小関智弘著、岩波ジュニア新書刊
久し振りに読んだ小関さんの著作です。中高生に向けて書かれた本だけに、丁寧に、物作りの現場の厳しさと喜び、そして人の営みの素晴らしさを、分かりやすく描いています。本書の最後の方に「わたしの転機」と題した下りがありますが、これは、NHKのラジオ文芸館で朗読された小関さんの作品(小説)とほとんど同じでした。びっくりです。
長く平坦な道のりは、険しい道とは異なった困難がある . . . 本文を読む
1998年公開のアメリカ映画です。チャールズ・ディケンズの原作を元にした作品ですが、粗筋以外はかなりいじっているようです。原作故か、脚本が少し不自然に感じる部分もありますが、ロマンスを描きながらも、ミステリーの要素があって良い感じです。そして、主人公の男女はむろんのこと、ロバート・デ・ニーロやアン・バンクロフト、クリス・クーパーなどの脇役陣が素晴らしかった。ただ、音楽はいただけませんでした。
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内田広由紀著、視覚デザイン研究所刊
ウェブに使用する写真を撮るためのコツが紹介されています。そのためか、普通の撮影テクニックとは少し違った視点から撮影方法を述べています。ウェブでは"共感"を得ることが重要で、そのためには「らしさ(ふさわしさ)」と「歓迎感」が大切だとしてます。
らしさでは、必要なテイスト(重厚感や軽さ、はなやかさなど)が被写体によって異なること、歓迎感は、添えるモチーフや配置、背景 . . . 本文を読む
2007年公開のイギリス映画です。18-19世紀のイギリスの政治家で、奴隷貿易の廃止に貢献したウィリアム・ウィルバーフォースの物語です。友人で英国首相であるウィリアム・ピットとともに、多年に亘り廃止のための運動をする。その様子を、過去と現在を行き来しながら描いています。そのため、見始めてすぐは、時間軸の理解が出来にくいのですが、中盤からは十分に理解出来、そしておもしろくなってきます。
多くの名優が . . . 本文を読む
岡崎和幸著、エムディエフコーポレーション刊
本書はデジタル一眼レフの初心者向けに以下の六つの視点から、撮影テクニックを分かり易く解説しています。
第1章:写真の主題や主役を明確にするピントの話
第2章:明るさで写真の印象を自在にコントロールする
第3章:写真の魅力を一変させる色の話
第4章:光を見極めて思い通りに操ることが写真上達の鍵
第5章:レンズを使いこなして表現に活かす
第6章: . . . 本文を読む
作家の出久根さんのエッセイで、川上純生美術館が鹿沼市にあると聞いて訪れました。昔、サントリーのCMで、確か「へっぽこ先生」というフレーズで登場した版画の作者と記憶しています。独特の味わいのある良い感じの絵でした。
川上純生は、身過ぎのため、英語の教師をしていたそうで、教え子がその作品のコレクターとなって、その寄付を受けて美術館ができたのだそうです。
行った丁度その時に、学芸員の方のギャラリートーク . . . 本文を読む
スコット・ケルビー著、ピアソン桐原刊
シリーズ3冊目で、第2巻で紹介したストロボの使い方の続き、スタジオの使い方、レンズのあれこれ、商品の撮り方などなどを紹介しています。各章の初めでは、相変わらず冗談まみれのイントロダクションを披露しています。
本シリーズは一貫して、低ISO,三脚、照明の当て方などの基本を元に、様々な場面でのテクニックを紹介しています。特にしっかりした三脚の必要性が良く理解出来ま . . . 本文を読む
鹿沼市を訪ね、たまたま交流センターで山車を見てびっくり。それはそれは見事な彫刻と塗りです。2台の山車がありました。その後、屋台のまち中央公園に行きました。ここには三台の山車が。
両方でお話を聞いた所によると、昔、日光東照宮を作る時に、全国から集まった職人が鹿沼に住んでいたそうです。そうした職人が鹿沼に住み着いて、鹿沼の山車(「屋台」と言うようです)の見事な彫刻を作ったそうです。
山車の多くは江戸時 . . . 本文を読む
重松清著、講談社刊
大分以前に重松さんの講演会を聞いて、その人柄に感服しました。しかし、重松さんの本を読んだのは初めてです。知人が紹介してくれたのが本書です。上下2巻で、小学校教師の両親と暮らす主人公の女子中学生が、父親の両親が営む峠のうどん屋を手伝いながら、思春期まっただ中の多感でありながら素直な感性で、様々な大人の事情に触れ成長して行きます。
何と平明で透明な文章なのでしょうか。そして、万華鏡 . . . 本文を読む
久し振りで、昼食を外食しました。最近は外食しても中々満足できなくて、結局コンビニのおにぎり程度で済ませてしまいます。たまたま目に入った変わったお店があったので、ダメ元で入店した所、結構流行っている様子。入口を入った狭い待合からは厨房の様子が一望できます。四人の調理人が狭い中で、手際よく料理しています。大きな鍋二つを交互に使い、細めのスパゲッティを茹で上げ、素早くフライパンで具材と絡めて味を調える。 . . . 本文を読む
江藤一洋編、岩波新書刊
2004年に横浜で開催された日本歯科医学会総会で記念出版されたとのことで、11の視点から歯にまつわる事共を紹介しています。虫歯がなぜできるのかなどは知っていましたが、歯の痛みは何故生じるのかなど、本書で初めて知ることもありました。
多くの人がテーマに沿って執筆しているので、全体に統一感がなく、物語性が感じられなかったのが残念です。
評価は3です。
======= 写真 == . . . 本文を読む
テレビで見て、早速、セブンイレブンに。昼過ぎでしたが、案に相違して件のコーヒーを購入している人は一人だけ。普通盛りを妻とシェアー。ローストが深く、しっかりした味です。値段を考えたら、かなり上等です。それにしても日本人は、特にセブンイレブンのこだわりは凄い。(赤飯のおにぎりもセブンイレブンが美味しいように感じます。)
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清水芳見著、岩波ジュニア新書430刊
本書は、文化人類学と民俗学を専門とし、ムスリムを研究のテーマとしている大学教授が、イスラーム教の概要と、その信徒であるムスリムの一生を、誕生、結婚、死を中心とした日常生活を通して紹介しています。ラマダンや日々の祈りなどの意味や内容も分かりやすく解説しています。ムスリムの日常が、本書で良く分かりました。そして何よりも、偏見に囚われることなく、互いに文化や宗教を尊 . . . 本文を読む
2008年公開のアメリカ映画です。母子家庭の一人息子が、転校した学校でじめられっ子を助け仲良くなり、たまたま、こっそり忍び込んで遊んでいた飛行機が離陸してしまい・・・。
迂闊にも、てっきり大人向けの作品かと思い見ていると、つまんねーなぁ、と感じましたが、途中で、子供向けの映画出ると理解して見ることに。するとなかなか良くできた映画です。悪人も良い人に描かれており、本当の悪党は一人しか登場しません。最 . . . 本文を読む
伊丹十三、岸田秀対談、文春文庫刊
独自の精神分析理論を持つ岸田さんと多才な伊丹さんの対談集です。対談集は読みにくいことがありますが、本書は実に読み易い。伊丹さんの後書きによれば、すべて伊丹さんご自身がテープ起こしをしたそうです。何回かに分けて対談しているのですが、テーマが明確で読み手の耳を意識した議論展開になっています。しかも専門用語が最小限使用されています。しっかり準備して取りかかった伊丹さんの . . . 本文を読む