田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

『長い灰色の線』

2018-11-25 11:47:44 | 1950年代小型パンフレット

 『長い灰色の線』(54)(1987.7.4.)

 ウェスト・ポイントにある陸軍士官学校の教官マーティ・マー(タイロン・パワー)の半生を、妻(モーリン・オハラ)との生活を中心に綴る。監督ジョン・フォード。



 士官学校が舞台なので、ストーリー的にはあまり好きになれない映画なのだが、『わが谷は緑なりき』(41)にも見られた、劇中で亡くなったり、去っていった人々を、ラストで再び登場させるというカーテンコールの絶妙のタイミングに毎度やられる。ずるいぞ、センチメンタルだぞ、などと思いながらも、何度見ても“フォードの魔法”に魅せられてしまうのだ。

タイロン・パワーのプロフィール↓


モーリン・オハラのプロフィール↓

パンフレット(55・東宝事業課(日比谷映画劇場 No55-1))の主な内容
「長い灰色の線」の魅力(双葉十三郎)/かいせつ/この映画に主演の二人タイロン・パワー、モーリン・オハラ/ジョン・フォードとその周囲(潮義正)/ものがたり

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『ララミーから来た男』

2018-11-25 07:30:54 | 1950年代小型パンフレット

『ララミーから来た男』(55)(1992.1.19.)

 殺された弟の復讐を果たすべく、ニューメキシコにやって来たロックハート(ジェームズ・スチュワート)は、真相究明のためにある男を捜し回るが…。



 アンソニー・マン監督、スチュワート主演という名コンビの一作。これまた一風変わった西部劇に仕上がっていた。先に見た『裸の拍車』(53)に続いて、ここでも、痛めつけられた結果、怒りが爆発する主人公の姿が描かれているからだ。それを演じるのが好漢スチュワートというギャップも面白い。スチュワートはこうした役の積み重ねが、後の『シェナンドー河』(65)の父親役に通じていったのだろう。

 また『裸の拍車』では5人の登場人物のそれぞれのドラマを絡ませ、この映画では主人公の犯人捜しに、ドナルド・クリスプ親子の愛憎劇や、アーサー・ケネディ扮する牧童頭の苦悩や恋といったドラマを巧みに絡めている。このコンビの映画は、本筋にさまざまな横糸を絡ませて、味わい深いものにするのが特徴のようだ。

ジェームズ・スチュワートのプロフィール↓



アンソニー・マンのプロフィール↓
 

パンフレット(55・国際出版社)の主な内容
かいせつ/ものがたり/ジェームス・スチュアート/アーサー・ケネディ、キャシイ・オドネル、ドナルド・クリスプ、アリーン・マクマホーン、ウォーレス・フォード

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