読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

あだこ:朗読:長内美那子

2009年11月30日 19時39分11秒 | ■聴く
乙川優三郎著、講談社刊 この短編集は以下の八編を収録しています。 ●悪名:「オール讀物」2005年12月号 ●男の縁:「オール讀物」2005年8月号 ●旅の陽射し:「小説新潮」2004年5月号、新潮社「むこうだんばら亭」2005年3月 ●九月の瓜:「小説すばる」2001年10月号、集英社刊「武家用心集」2003年8月、集英社文庫「武家用心集」2006年1月 ●梅雨のなごり:「小説すばる」2003年 . . . 本文を読む
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ハンニバル(上)(下)

2009年11月29日 18時35分27秒 | ■読む
トマス・ハリス著、高見浩訳、新潮文庫刊 羊たちの沈黙を映画と本で読んだのはしばらく前でした。そして、本作品の映画は、封切りで見ました。羊たちの沈黙のジョディ・フォスターとは大いに印象の異なるジュリアン・ムーアがヒロインのクラリスを演じており、美貌かつ行動的で、心の陰を持つ、という主人公の設定と違和感を感じたものでした。さて、下記のごとく、作者のトマス・ハリスは寡作で謎の作家とのことです。 ---- . . . 本文を読む
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一陽展

2009年11月28日 18時16分24秒 | ■見る
国立新美術館で「一陽展」を見ました。昨年は上野で別な展覧会を見た後に鑑賞したためか、非常に疲れたことと、最近の体力の低下を考慮し、今年はこの展覧会だけに的を絞って、じっくりと鑑賞しました。 その結果、余裕を持って、一つひとつの作品を味わえました。絵画は、油絵、水彩画など多岐に亘り、彫刻や彫塑などを加え、多彩な作品群がひしめいていて、充実した展覧会でした。下のURLは昨年の作品です。本年の出品作品を . . . 本文を読む
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形とデザインを考える60章

2009年11月27日 19時46分11秒 | ■読む
三井秀樹著、平凡社新書115刊 日用品や建築、絵画、陶器など、身の回りのすべての形とデザインについて、60回に分けて論じています。作者は、下記のURLの通り大学教授で、学問的な視点を織り込みながら論を進めています。 --------------------------------------------------------------- URL => http://www.tamagawa.a . . . 本文を読む
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笹井史恵×田嶋悦子 イン・ザ・フラワー・ガーデン

2009年11月26日 20時46分58秒 | ■見る
茨城県立つくば美術館の展覧会です。漆工芸作家と陶芸作家の対照的な作品の展覧会です。お二人に共通する何かを基軸とした展覧会でした。パンフレットでは、それを以下のように説明しています。 -------------------------------------------------------------------------------------------- 乾漆技法を基本に、果実や花、子ど . . . 本文を読む
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プラネット・グーグル

2009年11月25日 20時26分17秒 | ■読む
ランダル・ストロス著、吉田晋治訳、NHK出版刊 グーグルが提供しているツールが、今ではすっかりパソコンの道具として、娯楽として定着しています。仕事にレジャーに。検索の優秀さを理解するには時間が掛かりましたが、画像検索、地図など、本当に便利です。いずれもが無料なのですから凄い。特に「グーグル・アース」を見た時にはぶっ飛びました。こんな凄いことが無料で利用できるの??? 2年ちょっと前に読んだ「Goo . . . 本文を読む
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花の名前/朗読:加藤治子、かわうそ/朗読:奈良岡朋子

2009年11月24日 05時47分16秒 | ■聴く
向田邦子著、新潮社刊 向田さん脚本によるドラマは、下のURLで見ると、びっくりする程多い。私は「阿修羅のごとく」(1979年、NHK)をNHKで見て非常に印象に残りました。当時25歳でした。しかし、他の作品はほとんど見ていません。好みの番組ではなかったからだと思います。 ----------------------------------------------- URL => http://ja . . . 本文を読む
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南総里見八犬伝(四)

2009年11月23日 09時41分12秒 | ■読む
曲亭馬琴作、小池藤五郎校訂、岩波書店刊。 やっと、4冊目を読み終えました。写真の帯の言葉のごとく、作中で、悪女「船虫」が何度も出現し、悪事を働きます。勧善懲悪の作品なので、いつか酷い目に遭うのだろうと、溜飲を下げる準備をしつつ読み進めたのですが、この巻では、まだ逃げ切ってしまいます。確かに現実世界でも、本当に悪い人は、周囲に恐れられ、滅多なことでは手を出せないし、また、巧妙な嘘を平気でつきながら世 . . . 本文を読む
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クリスマス・キャロル:劇場映画

2009年11月22日 18時17分49秒 | ■見る
チャールズ・ディケンズ原作の映画「クリスマス・キャロル」を3Dで見てきました。かつて、ディズニーランドで3Dを見てびっくりしましたが、本作の3Dは主人公のスクルージが、ものすごい早さで飛び回る場面などで臨場感を表現し、適度な効果を発揮していました。そして何よりも、アニメとはいえ、リアル度が高まっています。スクルージを初めとする登場人物の造形が素晴らしく(つまり、性格や境遇を分かり易く象徴的に現して . . . 本文を読む
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河童/朗読:橋爪功

2009年11月21日 03時10分34秒 | ■聴く
芥川龍之介作、新潮CD あまりにも有名な作品を、橋爪功さんの朗読で聞きました。他の朗読者で聞いた時は、非常に暗く、気の滅入る作品と感じましたが、本作では、諧謔の効いた作品であると感じました。そして、作り話でありながら、河童の世界が、辻褄があった理屈で展開されています。河童が人間世界を語る皮肉が面白い。本当に頭脳明晰な作家だと納得しました。私達の当たり前の日常が、実は狂気の世界なのかもしれない。真実 . . . 本文を読む
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ライシャワーの日本史

2009年11月20日 06時27分42秒 | ■読む
エドウィン・O・ライシャワー著、講談社学術文庫刊 450ページ余に及ぶ著作です。日本の地政学的な解説から始まり、その気候風土、文化、政治を余すところ無く描き、かつ平明です。恐らく中学生が読んでも十分に理解できるのではないでしょうか。しかも日本の歴史の始まりから、1980年頃までの長い時間を、これだけコンパクトにまとめるのは至難の業であると思います。 さて、ライシャワーという名前は、私の世代にとって . . . 本文を読む
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京都の紅葉

2009年11月19日 06時45分27秒 | ■旅する
随分昔から京都には何度も行きましたが,紅葉の時期に巡り会った記憶はありません。大体,紅葉の時期に行ったのは一度ぐらいであったと記憶していますが,その時にはタイミングが合わなかったのだと思います。しかし,今回はちょうど紅葉が始まった時期で,二割方真っ赤,という状態でした。もっともそれは東福寺での状態です。タクシーの運転手によれば,京都も山々の位置や南北で寒暖の差があるので,さほど広くない盆地といえど . . . 本文を読む
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萬里の長城・下巻:ビデオ

2009年11月18日 06時38分49秒 | ■見る
上巻に引き続き、俳優の緒形拳さんが萬里の長城を探検します。緒形さんは大変に若々しく40代かなと思っていたところ、収録時点で54歳とのこと。現在の私と1歳しか違いません。(反省) さて、このビデオでいくつか知ったことは以下の通り。 ●狼煙(のろし) => 煙を出す時に燃やす中に狼の糞を入れた。これにより煙が紫色になることから、「狼の煙」になったとのこと。 ●漢代に作られた長城は、長城の西の砂漠まで伸 . . . 本文を読む
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腹鼓記

2009年11月17日 19時29分43秒 | ■読む
井上ひさし著、新潮文庫刊 井上さんの最初に読んだ著作は「吉里吉里人」でした。長大な作品で、途中から筒井康隆さん風のスラップスティックな展開になり、びっくりした記憶があります。昭和56年のことでした。それから大分後になり、国の減反政策に関心を持った折読んだのが「コメの話」でした。日本の気候風土や、それによって培われた文化を説き示し、日本にとって米作がいかに大事であるかを切々と訴えた著作でした。 -- . . . 本文を読む
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新収蔵展

2009年11月17日 06時28分11秒 | ■見る
茨城県陶芸美術館は、企画展の他に常設展がありますが、今回は新収蔵品と展示していました。写真のパンフレットの裏面の左上の作品は、茨城県出身の陶芸家、板谷波山の作品です。石川県立工業学校に飽食していた頃の作品だそうです。したがってごく初期の作品とのことで、確かに後年の研ぎ澄まされ、触れれば切れるような造形ではなく、素朴な暖かみのある作品でした。 ---------------------------- . . . 本文を読む
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