1988年、米コロラド州。ジョン・F・ケネディの再来と言われ、大統領選挙の最有力候補=フロントランナーに躍り出たゲイリー・ハート(ヒュー・ジャックマン)。だがマイアミ・ヘラルド紙がつかんだスキャンダルが報道されると事態は一変する。
政治家に対する報道のルールや、候補者の政策よりも人柄を重視する国民感情の変化へのターニングポイントとなった事件を、シニカルな視点が信条のジェイソン・ライトマン監督がスピーディーに描く。ジャックマンが抑えた演技で、カリスマ政治家役を好演している。
ライトマンは政治劇としては『候補者ビル・マッケイ』(72)『コンドル』(75)『大統領の陰謀』(76)『ネットワーク』(76)などを、群像劇としてはロバート・アルトマンの諸作を参考にしたのだという。確かにこの映画、描いた時代は80年代後半なのに、どこか70年代の香りがするのだ。
そして、もしハートが大統領になっていたら…と考えさせるこの映画の奥には、やはり今のトランプ政権に対する不審感が潜んでいると思われる。
政治家に対する報道のルールや、候補者の政策よりも人柄を重視する国民感情の変化へのターニングポイントとなった事件を、シニカルな視点が信条のジェイソン・ライトマン監督がスピーディーに描く。ジャックマンが抑えた演技で、カリスマ政治家役を好演している。
ライトマンは政治劇としては『候補者ビル・マッケイ』(72)『コンドル』(75)『大統領の陰謀』(76)『ネットワーク』(76)などを、群像劇としてはロバート・アルトマンの諸作を参考にしたのだという。確かにこの映画、描いた時代は80年代後半なのに、どこか70年代の香りがするのだ。
そして、もしハートが大統領になっていたら…と考えさせるこの映画の奥には、やはり今のトランプ政権に対する不審感が潜んでいると思われる。