江波杏子が亡くなった。彼女が演じたキャラクターの中で最も印象深いのは、女賭博師シリーズの“昇り竜のお銀”こと大滝銀子だろう。
2011年8月27日に日本映画専門チャンネルで
『女の賭場』を見た時、夫婦でこんな会話をした。
夫 「入ります!」の決めゼリフが懐かしい江波杏子主演の女賭博師シリーズ。昔テレビで随分見たけど第一作を見たのは初めてだった。
妻 私も当然初めて。
夫 良く出来たプログラムピクチャーという感じで気楽に楽しめたね。
妻 難しいことはよく分かりませんが、話のできは置いといて、役者さんたちがみんなかっこいいね。
夫 賭場以外ではまったくのダメ男という川津祐介や、敵役の渡辺文雄が頑張っていたけど、やっぱり敵役は成田三樹夫がいいな。
妻 私は、川津祐介本人の薄いキャラと濃い役柄とのミスマッチが何かいい、と思う。
夫 今の若い女の子は、この江波杏子や梶芽衣子のことを「男前でかっこいい」と言っているらしいよ。
妻 うんうん、分かる気がする。
夫 いわゆるクールビューティーってやつかな。子供心に“杏子お姉さま”の目付きは怖かったけど、何か色っぽかったなあ。まあ、とても比べものにはならないけど、黒木メイサってこの系譜なんじゃないの。
妻 えぇ~!そんなの比べちゃダメ。今の女優さんで匹敵する人っていないよ。江波杏子や梶芽衣子って”目”がいい、とか言われているけど、私は”口元”だと思うな。口角のキュッと上がった端正な感じがたまりません。
毎日映画コンクールで田中絹代賞を受賞。(2011.2.8.取材)
江波杏子さん、76歳で死去 『女賭博師』シリーズなどで活躍
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