むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

雪明かりで目が覚めた

2025年02月08日 | 日々の生活
窓の外が明るい。
もう日が昇り始めたのか、と思って時計を見ると午前3時でした。
雪明かりの光が窓を明るくしていたのです。
雪がしんしんと降る夜は、視界が効かないのに明るい幻想的な夜になることがあります。
このときの光の柔らかさは、他では味わえない趣があります。
なぜ、こんなに優しい光になるのか?
それは影がないからだと気が付きました。
光りあるところに影があるとよく言われますが、数少ない例外が無風の雪の夜なのです。
こういう夜は、空中に漂う微細な雪の結晶が光を乱反射させ、隅々まで運んでいくのです。

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『エピデミック』川端裕人(集英社文庫)

2025年02月07日 | 読書
突然の高熱に襲われ、重篤な肺炎を引き起こすインフルエンザに似た未知の病気が発生します。広がるにつれて、マスク無しでは外を歩けなくなり、やがて自主的な外出規制が要請されます……子どもが感染しても回復するか無症状ですが、大人が感染すると重症化し死に至ってしまいます……病院に収容しきれなくなった患者は軽症の者は学校を利用した施設へ収容されることになります……この小説は2007年に発行され、コロナ禍の2020年に復刊されました。
著者の川端裕人は、日本テレビ時代に科学技術庁、気象庁の担当記者として活躍しており、その経験を生かした小説『夏のロケット』『雲の王』などでも、先端の科学技術を文系にもわかるように描き切る才能を発揮していました。
本書は、感染の元栓を締めるために奮闘するフィールド疫学者(疫学探偵)の活躍をメインに、病院、医院、保健所、マスコミ、行政などの動きを描く群像劇となっています。
限られたデータしかない中で、感染元を特定したい疫学が用いる武器は、2×2のオッズ表で、小学生でも理解できる簡単なものです。あとは足でデータを集めるしかありません。文庫本で600ページを超える中に、鴨の大量死、バイオ研究所、コウモリ、マングース、免疫増進を謳うミネラルウォーター、打ち上げられた鯨の死体、絶滅を予言しながらさ迷い歩く少年など、怪しげな奴らが多数登場して、これらを一つ一つつぶしていくことになります。
疫学の力は、感染源を突き止め、新型ウイルスを封じ込めることが出来るのか。その間のマスコミ、政府、医療関係者、住民などの人々の動きを追いながら、物語は進行していくのです。


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越後の銘酒「麒麟山」で焼肉

2025年02月06日 | グルメ
仏壇に上げてあったワンカップが黄色くなってきたので、料理酒に使うことにしました。
少しもったいないですが、賞味期限を遥かに過ぎているのでしかたありません。
醤油を足して肉をつけて焼いてみました。
ジュウジュウ
出来たーっ
やわらかくて、美味しくいただけました。
さすが、麒麟山!

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なぜ働いていると本が読めなくなるのか

2025年02月05日 | ニュース・記事
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』という本が話題になっているらしい。自分では、そうではなかったので、読んでいないが、そう感じている人が多いことも事実なのだろう。
自分の場合は、本は読めるが、映画やドラマを観られなくなった。まとまった時間があったとしても見る気になれないのだ。
本も、15分以上集中して読むことができず、何冊かを同時に読んでいてキリがよいところで別の本に変えて読み進めていく癖がついたようだ。
本は数分の隙間時間を活用して読めるので仕事をしていても読書の習慣は途絶えなかったが、読み方はずいぶんと変わったと思う。
この原因は、仕事をしていると、その仕事に集中するわけではなく、絶え間なく周りを気にしながら仕事をしているからだろう。電話が鳴るかもしれないし、同僚や上司から話しかけられるかもしれない。いち早く反応するために、目の前の仕事に全神経を集中させるわけにはいかないのだ。
また、仕事のスケジュールは、自分の場合、15分刻みくらいで立てていて、1時間に4種類の仕事をこなせるようにしていた。
こうした習慣により、30分以上、一つのことに集中する感覚がなくなってしまったようだ。
仕事をやめて、1年近くになるが、まだ、この感覚は抜けきっていない。
できれば、1時間程度は一つのことに集中することができるようになりたいものである。
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『江の島ねこもり食堂』名取佐和子 (ポプラ文庫)

2025年02月04日 | 読書
江の島は猫の島。そこに〈半分停〉という食堂がありました。その女主人は、代々、ねこもりサンと呼ばれて、野良猫たちの世話をする役割があったのです。
本書は五つの短篇で構成された連作短編集ですが、最初の話で、いきなり、ねこもり一家が夜逃げしてしまいます。
二話目で時代はさかのぼり1915年となり、その後、1話ごとに世代が進んでいく構成となっています。
なんとなく切ない話が多いですが、時代時代に翻弄されながら猫を見守り、猫に見守られねこもりさんたちは江の島で生きているのでした。
そして、100年後、奇跡の復活を果たすねこもりさん。
小さな自営業も、ここまでつながれば、お話になるのです。

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立春だ! 初春を作ろう。

2025年02月03日 | プラモデル
立春に駆逐艦「初春」のプラモデルを作ろうと企画したのが、2022年。それから3年目にやっとやる気になりました。
途中まで出来ました。
まだ、折れやすい細かい部品を取り付けていません。
魚雷満載のダメダメデザインが魅力です。
武器をたくさん積み過ぎて、舵を切ると38度も傾斜したというのですから、使い物になりませんね。
38度と言えば、スキー場では上級者向け”壁”と言われるレベルです。
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マリーアントワネットは、一夜にして白髪になったか?

2025年02月02日 | ニュース・記事
アニメ映画『ベルサイユのばら』が公開されて、あかねちゃんがいっしょに観に行くとうるさいのです。
マリー・アントワネットが死刑判決を受け、ショックで一夜にして白髪になったことは有名ですが、この話は、当のフランスでは知られていません。どうも、ベルサイユのばらの池田理代子の創作らしいというテレビ番組を見たことがあります。
科学的にも、一晩で白髪になることは考えられないそうです。

しかし、この前、ビクトル・ユゴーの『死刑囚最後の日』を読んでいたら、次のような記述がありました。

“ああ、私は首が落ちる前に頭の毛が白くなってしまうことだろう!“

もしかしたら、これが元ネタかもしれないと思うのでした。
コメント (4)
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『「砂漠の狐」ロンメル』大木 毅(角川新書)

2025年02月01日 | 読書
昭和のミリタリー小僧の間で、もっとも有名な将軍と言えば、砂漠のキツネことロンメル将軍だと思います。第二次世界大戦中、北アフリカ戦線で少数戦力のドイツアフリカ軍団を率い、イギリス軍を蹴散らした将軍です。そして、ヒトラーの暗殺を計画した一人として自殺を強要され最期を迎えました。
しかし、彼の生涯は、誇張された英雄譚や、逆に貶めるような書物も多く、現実の姿をつかみにくいことも確かでした。日本でのロンメル研究も古いものの流用や誇張が多く、遅れており、自衛隊のドイツ語の堪能な古参が引退するとともに、その傾向が強くなっていきました。
本書では、できるだけ真実に沿ってロンメルの生涯をつかもうと、嘘は嘘、真実は真実、不明なものは不明とハッキリと明記し、その実像にせまります。
ロンメルは、陸軍のエリートコースを歩めず、アウトサイダーとして歩を進めることになります。第一次世界大戦中から、才能を発揮し大きな戦果を上げ、その後、ヒトラーのお気に入りとなり出世コースに乗りました。
フランスでは、88mm対空砲の水平射撃でフランス重戦車を撃破し、味方のピンチを救います。そして、北アフリカ戦線で壊滅の危機に瀕したイタリア軍を救うことになるのです。
最初は防衛を目的に送り込まれたロンメルでしたが、直ちに攻撃に移り奇襲となったためイギリス軍を大きく後退させることに成功しました。
その後、一進一退がつづきますが、ついにトブルクの要塞を陥落させ、砂漠のキツネの異名でイギリス軍から恐れられることになったのでした。
本書による総合的な評価は、戦術レベルでは天賦の才があるが、参謀としての教育を受けていないため作戦レベルでは兵站軽視(あるいは無視)の動きが多くあり、最前線で指揮を取るため、しばしば行方不明になるなど問題がありとなります。
一見、猪突猛進型に見えますが、迂回攻撃など臨機応変な動きを見せ、退却戦も見事にこなしています。アフリカ軍団の敗戦は、イタリア海軍の軍事物資の輸送が滞ったためとロンメルは言っていますが、実際は8割以上が陸揚げされていました。ただ、その物資が全線まで届かなかっただけで、トラック不足だったということで兵站軽視の姿勢が明らかとなります。
ロンメルの魅力は、騎士道精神で戦い、非人道的な命令は例えヒトラーからのものであっても従わなかったフェアな将軍だったということだろうと結ばれていました。
北アフリカ戦線を題材にしたプラモデルも作りました。


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