むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『河岸忘日抄』堀江敏幸(新潮文庫)

2024年07月03日 | 読書
梅雨時になると、毎年のように読んでしまう作家さん。
日本からフランスの川に浮かぶ船を借りて、その中で生活する主人公の男の話?
「?」が付いているのは、ストーリーらしきものを感じないから。
船の中には、大家が残したレコードや本がたくさんあって、それを読んだり聞いたり、昔、読んだ話を思い出したりしながら、日々を過ごしています。
たまに訪れる郵便配達の男や、大家の老人、近くに住んでいるらしい子供などと、とりとめもない会話をしながら、日本の友人から送られてくるファックスなどを交え、燃料が空で動かない船の上で暮らしているだけです。
舟が係留されている河岸の方は見えますが、対岸に行くことはないので、川側の船の姿を見たことがないので、住んでいても全体像を把握していないと彼は思います。
なんとなく退職後の自分の姿に重なってしまって、苦笑しながら読みました。
退屈な本ですが、梅雨の長雨時に読むには良い本かもしれません。


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