狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

八重山教科書:地裁、全教委協議認めず

2012-03-31 12:06:30 | 八重山教科書採択問題

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八重山教科書:地裁、全教委協議認めず

沖縄タイムス 社会  2012年3月31日 09時36分

 八重山地区の中学公民教科書問題に関連し、石垣市と与那国町の中学2年生3人と保護者を含む計7人が、両市町を相手に東京書籍版教科書の無償給付の地位確認を求めた仮処分申し立てで、那覇地裁は30日、申し立てた3件をいずれも却下した。同問題で初の司法判断。

 酒井良介裁判長は決定で「教科書の採択権限は市町村教育委員会にある」と判断。東京書籍版を採択した昨年9月の3市町全教育委員による協議は「多数決でなされたにすぎない」とし、教委の採択権限は、9月協議という「外部的行為」で制約されないと指摘した。

 生徒側は、9月協議が地区内で同一教科書の採択を求めた教科書無償措置法による協議と主張していた。

 決定では、石垣と与那国両市町教委が同法に基づき東京書籍版を採択したという心証を得る証拠に欠け、生徒らが無償給付を受ける法的地位にはないと結論付けた。生徒側が無効と主張し、育鵬社版を選んだ昨年8月の採択地区協議会協議については、有効か無効かの判断はなかった。

 決定を受け、生徒側代理人の井口博弁護士は「今回の決定で、採択地区協議会の採択が有効だという教委側の主張を認めなかった点を見落としてはならない」と強調。「仮処分では証人尋問などができず、立証が尽くせないところがあり却下となった。抗告審、または本訴訟で主張、立証して、今回の裁判所の判断を覆すことは十分可能だ」とコメントした。

                ☆

あまりにも当たり前すぎる司法判断。

職務権限のない相手にお門違いな「地位確認」を求めた仮処分は、無理筋であった。

申し立てたときから結論は出ていたようなもの。

当日記の読者にとっては、これ以上は蛇足になるので、石垣市民の読者が、今朝の八重山毎日と八重山日報両紙を読んだ感想をメールして下さっているので、それを紹介する。

           ☆

本日の地元2紙、「八重山毎日」と「八重山日報」が報ずる
仮処分却下の記事。(添付PDFファイル)

「八重山毎日」6面の中頃の上段、

見出し「仮処分申請を却下 那覇地裁」
とあり、記事中、「・・・申立人代理人井口弁護士によると、
那覇地裁は東京書籍を採択した昨年9月8日の協議、
育鵬社を採択した同8月23日の協議
いずれの有効性も認めなかったという。・・・・」

当然といえばそれまでですが、記事は、さらに、弁護士の
コメントを引用し、負け惜しみをタラタラと書き述べて、
裁判所の決定に対して往生際が悪く、極悪複合体の仲間と
いわれる内容ですね。

しかも関連する「ゾンビの会」の「教科書を考える会」の
見出し「文科省見解の是正求める」の記事を2段組で扱い、
左側上段に北朝鮮ミサイル問題の記事を配して市民の不安を煽り、
日本共産党の半キチネットなど反対清明の偏向記事を掲載するなど、
○旗新聞のようで、購読料を支払っている読者に失礼な内容です。
北朝鮮に抗議する内容の記事があるべきところ、なぜか見かけませんね。

一方、「八重山日報」一面の左上段、見出し
「那覇地裁 『採択権限は各教委』 東京書籍求めた仮処分却下」
一連の経過と裁判所が指摘する却下事由など冷静かつ適切な報道です。

そして、一面トップも左右下段の記事は、(北朝鮮に抗議するように)
北朝鮮ミサイルから市民、郡民を防衛する記事を配しています。

公正な報道のあり方、読めば、違いは一目瞭然ですね。


石垣島読者より

          ☆

>「仮処分では証人尋問などができず、立証が尽くせないところがあり却下となった。抗告審、または本訴訟で主張、立証して、今回の裁判所の判断を覆すことは十分可能だ」とコメントした。

井口博弁護士がいくら負け惜しみを言っても、今回の判断を覆すことは不可能。

原告側の命綱である「9・8全教委協」を裁判長に「外部的行為」と斬って捨てられては、万に一つも勝ち目はないだろう。

裁判長も本音では、「9・8全教委協」のことを、「井戸端会議」と決め付けたかったのだろうが、それではあまりにも可愛そうなので、「外部的行為」と、暗に井戸端会議を臭わしたのだろう。

前にも書いたが、こんな最初から勝負の見えた、バカバカしい裁判も珍しい。(涙)

 

【おまけ】

八重山教科書 保護者の申し立て却下

琉球新報 2012年3月31日   


 八重山教科書採択問題で、石垣市と与那国町の教育委員会が採択した育鵬社版公民教科書を使用する可能性がある両市町の中学2年の生徒3人と保護者4人の債権者らが、両市町を相手に東京書籍版公民教科書の無償給付を受ける地位の確認を求めた仮処分について、那覇地裁(酒井良介裁判長)は30日、却下する決定をした。
 決定は東京書籍版について「教科書無償措置法による採択をした疎明を欠く」として、債権者らが東京書籍を受ける法的地位にあるとは言えないとした。
  また、地方教育行政法で教科書の取り扱いは教育委員会の職務権限としているほか、教科書無償措置法では、「採択の主体は『当該採択地域内の市町村の教育委員会』としている」と判断。9月8日に竹富町を含む3市町の教育委員が多数決で東京書籍版を裁決した全員協議は、両市町教委の「採択とみることはできない」とした。全員協議による採択方法と決めた手続きも多数決にすぎず、2市町の教育委員会の採択権限が制約されるということではないという。
  8月23日に育鵬社版公民教科書を採択した教科用図書八重山採択地区協議の有効性については触れていない。
  石垣市教育委員会の玉津博克教育長は「結論を粛々と受け止める」、与那国町教育委員会の崎原用能教育長は「当然の判決だと受け止める」と話した。
  原告を支援している「住民の視点で教科書をえらぶ会」の新垣重雄世話人は「期待していたので残念だが、本訴で負けたわけではない」と語った。
  石垣市、与那国町の中学校にはすでに育鵬社版の公民教科書が配布されており、竹富町の中学校にも30日、東京書籍版が配布された。4月9日の始業までに教科書が生徒に届かないという懸念は解消されている。

 

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コメント (17)

追い詰められた竹富町教委と県教委

2012-03-31 07:10:17 | 八重山教科書採択問題

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昨日のエントリーで、「審査会の判断を裁判所の判断と取り違えたトンチンカンなカキコミを無視する」と書いたところ、石垣市民の読者から次のようなメールが入った。 そこで急遽予定変更。 当初予定していた「北朝鮮の暴挙」は「おまけ」に。

追い込まれた玉津! (宜野湾権兵衛)
2012-03-30 01:07:28

↑の書き込みがあります。
たしかに昨日「八重山毎日」11面、社会欄の左下4段の記事、
見出し「審査会 『妥当ではない』と答申」、小見出し
「教科書問題 市教委の議事録未作成」とあります。

しかし、記事中
「一方、同協議が有効か無効かについては、審査会の権限の範囲外であり、
一切関知するものではない」とあります。一番重要な部分ですが、
読者は見出しの「誤誘導」に誤った判断をする恐れがありますね。

          ☆

読解力のないカキコに一々対応するのも疲れると思ったのだが、なるほどこのまま誤解の種を放置すると八重山毎日の術中にまんまとはまり込む読者も出てくる恐れもある。

そこで、改めて昨日のカキコを引用し俎上に上げる。

教科書問題の情報公開をめぐる不服申し立てについて審査してきた石垣市情報公開・個人情報保護審査会が、3月28日、答申を出した。

答申の内容は以下の通り。

◆玉津教育長が議事録を作成していないことは以下の理由により不当である。

①八重山3市町の教育委員らが一堂に会していること
②保護者や市民の関心のある事柄について議論が行われていること
③9月8日の協議を『公の協議』でないと判断することはできず、協議の場は『会議』であったと判断せざるを得ない。
④市教委の判断は、「条例の趣旨を形骸化することとなり、不存在と決定したことは妥当ではない。

<コメント>
石垣市情報公開・個人情報保護審査会は、9月8日の全員協議を「会議」として認定したことになる。

              ☆

読解力のない上記名無しさんの「石垣市情報公開・個人情報保護審査会は、9月8日の全員協議を「会議」として認定したことになる」という勝ち誇ったようなコメントには呆れるが、

このお方には「一方、同協議が有効か無効かについては、審査会の権限の範囲外であり、一切関知するものではない」の意味が理解できないのだろうか。 さらに同じニュースを報じる八重山山毎日を見たら「追い詰められた」のは、玉津氏ではなく、慶田盛氏と大城県教育長であることが自明だが、これも理解できないか。(嘆息)

古いテレビ映画「スパイ大作戦」の冒頭の決まり文句に「・・・なおこの作戦で負傷したり命を落とすものがいても当局は一切関知しない」というテープの声あった。 審査会の前津会長は「スパイ大作戦」のファンだったかも。(笑)

 

 

■八重山日報 2012年3月30日

教科書問題

議事録「作成すべき」

審査会が市教委に答申

 教科書問題の情報公開請求で石垣市教育委員会が非公開や文書府存在を決定したことに対し、住民の不服申し立てで審査していた市情報公開・個人情報保護審査会(会長・前津榮健沖縄国際大学教授)は28日、市教委に対し審査結果を答申した。2010年の小学校教科書採択で、八重山採択地区協議会の議事録が作成されていないことについて「(情報公開)条例の趣旨からすると、作成すべきであった」と指摘した。 
協議会は玉津博克石垣市教育長の会長就任後、11年の教科書選定時に、初めて議事録を作成した。10年以前の教科書採択では、協議会の議事録が作成されておらず、どのような議論を経て教科書が選定されてきたのか不透明な状況だった 答申では、従来議事録を作成しなかったことが慣例で、県内でも議事録を作成するかは不統一であったとし、八重山でも、議事録を作成すべきという認識がなかった」と判断。 議事録などの文書が不存在だとした市教委の決定を妥当とした。 理由として、情報公開条例の趣旨や、市教委の「議事録作成の必要はない」という判断を検証するためにも「何らかの文書による「会議記録」は残すべき」としている

           ☆

中学生レベルの読解力があれば、玉津氏が協議会に就任以前は、会議録も何もない無法状態のまま沖教組の「現場を知る専門家」という美名の下に教員による独断的教科書採択が行われていたことは、一目瞭然だし、これは山本沖教組中央執行委員長も認めていたこと。

負け犬の遠吠え!発狂新聞が

結局、玉津氏は教育長に就任以来、これまで沖教組のやりたい放題の教科書採択を中心に八重山の教育改革を目指していたのだが、それではこれまでの旧悪が露見する恐れがあるので必死に玉津潰しに掛かったのが歴代教育長で組織する「ゾンビの会」といえばわかりやすい。

そもそも「9・8全教委協」の召集権者は玉津教育長の上司に当たる仲本英立石垣市教育委員長(当時)であり、県の狩俣課長の入れ知恵で、仲本教育委員長が急遽招集したのが、規約もなければ会議録もない「9・8協議」。仲本委員長は己の行った数々の違法行為に気がついて、任期を残したまま事実上の引責辞任に追い込まれた。

仲本英立氏、市教育委員を辞任!「9・8協議」の引責か

あの重要な時期に仲本氏が辞任することは「東京書籍派」にとっては大きな衝撃であったはずだが、そこらの事情は一切報道されていない。

 

もう一つ八重山日報の記事で見逃せないのは次のくだり。

従来議事録を作成しなかったことが慣例で、県内でも議事録を作成するかは不統一であったとし、八重山でも、議事録を作成すべきという認識がなかった」と判断。 

沖教組主導で八重山地区で起きた、教科書採択に関わる不祥事は八重山地区に止まらず沖縄全県に波及する恐れがあるということである。

となると、これを黙認してきた県教育委員会の責任はきわめて重大ということになる。

大城浩県教育長は、県立高校「PTA会費裏給与」事件に対し、知っていながら無作為だったの責任を問われる立場にあるが、で自身も県立西高校の教諭時代、「裏給与」に関与した疑惑をもたれている。

これを報道しない沖縄2紙はやはり極悪複合体の構成員である県教委をかばい続けるのであろう。

【追記】8:05

審査会が「妥当でない」と批判した「9・8協議」の主体は、当時の仲本市教育委員長であり、慶田盛竹富町教育長の応援団長。

玉津、崎原両教育長はこのような「井戸端会議」の開催には初めから反対していた。

仲本教育委員長は責任とって辞任したが、後に禍根を残した。 

それが今回の審査会の「妥当でない」という判断である。

この判断は真っ当である。

 

 

【おまけ】

「衛星」発射実験 破片でけが人もttp://www.okinawatimes.co.jp/article/2012-03-30_31744/
       

沖縄タイムス 政治  2012年3月30日 09時41分 
 
 【平安名純代・米国特約記者】ラボイ米国防次官補代行(アジア太平洋安全保障問題担当)は28日、北朝鮮が「衛星」打ち上げと称して予告通り4月中旬に長距離弾道ミサイルの発射実験を強行した場合、韓国や日本本土、沖縄、フィリピンやインドネシアなど広範囲に破片が落下し、けが人が出る可能性があると述べた。下院軍事委員会の公聴会で証言した。

 同氏は「北朝鮮のミサイルの精度に不安がある」と指摘したうえで、実際に「衛星」が打ち上げられた場合に向け、韓国をはじめ、影響を受ける可能性がある各国と連携して対処する方針を示した。

            

ここ数日の紙面を見ると、PAC3配備に反対するプロ市民の抗議運動は大きく報道するが、原因である北朝鮮の暴挙に抗議する声が一事も聞こえないのどうしたことか。

やはり沖縄の新聞はオカシイ!(八重山日報以外は)

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