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むぎわら日記

自然、読書、模型のことなど

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閉鎖病棟(帚木 蓬生)新潮文庫

2008年01月04日 | 読書
精神病院の患者達の、毎日、繰り返される変わらぬ日々の営み。
のんびりとした日々を描きながら、患者の過去に光が当たるとき、おぞましき日々が垣間見られる。
人を殺したり、家に火をつけたり、法で裁かれること無く精神病院に閉じこめられた患者達が送ることになった平穏な日々。
しかし、心の奥底には、傷つけてしまった肉親等に対する愛と憎悪、引き返すことが出来ない過去への後悔が渦巻いている。
何十年も病棟の中で苦しみ続ける患者の明日はあるのか。

そして、感涙のラストは、厳しくも危ういハッピーエンドが用意されている。
重い涙を流そう。


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