ウラジオストックは、同じ極東の都市ハバロフスクと比べて随分、アジア人率が高かった。
ハバロフスクではほとんど見かけなかったが、ここでは中国人に韓国人、そして日本人も
ツアー客とビジネスマンを結構見かけた。
街中はハバロフスクと比べると随分、垢抜けている。ハバロフスクはソ連時代からの箱型
のキオスクが街中のいたるところに存在したが、ウラジオでは普通のショップが一般的で
カフェやコーヒーシップなどもお洒落な店がたくさんあった。ただ、マックを始めとする
欧米資本のファーストフード店は皆無だった。これだけの大都市にも関わらず、この手の
看板をひとつも見かけないというのは、逆に新鮮ですらあったけれど。
物価はやはり高い。公共のバスなどは一律45円、鉄道もまぁ、安いが、カフェのコーヒー
や紅茶がインスタントで100円。ドリップだと300~400円もする。安食堂で食べて400~500
円。ちょっとしたところだと一人1000円は軽くいってしまう。また、スーパーの量り売りの
惣菜が充実していて、あれもこれもとつい買い込んでしまい、安く上げるつもありが、結局
、外で食べても変わらなかったりした。
まぁ、ここは、アジアだと思ってはいけない。ヨーロッパの比較的安いギリシャやポルトガ
ルのような感じだろうか。
ロシアはちょっと不思議なところだなと思った。建物も人も西洋的だが私が知る欧米の国とは
どこか違う。モノ不足なんてことはないけれどこれで足りているのか疑問に思うところもある。
貧しいようで貧しくない、いや、でもどことなく貧しい。それでもさすが文学の国と思わせる
ほど街に書店と文具店が多い。これはハバロフスクでもそうだった。通りを渡ろうとすれば、
すぐに車は止まってくれ、子連れでバスに乗ればすぐに席を譲ってくれる。想像以上に人は
優しい。もっとも、ロシアは広大でもっと西へ行けば、また印象も随分、違うのだろうけれど…。
華やかさがなく、うら寂れた感じだがどことなく温かい感じがする雰囲気も気に入った。
されど、銀行の両替やホテルのチェックインやチェックアウトに異様に時間がかかるのは
辟易するし、未だ客の立場は弱い。このような効率の悪さはソ連時代の遺物かもしれないが、
未だ社会の隅々に残っている。
きっと日本人はこの国の人々を誤解している。というか、ロシアという国をなんとなく怖い
イメージで捉えしまっているような気がする。長い時間をかけて共産主義=悪というアメリ
カに刷り込まれたイメージがしっかり根を張ってしまったのかもしれない。戦争を知る世代
なら満州での「ロスケ」の悪行の印象もあるだろう。もちろん北方領土問題もマイナス材料
でしかない。
つまり印象が悪すぎるのだ。ビザの問題ももちろんあるが、いま一つ交流が進まない要因
はこういうところにもあると思われる。
数日前、アエロフロートが10月一杯で、成田からウラジオストックとハバロフスク路線を
運休すると発表した。搭乗率の低さが原因らしい。これでS7航空の週2便ウラジオ線と週1便
のハバロフスク線しかなくなった。サハリン行きもすでに無く、成田から2時間弱の隣国に、
益々、行きにくくなっている。
もっとも、これから冬を迎え寒くなるので仕方ないか…。
CENTER>
ハバロフスクではほとんど見かけなかったが、ここでは中国人に韓国人、そして日本人も
ツアー客とビジネスマンを結構見かけた。
街中はハバロフスクと比べると随分、垢抜けている。ハバロフスクはソ連時代からの箱型
のキオスクが街中のいたるところに存在したが、ウラジオでは普通のショップが一般的で
カフェやコーヒーシップなどもお洒落な店がたくさんあった。ただ、マックを始めとする
欧米資本のファーストフード店は皆無だった。これだけの大都市にも関わらず、この手の
看板をひとつも見かけないというのは、逆に新鮮ですらあったけれど。
物価はやはり高い。公共のバスなどは一律45円、鉄道もまぁ、安いが、カフェのコーヒー
や紅茶がインスタントで100円。ドリップだと300~400円もする。安食堂で食べて400~500
円。ちょっとしたところだと一人1000円は軽くいってしまう。また、スーパーの量り売りの
惣菜が充実していて、あれもこれもとつい買い込んでしまい、安く上げるつもありが、結局
、外で食べても変わらなかったりした。
まぁ、ここは、アジアだと思ってはいけない。ヨーロッパの比較的安いギリシャやポルトガ
ルのような感じだろうか。
ロシアはちょっと不思議なところだなと思った。建物も人も西洋的だが私が知る欧米の国とは
どこか違う。モノ不足なんてことはないけれどこれで足りているのか疑問に思うところもある。
貧しいようで貧しくない、いや、でもどことなく貧しい。それでもさすが文学の国と思わせる
ほど街に書店と文具店が多い。これはハバロフスクでもそうだった。通りを渡ろうとすれば、
すぐに車は止まってくれ、子連れでバスに乗ればすぐに席を譲ってくれる。想像以上に人は
優しい。もっとも、ロシアは広大でもっと西へ行けば、また印象も随分、違うのだろうけれど…。
華やかさがなく、うら寂れた感じだがどことなく温かい感じがする雰囲気も気に入った。
されど、銀行の両替やホテルのチェックインやチェックアウトに異様に時間がかかるのは
辟易するし、未だ客の立場は弱い。このような効率の悪さはソ連時代の遺物かもしれないが、
未だ社会の隅々に残っている。
きっと日本人はこの国の人々を誤解している。というか、ロシアという国をなんとなく怖い
イメージで捉えしまっているような気がする。長い時間をかけて共産主義=悪というアメリ
カに刷り込まれたイメージがしっかり根を張ってしまったのかもしれない。戦争を知る世代
なら満州での「ロスケ」の悪行の印象もあるだろう。もちろん北方領土問題もマイナス材料
でしかない。
つまり印象が悪すぎるのだ。ビザの問題ももちろんあるが、いま一つ交流が進まない要因
はこういうところにもあると思われる。
数日前、アエロフロートが10月一杯で、成田からウラジオストックとハバロフスク路線を
運休すると発表した。搭乗率の低さが原因らしい。これでS7航空の週2便ウラジオ線と週1便
のハバロフスク線しかなくなった。サハリン行きもすでに無く、成田から2時間弱の隣国に、
益々、行きにくくなっている。
もっとも、これから冬を迎え寒くなるので仕方ないか…。
CENTER>
