適齢期を過ぎている。苦労しているはずなのに、おっとりしていてすこぶる性格が良い。おっちょこちょいの姉としっかりした妹は、それぞれ器量良しだが、故あって縁づいていない。
そんな姉妹の妹に、ある時縁談の話が、姉にもたらされた。それぞれに相手のことを気遣う姉妹ながら、姉は一計を案じ、妹の縁談をまとめようとする・・・。
実は聞いていた時は山本周五郎の作 . . . 本文を読む
M・K・シャルマ著、山田和訳、文春文庫刊
1990年代の初頭、インドは社会主義から資本主義へ、経済政策を大きく変えました。本書は、そうした時期から間もない頃、インドへの投資が大きく増えていた日本へ赴任した、調査会社のエリートインド人が見た日本社会を描いています。下記URLによれば、訳者は、インドに関する著作が多いようですが、本書の誕生に関する前書きは、実に驚異的です。正しく奇縁とも言うべきもので、 . . . 本文を読む
藤沢周平著、柳家花緑朗読
映画の「たそがれ清兵衛」と原作は随分違っています。原作の清兵衛は「馬面」で、どうも見掛けは冴えないようです。映画の真田広之さんは格好良いもの。
藤沢さんの作品は、山本周五郎や乙川優三郎さんとは異なっています。生き様を淡々と描いているように思います。特に本作は、主人公の内面が、その行動と何らの祖語もなく、自足しており、天晴れな虚飾の無さにビックリします。こうして人生を生きて . . . 本文を読む
塩野米松著、平凡社刊
全国の手仕事を、聞き書きを中心として紹介しています。登場するのは、秋田の藁細工職人、大阪の櫓櫂(ろかい)職人、大阪の爪楊枝職人、山形の座敷箒職人、大阪の簾職人、阿波の製糖(和三盆)職人の、計6篇です。
著者の塩野さんは、本書の紹介によれば「日本の職人、漁師、農民の生き方や教育法、技の伝達や職業倫理を追った著書の第一人者である。」とのことです。
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深沢七郎著、小沢昭一朗読
昔、映画化された同名の作品を見ました。母親役の坂本スミ子さん、息子役の緒形拳さん、それから左とん平さんを記憶していなす。その作品は1983年にカンヌ国際映画祭でパルムドール賞を受賞したそうです。
さて、作品は、映画の印象とは異なり、母親であるおりんの視点を中心にして、姥捨山である楢山に詣でる(息子が母を捨てに行く)までを、ごく短い日々で描いています。
厳しい村の人々の生活 . . . 本文を読む
ヒヨコ舎編、アスペクト刊
子育てに忙しい時期の憧れは、書斎と机でした。当時は、MS-DOSノートパソコンを、ごく小さな手作りの机に載せ、毎晩MS-DOSのコマンドやロータスと格闘していました。今では、両親が亡くなり、子供達が巣立って、妻と並んで比較的ゆったりしたスペースで、昔の何倍もの広さの机で、毎日読書やパソコンで遊んでいます。随分机周りの環境が良くなりました。
そして、便利な環境づくりに励んだ . . . 本文を読む
開高健著、橋爪功朗読
朗読が巧みな橋爪さんですが、聞き始めにちょっと違和感がありました。宮本輝さんの「泥の河」の印象があまりにも強かったせいかもしれません。しかし、話が進むにつれ、次第に登場人物を見事に表現し、演じ分ける朗読に聞き惚れました。
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URL => http://ja.wikipe . . . 本文を読む
四方田犬彦(よもた いぬひこ)著、筑摩新書578刊
「かわいい」がテレビの画面で連発されるようになったのは、バブルの頃からだったでしょうか。何にでも「かわいい!」攻撃を仕掛ける、ノータリン風の女性に、頭がくらくらしました。しかし、この便利な言葉が次第に一般化してきて、従来とは明らかに異なる意味空間を形作ってきた事にぼんやりと気づいていました。
そんなことから本書が気になり読みました。著者は、下記U . . . 本文を読む
奥田英朗原作の同名小説を映画化したものです。原作の5話から3つのエピソードを取り上げていますが、それぞれにビョーキの具合を適度に表現していますが、オダギリジョーさんの立ちっぱなしの演技は中々でした。
主演の松尾スズキさんは著名な舞台人のようですが、私は全く知りませんでしたので、看護師役のMARIKOさん共々、原作の強烈なイメージに当てはまらないので、違和感を抱えたまま見終えました。主人公の伊良部先 . . . 本文を読む