古典的ホラーの傑作として知名度が高い逸品。
しかし、1931年の映画のイメージが強く、誤解も多い作品でもあります。
フランケンシュタインは怪物の名前ではなく博士の名前だと言われていますが、原作では博士ではなく学生(博士号を所得していない)です。
怪物も、知能が低く鈍重なイメージがありますが、原作では知的で高い情感を持っていて、身のこなしも俊敏です。
怪人とフランケンシュタインの心理的葛藤は読み応えがあり、さすが女性作家と思わせる繊細さが感じられます。
また、生命科学の問題点を古典ながら現代に通ずるものがありました。
映画のようなイメージを持っていた人が読むと、まったく新しい物語を体験できるでしょう。
ご訪問・読後感ありがとうございました。至らない作品ですが、末永くお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。
「独特の視点」ありがとうございます。喜びと励みになります。