2017年製作のアメリカ映画です。舞台はアメリカの片田舎。小さな町町の外れに一人で過ごす老人は、目覚めるとタバコを喫しながらラジオをつけ、軽い体操をして牛乳を飲み身支度をしてから食堂に行き、クロスワードパスルをしながら、ゆっくりとコーヒーを飲む。帰宅後はお馴染みのテレビ番組を見ながらクロスワードパズルに取り掛かる。夕暮れになると、馴染みの酒場でブラッディ・マリーをゆっくりと飲む。毎日、全く同じパタ . . . 本文を読む
碇義朗著、光人社NF文庫刊
太平洋戦争の日本を代表する零戦に比べ紫電改はかなり知名度が落ちるように思います。私が紫電改を知ったのは、小学生の頃、「紫電改のタカ」というちばてつやさんの連載漫画を読んだためです。ちばさんの作品では「ハリスの旋風」が好きでしたが、「紫電改のタカ」は何となく暗い作品で、少しうつむき加減で読んだ記憶があります。
20代に零戦に関する書籍を何冊も読みましたが、終戦間際に登場し . . . 本文を読む
2020年日本公開のアメリカとイギリスの合作映画です。実在した気象学者のジェームズ・グレーシャーをモデルとした映画です。グレーシャーは、その当時の常識を越えた発想から、気象データを取るためガス気球で高空を目指し挑戦する。同行するのは、気球の墜落事故で夫を亡くした未亡人のアメリア。それぞれの事情を抱えながら、グレーシャーの未知の世界への憧れが計画を実現する。
順調に高度を重ねて行くが、雲の中で放電や . . . 本文を読む
茨城県陶芸美術館で3月8日まで開催中のエミール・ガレの作品展です。ガレは父親の工房を受け継ぎ、ジャポニスムの影響もあり、日本美術の意匠を取り入れた多くの作品を製作したとのこと。本展では、父親の時代に制作された意匠である伝統的なヨーロッパの様式の陶器から、晩年に至る代表的な陶芸作品を展示しています。形と絵付けが丸ごと日本の様式を取り入れた作品には違和感を覚えましたが、意外な工夫と発想で独自の形と文様 . . . 本文を読む
2014年日本公開の韓国映画です。北朝鮮の特殊工作部隊で厳しい訓練を受けたエリートスパイが韓国に潜入し、来るべき命令を待って馬鹿な振りをしている。ところが数年後、北朝鮮内で異変が起きてとんでもないことが・・・・。
前半はコメディータッチの作りですが、終盤はシリアスなハードボイルドに一変。日本の映画では、このハードボイルド感は中々出せないのではないか。韓国の映画を見ていると、感情の密度が濃い。日本人 . . . 本文を読む
坂井榮八郎著、岩波新書刊
ヨーロッパの国々の内、イギリス、フランス、イタリア、スペイン、ソ連などの通史を読み、ローマ帝国史、中世史なども読んだが、現在のドイツの領域の国々がどの様に成立し相互作用したのかが良く分かりませんでした。本書は、そのような疑問に答える好書です。周辺の国々との関係、歴史的出来事への関与及び受けた影響など、コンパクトながら読了してみると、全体像が理解出来る様に構成されています。 . . . 本文を読む
功成り名を遂げた男が癌に冒され、別れた妻や娘との交流を拒否され孤独に苛まれ絶望するが、秘密裏に若い肉体へ記憶を写すことを提案される。迷ったが提案を受け入れ手術が上手く行く。新しい肉体に適応すべく訓練を受けながら、次第に別人として生活を始めるが、時々フラッシュバックのように見た事が無い場面を思い出し苦しむ。後遺症とも言うべきこの症状を改善するための薬を服用しつつ適応に努めるが・・・。
粗筋は予測出来 . . . 本文を読む
水戸市の常陽藝文センターで開催中の展覧会です。チラシを見て陶芸で作る鳥はどんな具合か興味を持ち足を運びました。実物を見て驚きました。羽毛が、ごく薄い。これが陶芸の作品なのか。作品を見終わった後、ロビーで作者へのインタビューと製作風景を拝見してまたびっくり。沢山の羽毛は、彩色ではなく陶土自身の色とのこと。誠に合理的ながら、一枚一枚作り上げ、陶土を水で緩くしたもので接着してゆく。そして下に支えを入れて . . . 本文を読む
2018年公開の日中合作映画です。夢枕獏さんの「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」を原作としているとのこと。DVDのレンタルに登場した際、ショボイかも、と思したが見てびっくり。何とも気合いが入った超大作。とにかく美術が凄い。日中それぞれに実力派の俳優を揃えているように感じました。
下記URLによれば、制作費が約150億円で、興行収入が、日中で109億円とのこと。CGのレベルがやや劣るように感じましたが、 . . . 本文を読む
しもだて美術館(アルテリオ3階)で2020年1月18日(土)~3月8日(日)開催中の展覧会です。与さんの作品展は、本ブログの2010年09月20日にアップした「昭和・メモリアル 与勇輝展」(銀座松屋で開催)以来の鑑賞です。当時見た作品で印象に残っている作品が本展でもされており、懐かしく思い出しました。しかし、歳を重ねたせいか、当時よりも深く心に響きました。また、製作過程の部材や道具の展示と製作過程 . . . 本文を読む
本書の主人公は、「犬」です。ある島に人間と共に来た犬が、別の人間の手を経てから子を成し、やがて多くの子孫を残す。それらの犬が邂逅し、あるいは殺し合い、あるいは更に子を成す。そのような犬たちが人と共にあるとき、その境遇により様々な境涯を送るが・・・。独特の文体と意表を突いたストーリーが語られる、不思議な味わいを持った作品でした。
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2019年日本公開のアメリカのSF映画です。トランスフォーマーシリーズのスピンオフ作品で、オプティマスプライムに命じられて地球の逃れてきたB-127(バンブルビー)が、追う敵から攻撃を受けるもかろうじて助かるが、記憶の一部を失って、たまたま目にしたワーゲンに変身し活動を停止する。その後女の子に見出され車として利用されるのだが・・・。
最初の戦闘画面に違和感を覚えたCGだったが、地球に来てからの場面 . . . 本文を読む
本書は、イギリス、ドイツ(計画開始当時は西ドイツ)、イタリア、スペインの4ヶ国が共同開発したユーロファイター タイフーンについて開発の経緯から、特徴、主要諸元、登載兵器、開発の過程、導入各国の配備と装備の状況、競合する世界のライバル機を述べています。無駄が無く整理された内容で、写真も必要十分です。
特に興味深かったのは、共同開発を実際に始めるまでの各国の協議(交渉)と、冷戦の終結に伴う状況の変化な . . . 本文を読む
1992年製作のアメリカ映画です。退役を迎えたアメリカの戦艦が何者かに襲われ奪取されてしまう。威嚇のために、偵察飛行に来たF-18を撃ち落とし、トマホークを発射して衛星管制所を破壊するなど、慌ただしい展開を見せる。危機感を覚えた軍関係者は対策を練るが、幸いなことに手練れと思しき男が船に乗っていた。だが、その男の仕事はコック長で謎の人物であった。
慌ただしい展開を見せる襲撃者達は、乗組員を閉じ込める . . . 本文を読む
12年程前にリサイクルショップで見掛けて、衝動買いしてしまったヘッドホン。付属するケースも立派で、なりよりハウジングが木製。結構な金額でしたが購入してしまった。早速自宅で聞いたが、信じられない程、音が高音寄りでした。いつも聞いているポピュラー音楽を聞いて信じられない思いでした。低音も出ているが、低音だけベニヤ板越しに聞いている感じでした。音は繊細でありながらバランスが崩れているようにしか感じません . . . 本文を読む