田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

『脱出』

2019-02-02 20:48:22 | 1950年代小型パンフレット
『脱出』(44)(1992.5.30.)



 ナチス支配下のフランス領マルチニック島で、大型ボートの賃貸業を営むアメリカ人のハリー(ハンフリー・ボガート)は、ドゴール派の活動を支えるホテルの主人(マルセル・ダリオ)からレジスタンス運動への協力を頼まれる。アーネスト・ヘミングウェイの原作をウィリアム・フォークナーが脚色し、ハワード・ホークスが監督した。

 先日、久しぶりに『キーラーゴ』(48)を再見して、ボギー+ローレン・バコールの魅力を再確認したので、この映画も見てみた。ストーリーや、粋な決め台詞のオンパレードは『カサブランカ』(42)のイミテーションであり、ボギーお得意の硬派芝居の独断場でもあった。まさに、阿久悠が作詞した「カサブランカ・ダンディ」の「ボギー、あんたの時代はよかった。男の痩せ我慢、粋に見えたよ」という感じである。

 また、この映画での初共演が縁でボギーが見初めたというバコールの妖しい魅力は、今見てもなかなかのものがあった。『白いドレスの女』(81)など、デビュー当時のキャスリーン・ターナーにもこんな雰囲気があったが、最近は妙に太ってしまって…。

 ただ、ボギーの粋芝居は、この映画の場合、脇役のダリオやウォルター・ブレナン、あるいはホークスお得意の音楽を媒介にしたグループ劇(ホーギー・カーマイケルも出ている!)としての演出効果に、だいぶ助けられている、という気もした。

ローレン・バコールのプロフィール↓


ウォルター・ブレナンのプロフィール↓

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【ほぼ週刊映画コラム】『メリー・ポピンズ リターンズ』

2019-02-02 17:11:50 | ほぼ週刊映画コラム
エンタメOVOに連載中の
『ほぼ週刊映画コラム』

今週は

ディズニー映画の名作、55年ぶりの続編
『メリー・ポピンズ リターンズ』



詳細はこちら↓
https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/1178471
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