夜明けまでは眠らない

大沢在昌著、双葉社刊夜間専門のタクシー運転手の久莪が主人公。ある時、指名を受けた客を拾った所、久莪を知っている様子。それだけでなく、久莪の過去の経歴を知った上で、接触したようだ。知らない振りをしたが、その客が携帯電話を忘れていった。思い出したくも無い過去を知っている男から、携帯電話を託されたのか。 数日後、その客を装った男が、携帯電話の返却を求めてきたが、声が異なる。ためらいながらも指定の場所に . . . 本文を読む

ターミナル・リスト

アマゾン・オリジナルの全８回のドラマです。 アメリカの特殊部隊の隊長を務める主人公は、部下と共に敵の要人の暗殺作戦に従事しますが、これが罠で部下一人と共に何とか生き延びた。帰国後、一緒に帰国したはずの部下が、実際は一足早く帰国し自殺したと聞いて不審を抱くが、軍の憲兵隊の担当者は間違いないと主張する。 確かに、襲撃を受けた際に頭部を打って一時的に気絶し、過去の記憶も不確かであったが、主人公はどう . . . 本文を読む

警視公安部・青山望 完全黙秘

濱嘉之著、文春文庫刊著者の来歴は、下記リンクによれば「中央大学法学部法律学科卒業後、警視庁に入庁。警備部警備第一課、公安部公安総務課、警察庁警備局警備企画課、内閣官房内閣情報調査室、再び公安部公安総務課を経て、生活安全部少年事件課係長に勤務。2004年、警視で22年勤めた警視庁を退官した。その後衆議院議員政策担当秘書を経て2007年に「警視庁情報官」で作家としてデビューした」との事です。 本作品 . . . 本文を読む

イノセンス

2004年公開の日本のアニメ映画です。前作の「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」も難解でしたが本作も同様です。下記リンクで「あらすじ」を読めば、成る程と理解できますが、作中の難解な台詞にヤラレテしまうせいかもしれません。 本作の美術とＣＧの素晴らしさに圧倒されました。手書きの独特のテイストとＣＧをなじませるのは大変であったろうと思いますが不自然ではありません。見応えのある作品 . . . 本文を読む

人口学への招待

河野稠果著、中公新書刊少子高齢化の先進国である日本では、結婚しない男女が増え晩婚化が進んでいることを実感します。「子は宝」ということが切実に感じられる今日この頃です。少子高齢化だけで無く、国力の将来を予想する上でも人口の問題を理解することが不可欠と思い、本書を手に取りました。 ベトナム旅行の際の現地ガイドの方は大学の先生とのことでした。彼の説明の中で「今のベトナムは人口ボーナスの期に当たります。 . . . 本文を読む

キム秘書はいったい、なぜ？

2018年に放送された韓国のテレビドラマです。家族経営の財閥企業の副会長は、あらゆる面で優れた跡取りとして辣腕を振るっており、有能な補佐役のキム秘書が突然退職すると宣言して物語が始まります。 極めて優秀ながら自己中心的でナルシストの副会長は、存在するのが当たり前と思い込んでいた優秀な部下の突然の退職の宣言に動転し、慰留する為に様々な策を巡らすが、キム秘書の意思は堅い。止む無く退職を認める代わりに . . . 本文を読む

闇先案内人

大沢在昌著、文春文庫刊主人公の葛原は恵まれない生い立ち故に苦労を重ね、自衛隊に入隊後に旅行会社で働いたが、あることが元で殺人犯として指名手配されている。しかし、注意深い偽装によって別人として生き、「逃がし屋」を生業にしている。一流の技術を持った仲間でチームを作り、故あって行方不明になりたい依頼人の願いを叶えている。 そんなある日、葛原の元に警察官が訪ねてくるが、葛原が殺人容疑で指名手配を受けてい . . . 本文を読む

ヤマハ YAMAHA スタジオモニターヘッドホン

以前から気になっていたヘッドホンを購入しました。ヤマハのHPH-MT7Wです。下記のアマゾンと価格コムのレビューでは大した評価ではないのですが、たまたま目にした「ヘッドホン ベスト10」というような記事での評価内容が私の好みに沿っていました。 全音域で過不足無く鳴って、低音は盛っていないながら、深みのある自然な音とのことです。特に低音が盛ってある音は全く苦手で、高音が耳に突き刺さるのもご免です。 . . . 本文を読む

#どれだけのミスをしたのかを競う ミス日本コンテスト

水餃子のカンパネラ編、株式会社カドカワ刊Twitterに投稿された「恥ずかしいミス」の中から選ばれた、栄えある作品の数々が紹介されています。イラストが所々に、そしてコメントがすべてに添えられています。 寝る前に読むと、安眠できそうです。私も恥ずかしいミスを沢山しましたが、他の人の印象的なミスを思い出しました。 合唱曲の紹介で、大学生の女性が「洗濯ばあさん」と紹介すべきところを「洗濯屋ばあさん」 . . . 本文を読む

ブルーライトカット メガネ：買い増し

30代からかれこれ30年以上パソコンを使い続け、習熟するにつれ、データ処理や文書作成に大いに役に立ちました。毎日長時間使っていて、夕方には目にかなりの疲れを覚えました。そのせいか、50代に入ると目薬が手放せなくなり、長時間瞬きをしないとドライアイになるというので、折に触れ意識的に目を休めるようにしました。 しかし、60代後半になり、目の機能低下を実感しています。元々近眼で、老眼はさほどでは無かっ . . . 本文を読む

「宗谷」の昭和史 南極観測船になった海軍特務艦

大野芳著、新潮文庫刊何とも恐れ入る著作でした。 思い返すと、宗谷が南極観測船として一躍有名になり、ボーとしていた少年の私も、その名を知りました。 本書を手に取った時、副題の「南極観測船になった海軍特務艦」に「あれっ？」と思いました。しかし、読み進めると宗谷は南極観測船として建造されのではなく、数奇な運命を辿った希有な船体であることが分かります。文庫本で500ページ程の分量で、宗谷の誕生の経緯か . . . 本文を読む

グッド・ドクター 名医の条件 シーズン1

2017年に放送されたアメリカのテレビドラマです。韓国のテレビドラマを基に製作されたそうで、現在、シーズン４まで製作されているそうです。 主人公ショーンは自閉症の為に父親から暴力を受け、弟だけが支えてくれる境遇に育ち、ある時、弟に導かれ、二人で家出をして暮らし始めます。その弟を事故で失った時に保護した医師アーロンに育てられ、やがて外科医を志し、アーロンが病院長を務めるサンノゼ聖ボナベントゥラ病院 . . . 本文を読む

オタクの心をつかめ

下記リンクによれば、著者は「ＴＶチャンピオン「アキバ王選手権」（２００５年）で優勝」した程、秋葉原のオタク文化に造詣の深い方とのこと。本書は2013年の出版で、ちょっと昔の時点での論考ですが、「オタク」が一般化しつつある状況下での分析なので、現在でも一定程度オタクの実相を理解するのに役立つと思います。 本書の主眼は、オタクに対して訴求力のある商品を作り、適切なプロモーションを展開する上で留意すべ . . . 本文を読む

マトリックス レザレクションズ

私の世代のSF映画ファンにとっては、サイバー・パンクというジャンルに属する作品と思います。全３作をすべて見ていますが、正直、ストーリーが意味することを気にすること無く楽しんで見ていました。だから、本作の背景やストーリーの意味を、下記リンクで、ようやく理解できました。ヒット作の焼き直しに有り勝ちな、説明的な場面が多くて閉口しましたが、マトリックスシリーズ特有のお約束とアクションは楽しめました。--- . . . 本文を読む