狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

オスプレイ:「安全宣言」

2012-09-01 07:21:25 | 県知事選

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沖縄に内なる民主主義はあるか』
著者:又吉康隆 定価:税込み1575円

 

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オスプレイに関するテレビやラジオの討論番組を見た読者の意見で、コメント欄が賑わっている。

そのなかに反対派のこんな意見の紹介があった。

>「人為ミス」でも落ちないのが安全と言うもの。

筆者はその番組を見ていないので、誰の発言か確認できないが、これまでの佐喜真宜野湾市長の「反対ありき」の意見と共通するものがある。

日常、安全と信じて乗り回している自動車でも、運転手が操縦ミス(人為的ミス)を犯せば、死亡事故だってありうる。 

ましてや重力に逆らって空中を飛翔する航空機ともなれば「人為的ミス」で墜落事故だって起こり得る。

神ならぬ人間の作った機器に故障が生じないはずはない。

何度も言うが、オスプレイ問題はメカニックの問題からイデオロギー論争になっていることが問題である。

何百回森本防衛大臣が説明に来沖しても「県民」を騙るプロ市民が納得するはずはない。

従がって彼らの反対運動は「米軍基撤去」「日米安保粉砕」を達成するまで永遠に続く。


オスプレイ「機体問題なし」=空軍仕様の墜落も人為ミス-米、日本側に調査結果伝達

 【ワシントン時事】米国防総省は30日、今年6月にフロリダ州で発生した空軍の垂直離着陸輸送機CV22オスプレイの墜落事故について、操縦士らが機体の位置を「誤認」し、先行機の後方乱気流に巻き込まれたことによる人為ミスと結論付けた最終事故調査報告を日本側に示した。米側は同時に「機体の問題ではない」と伝え、同機の安全性は確保されているとの認識を表明した。
 CV22は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備予定の海兵隊のMV22オスプレイとほぼ同型。米軍は既に、今年4月のモロッコでのMV22墜落事故について、人為ミスが原因とする調査報告をまとめている。一連の調査結果を踏まえ、米政府は9月中旬にも岩国基地(山口県岩国市)に搬入済みのMV22の試験飛行を行い、10月から沖縄で本格運用したい考えだ。 
 フロリダ州での事故は、CV22が2機編隊で訓練飛行中に発生した。事故調査報告によると、先行機に続いて後続機が左旋回した際、同機の飛行経路が先行機の経路と交錯。後続機の機体が規定で禁じられた位置に入り、左エンジンの回転翼が後方乱気流に巻き込まれて揚力を失った。このため後続機は高度を失して高さ30メートル程度の木に突っ込み、墜落。搭乗員5人が負傷した。
 報告書は「機体の位置に関する操縦士と副操縦士の誤認」があったと指摘。2人が「機体と後方乱気流の間に十分な間を置くことに失敗した」と断じた。
 事故については、日本側も米軍の調査結果を踏まえて検証作業を行い、来週以降に独自の報告書をまとめるが、米軍の結論を事実上、追認する内容になるとみられる。沖縄県は安全上の懸念から配備に反対している。日米両政府は、運用上の安全対策を強化する方針だ。
 この日は米空軍の実務担当者らが、国防総省を訪れた防衛省の黒江哲郎防衛政策局次長らに調査結果を説明。国防総省は協議後、声明を出し「次の措置の決定に当たり、日本政府と連携していく」と表明した。(2012/08/31-11:10)

                               ☆

今年に入ってから運悪く(反日左翼にとってはラッキーだったが)、モロッコ、フロリダと立て続けにオスプレイの事故が起きた。

この二つの事故にに関し、政府は31日、人的ミスが原因とする米側調査を原則容認し、9月中旬にも国内の飛行運用を日本政府として認めることになる。

事実上のオスプレイの“安全宣言”である。

後は日米合同委員会で安全確保策も取りまとめ、米軍普天間飛行場の10月初旬の正式配備に向け。粛々とことを運べば済む。

イデオロギー闘争化した「反オスプレイ運動」など無視すればよい。

で、今朝の沖縄タイムスから関連記事の見出しを一部拾うとこうだ。

■一面トップ

オスプレイ「安全宣言」へ

政府、米報告を追認

■二面トップ

首長「茶番だ」

人的ミスに不審増幅

配備ありきとと批判次々

■三面トップ

強行配備へ風雲急

日本、安全対策合意へ

米「約束果たした

通常は発狂見出しが社会面トップまで、雪崩れ込むのだがネタが底を突いたのか社会面トップはこの大見出し。

運転中 給油機が激突

社会面のトップは、なんと半世紀前の嘉手納での米軍機墜落事故を、あたかも今墜落したかのような大見出しで印象操作しているではないか。

やはり「反オスプレイ」記事は「品切れ」なのだろう。

そこで、苦しい時の神頼み、いや、平安名頼みで、 昨日の沖縄タイムスにはガセネタ記者の平安名女史が性懲りもなく登場している。

最近平安名女史の名前を見たら飛ばし読みする癖が付いたがとりあえず引用しておく。

オスプレイ:司令官、事故の可能性言及

沖縄タイムス 2012年8月31日 09時47分

 【平安名純代・米国特約記者】米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの実戦配備が始まった2007年に、コンウェイ総司令官(当時)が将来的に事故が起きる可能性があるとの認識を記者団などに述べていたことが30日までに分かった。海軍航空システム司令部の元オスプレイ開発計画広報官も「初期配備からの3年間で6件程度の重大事故が発生する可能性がある」との認識を示しており、関係者は実戦配備前から事故が起きる可能性に言及していた。

 元海軍兵でオスプレイ開発計画の広報官を務めた経験を持つ軍事記者のワード・キャロル氏は21日付の軍事専門ニュース「ディフェンス・テック」で、4月にモロッコで発生した墜落事故について執筆。原因を「副操縦士が高度降下の影響を克服しようと旋回中に、ナセルの調整に失敗した」などと結論づけたことに「想定していたシナリオの一つ」と指摘した。

 また、07年3月16日の記事では、コンウェイ氏が記者団などとの朝食会で「(将来的に)事故は起きるだろう。その場合、われわれは受け入れなければならない」と述べ、事故が起きた場合にはオスプレイ反対派が立ち上がる可能性を示唆したなどと記述。

 コンウェイ氏は理由などは明示しなかったものの、キャロル氏自身が想定しうる事故要因として、ボルテックス・リング状態(垂直に降下する際に回転翼の先端部分に発生する渦巻き状の気流が大きくなる状態)により、降下中に失速する可能性など六つの懸念を指摘。

 「操縦士のミスが原因のクラスA級の重大事故が(実戦配備から)3年の間に6件は起きる」などと予測した。

 キャロル氏は、2000年のアリゾナでの墜落死亡事故を受け、ボルテックス・リング状態の改善措置は講じられたものの、ことし4月のモロッコの事故で、降下中に失速する不具合は改善されていないなどと指摘。操縦士らのわずかな油断が事故につながると警鐘を鳴らしている。

              ☆

>2007年に、コンウェイ総司令官(当時)が将来的に事故が起きる可能性があるとの認識を記者団などに述べていたことが30日までに分かった

完全に事故のない飛行機などありえないので、当たり前のことを言っているに過ぎない。安名女史、昔の関係者を引っ張り出してきて何とかマイナスキャンペーンを張ろうと必死なのはわかるが、朝食会などで昔の関係者がリップサービスで漏らした「予測」を最重要ネタと報じても、読者はもう騙されない。

 >「(将来的に)事故は起きるだろう。その場合、われわれは受け入れなければならない

将来的に事故は起きるだろう? 

神ならぬ身の人間の作った機器に故障が無いはずはないし、事故だって無いはずがない。

それを受け入れてこそ事故処理や更なる改善が出来る。

 >「操縦士のミスが原因のクラスA級の重大事故が(実戦配備から)3年の間に6件は起きる」などと予測した。

誰が「予測する」のも勝手だが、同じ平安名記者の書いた記事が、その予測の当否を言い当てているのは爆笑ものである。

半月前のブーメラン記事がこれ。

オスプレイ:米海兵隊トップが失言

沖縄タイムス 2012年8月12日 09時43分

 【平安名純代・米国特約記者】アジア太平洋歴訪で沖縄を訪れた米海兵隊のジェイムズ・エイモス総司令官が11日に米軍放送に出演し、垂直離着陸輸送機MV22オスプレイについて「過去、10年間は無事故」と述べ、後に同隊の広報官が「今年4月にモロッコで起きた墜落事故以前の10年間という意味」と訂正していたことが分かった。米軍準機関紙「星条旗新聞」が10日報じた。

 同紙は、エイモス総司令官がオスプレイは他機種に比べて事故率が低く、米軍普天間飛行場への配備が日米同盟にとって重要な役割を果たすなどと安全性を強調した際に、「過去10年間は無事故」と発言。ジェイコブ大佐(広報担当)は、発言の真意を問い合わせた同紙に対し、「失言」を否定した上で、「今年4月にモロッコで起きた墜落事故以前の10年間という意味だった」と補足した。

 エイモス総司令官の発言について、同紙は、ヘリ基地反対協議会の安次富浩共同代表が「オスプレイ配備に対する県民の懸念に無関心だ」とコメントするなど、発言は真意にかかわらず恥との見方を伝えている。

           ☆

■(昨年までの)10年間無事故だった

>MV22オスプレイについて「過去、10年間は無事故」と述べ、後に同隊の広報官が「今年4月にモロッコで起きた墜落事故以前の10年間という意味」と訂正していたことが分かった。

失言をしたとされるジェイムズ・エイモス総司令官にとって、今年のモロッコとフロリダの事故は人為的ミスによるものだと認識していたので、ついうっかり「過去、10年間は無事故」と失言したのだろう。

後に「今年4月にモロッコで起きた墜落事故以前の10年間という意味」と訂正しているではないか。

エイモス総司令官は、失言はしたが「今年4月にモロッコで起きた墜落事故以前の10年間は無事故」という発言の真偽が問題になる。

では「(昨年まで)10年間は無事故」というのは正しいのか。

ここに8月4日付け沖縄タイムスの「島ぐるみ オスプレイ阻止」のキャンペーン記事がある。

その中に「オスプレイをめぐる日米両政府の動き」と題するねんぴょうがあるが、2001年から2011年に至る約10年間の事故を調べたら、エイモス総司令官の言う「10年間は無事故」と言う発言は正しいと言うことになる。

するとどういうことになるのか。

平安名記者が昔の関係者から取材した「操縦士のミスが原因のクラスA級の重大事故が(実戦配備から)3年の間に6件は起きる」などという予測は見事にはずれたことになる。

「米軍基地撤去」「日米安保粉砕」が本音の反日左翼勢力とオスプレイの安全性について何百回話し合いしても無駄である。

後は、自衛隊に配備するのが一番わかりやすい。

オスプレイ「南西諸島防衛に有用」 首相、衆院予算委で
 野田佳彦首相は27日の参院予算委員会で、沖縄に配備予定の米新型輸送機オスプレイについて「有用性もしっかり訴えないといけない。こういう厳しい状況で、南西方面の防衛力、抑止力を考え、沖縄とコミュニケーションをしていくことも大事だ」と述べた。

 中国海軍は南西諸島の海域から太平洋に進出。また、中国政府は沖縄県の尖閣諸島の領有権を主張している。首相の答弁は、沖縄の在日米軍普天間飛行場へのオスプレイ配備が中国側の動きへの牽制(けんせい)になるとしたうえで、こうした観点からも沖縄配備に理解を得たい考えを示したものだ

             ☆

さらにこんなのも国民(プロ市民ではない)の理解を得るためには有効だろう。

オスプレイ体験搭乗を計画 森本防衛相「できれば政治家や専門家らも」

2012.8.30 11:18

オスプレイ事故に関する報告書について、森本防衛相と会談する山口県の山本繁太郎知事=30日午前、山口県庁
 森本敏防衛相は30日午前、米軍岩国基地(山口県岩国市)に一時駐機中の米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイをめぐり山口県の山本繁太郎知事と県庁で会談した。森本氏はオスプレイの安全性を理解してもらうため、同基地での試験飛行終了後に地元首長らを対象に体験搭乗を計画していることを明らかにした。

 森本氏は会談後、記者団に対し「安全に飛行できることを広く国民に分かっていただくためだ。山口だけでなく沖縄県民を含め全国の希望する方に乗っていただく。できれば政治家や専門家らに乗ってもらいたい」と述べた。

 森本氏は会談で、オスプレイの安全性が確認でき次第、岩国基地で試験飛行を実施し、普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)に配備する計画を改めて説明した。山本氏は安全性の確保を強く求めた。

               ☆

沖縄で試乗会を行ったら、応募者が多くて行列を作ること間違いない。

是非実行してほしいものである。

 

【おまけ】

沖縄タイムスはベタ扱いにしかしなかったが、こんなことも行われているので参考までに。

日米同盟シンポジウム:日米同盟とオスプレイの沖縄配備
掲載 2012年8月30日

神風英男防衛政務官、

議長を務めた千葉商大・宮崎緑教授


パネリストは防衛大学校・山口昇教授、米海兵隊第26海兵航空群司令官クリストファー・シーモア大佐、在京米国大使館ロバート・ルーク政務担当公使ら5名。
 
 防衛省は8月29日、東京都で日米同盟とMV-22「オスプレイ」の沖縄配備をテーマにシンポジウムを開催した。パネリストとして在日米国大使館からはロバート・ルーク政務担当公使、米国海兵隊からはクリストファー・シーモア第26海兵航空群司令官が参加した。同シンポはネットで生中継され、その録画はこのサイトで視聴可能。
 
IWJ Independent Web Journal » 2012-08-29 「日米同盟」シンポジウム
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/28281

 ルーク公使は、次のように述べた。

  「絶えず変化する地域の安全保障情勢の中で、抑止力の維持と同盟に対する米国の強いコミットメントを堅持するため、米国は最も能力の高い最新鋭の装備を日本に配備するなどして、日米安全保障関係の深化に取り組んでいます。日本へのMV22「オスプレイ」導入で、航続距離、輸送能力、飛行速度の点で、米軍の大幅な能力向上が可能になります。即応する対象が、安全保障上の脅威であるか、東日本大震災のような人道的危機であるかにかかわらず、中型輸送ヘリCH46の後継機となるオスプレイは、飛行速度、航続距離、輸送能力のいずれをとっても、CH46を上回ります。私はオスプレイの安全性を確信しており、その配備は日本の防衛と安全、さらには地域の平和と安定に貢献すると確信しています。また、オスプレイは、地域内での人道的危機への米軍の即応能力を飛躍的に高めることにもつながります」

 また、シーモア司令官も次のように述べた。オスプレイの安全記録を説明するために、安全に関する多くの統計と技術的データを引用しようと思えばできるが、ここではあえて自らの言葉で伝えたい。私のキャリアの大部分を占める15年以上もオスプレイと関わるという幸運に恵まれたが、オスプレイは素晴らしい航空機である。21世紀のテクノロジーである。長い歴史を持つ米国の航空産業が生み出した最高の航空機であることは間違いない。
 

米海兵隊総司令官ジェームズ・F・エイモス大将によるMV-22オスプレイ配備についての声明
*下記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。
2012年8月16日

 日米両国は、65年近くにわたりアジア太平洋地域の平和及び安全の要となる戦略的同盟を共に築いてきました。長期にわたる安定した米海兵隊の沖縄、岩国そして日本のその他地域への駐留は、重要な同盟国を防衛するという我々の誓いを反映しています。
 
 そして、日本人とアメリカ人との間に真の友情と理解をもたらす2つの文化間の架け橋となってきました。多くの海兵隊員が日本に居住、活動し、日本文化に対する深い親しみを示し、長年にわたり個人的に育んできた友情を大切にしてきました。

 今後も同盟国日本の防衛のため、最大の機能を前方展開していく決意を強くしています。従って、日本および海兵隊全域で、CH-46シーナイト輸送ヘリコプターを新型ティルトローター機MV-22オスプレイと交換しています。米軍の現役上級操縦士として、アジア太平洋地域にこの非常に高性能の航空機を迅速に配備することが、同盟国防衛において米軍の航空能力を強化する最善の策であることを、私は自信を持って証明します。
 
 オスプレイの日本配備、最終的には沖縄への配備は、日米安全保障条約の下、米国が責務を果たすために重要です。2012年7月23日、最初の12機が岩国に到着しました。

 2012年8月14日、私は日本を含むアジア太平洋地域の友好国で安全保障条約について話し合った後帰国しました。東京滞在中にじかに、日本がかかえているオスプレイに関する懸念事項について具体的に聞きました。オスプレイに関する過去の事故、特に最も最近発生したモロッコの事故により、ティルトローター機の技術に懸念を抱いている人がいることに留意しています。
 
  総司令官として、同盟国そして日本の人々に対し、懸念を払拭できるよう努めることを誓います。

 私は41年余りの職歴の中で、海兵隊士官として、またパイロットとして、沖縄と岩国の両方に駐留した経験があり、日本のほぼ全ての空域を飛行しました。実は先週、老朽化したCH-46シーナイトヘリコプターに乗り、沖縄の海岸線沿いから北部訓練場へ飛行し、普天間飛行場に戻りました。
 
 これらの経験や総司令官としての責任から、我々が居住し運用する地域における友人や隣人の安全を、オスプレイを運用する海兵隊員の安全と同じように大切に思っていることを、日本、特に沖縄の皆様に知ってもらいたいと思っています。オスプレイは現在アフガニスタンで運用しており、海軍輸送艦から世界中に飛び立ちます。また、必要であれば、ニューヨーク、サンディエゴ、カリフォルニア、ワシントンD.C.などの米国内の人口密集地でも飛行します。しかしながら、日本の人口密集地での飛行は最小限にとどめるよう努力します。
 
  過去10年に収集された歴史的データが、オスプレイは米国が所有する最も安全な航空機のうちの一つだということを証明しています。去年100,000飛行時間を越え、イラクやアフガニスタンで13回以上に上る戦闘配備で成功を収めました。考える限り最も過酷な環境に耐える強さを証明し、戦闘中、攻撃を受けたことも何度もありました。

  この素晴らしい安全記録は単なる偶然ではなく、厳密で詳細な設計、開発の過程によるものであり、加えて継続的な品質改良、ソフトウェアの更新、パイロットの訓練強化によるものです。これらの努力は、米軍が長年にわたり世界中で安全な機器の運用に注意を払ってきたことと一致しています。今週、この情報はモロッコで発生した事故に関する事実と合わせて、現在オスプレイの技術的能力を分析している日本の評価チームと共有しています。

 アジア太平洋地域へのオスプレイ導入は、航続距離、揚力、スピードの面で海兵隊が同盟国に提供できる能力を最大限に発揮させます。安全保障上の脅威への迅速な対応や、トモダチ作戦で実施した自然災害時における被災者や救援物資の輸送のいずれにおいても、オスプレイは40年以上経つ古いCH-46シーナイトヘリコプターよりも、より早く、より遠くに飛行し、より多くを輸送することができます。日米両国の政府がオスプレイ配備の詳細について協議する中、私は機体の安全性、性能そしてその配備が日本人とアメリカ人にもたらす利点に確信を持っています。

                          ☆

【おまけ】2

最近、オスプレイはクラスA事故(重大事故)は少なくても、クラスB、クラスCといった軽微な事故が多いから問題だという論調が新聞やテレビなどで繰り返されています。しかしクラスB、C事故は住民被害に繋がるような事故は殆ど無く、重大事故であるクラスAと同じように扱う意味がありません。それをはっきりさせる為にオスプレイのクラスC事故の個別の事故事例を全て調べ上げて紹介しようと資料を集めていましたが、一部しか見付けられず半ば諦めかけていました。

しかし発売中のイカロス出版のJウィング2012年10月号49ページ青木謙知氏の記事に、MV-22オスプレイのクラスABC事故事例の表が掲載されているのを見付けました。是非とも本を読んで確かめて下さい。


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2006年12月から2011年12月6日のクラスA事故3件、クラスB事故6件、クラスC事故22件の事故状況が全て掲載されています。詳しくはJウィング2012年10月号を読んで下さい。マスコミがクラスC事故で騒ぐ意味の無さ、馬鹿馬鹿しさがよく分かると思います。

・整備士が整備中に作業台から転落して負傷。
・立て掛けていた梯子が外れてローターに当たり損傷。
・整備中にナセル操作を間違えてローター破損。

このような例ばかりでMV-22オスプレイのクラスC事故の半分近くは地上で起きており、整備中の事故や駐機中の事故でした。当然、基地周辺住民に被害が及ぶような話ではありません。また残り半分の飛んでいた時の事故例にしても、その殆どが着陸時の接地の際で、何かあっても基地内で被害が収まるような状況ばかりでした。脚を出すのを忘れて着陸して損傷したという例さえあります。

結局、クラスC事故ではっきりと分かる住民被害に繋がりそうな例は2010年12月21日に起きた「飛行中にプロップローターのスピナードームが落下」の1件くらいで、22件中の殆どが「地上もしくは着地中」であり、住民被害に繋がったりはしないものでした。市街地の上空で何か起きない限りは住民を巻き込むという事故にはまず発展しませんが、そもそもクラスC事故例は着地中を除いた空中で発生した事故自体が殆どありませんでした。

[PDF] アメリカ海軍安全センター「Mech Magazine」2011年夏号
http://www.public.navy.mil/navsafecen/Documents/media/mech/issues/Mech_Summer_2011.pdf
4/20/2011 MV-22B A bird struck the FLIR ball of an MV-22. The damage was discovered on post flight inspection.

バードストライクがたまたまオスプレイの機首に付いているFLIRボール(球形の赤外線前方監視装置)に当たって壊され、クラスC事故に分類された例も見付かりましたが、これはオスプレイの問題ではなくどうしようもありません。(※後から気付きましたが、この2011年4月20日のバードストライク事例はJウィング10月号49ページの表には載っていませんでした。資料によってはクラスC事故事例にカウントされないのかもしれません。)

クラスC事故が多くなったのは恐らく、オスプレイという新型機に整備士が慣れていないために整備中の事故が多くなってしまったのだと思います。操縦士も新型機に慣れておらず、着地中の軽微な事故が多くなってしまったのでしょう。自動車で言えば、大きさの違う車両に乗り換えた直後は車庫入れに苦労するのに似ています。どちらも慣れてくれば急速に改善していくでしょう。

事故の状況を説明せずに「軽微な事故でも大事故に繋がりかねない」と声高に叫ぶ事は、こじ付けに近い難癖付けだと思います。詳細な事故状況を調べて見ると、クラスC事故は大事故には発展しようの無い軽微な事故が殆どです。逆にクラスAの重大事故であっても、事故状況によっては住民被害に繋がらない場合や、大きな問題にされない場合もあります。

・2009年2月2日、CV-22オスプレイが飛行中に左エンジン異物混入、片肺飛行で安全に着陸。
・2011年7月7日、MV-22オスプレイが飛行中に後部貨物ランプからクルーチーフが転落、死亡。

どちらもクラスA事故(200万ドル以上の損害または死亡事故)ですが、CV-22のエンジン異物混入(ボルトを吸い込んだ)事故の場合は、エンジンが片方でも動いていれば安全に着陸できる事を実証したと言えますし、MV-22の場合は単なる乗員の転落事故で機体や整備の問題ではない為、この転落死事故は事故率の計算にはカウントされていません。

重大事故とされるクラスA事故ですら、事故状況の内容によっては大きな問題とされない場合があります。たまたま高価な部品が壊れたり、ハーネスを付けずに転がり落ちた転落死だったり。他機種では地上で「脚が溝に嵌った」「格納庫の壁にぶつけた」という、うっかり事故でクラスA相当の大損害を出したケース(でも住民被害には繋がらない)もあります。ましてや軽微な事故とされるクラスC事故では、住民被害に繋がる事故例は殆ど有りませんでした。それなのに事故状況を全く説明せずに伝える報道には、違和感を感じざるを得ません

 

 

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沖縄戦「集団自決」の謎と真実
秦 郁彦
PHP研究所

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