若者向けの新書シリーズちくまプリマー新書から、雑草の面白い話がちりばめられています。
雑草は、人間にとって害になる植物であり、そのため、人間が生活することにより増えていくわけです。
前人未踏の地に生えている草は、雑草ではなく野草ですね。
雑草とは人間のもっともそばに生えている草なのです。
また、別の考え方に、雑草とは、まだ価値を見いだされていない草であるというのもあります。
雑草も綺麗な花を咲かせ、鑑賞の対象になれば、雑草ではなく園芸作物になり得るのです。
前半は、雑草学の面白い話がメインですが、後半になると人生哲学らしいものを雑草と絡めて語り出してしまいます。
若い人向けの本だからと断りを入れていますが、そういう意図の本ではないのだから、ちょっと退きました。
まあ、それがおっさんの宿命なのでしょう。
ほとんど知識として知っている程度のことでしたが、改めて文字として読むと感慨深いことも数カ所ありました。
雑草を見て美しいと感じる人には一読の価値があります。