田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

【ほぼ週刊映画コラム】『THE GUILTY/ギルティ』

2019-02-16 16:28:12 | ほぼ週刊映画コラム
エンタメOVOに連載中の
『ほぼ週刊映画コラム』

今週は

主要登場人物はたった1人のサスペンス劇
『THE GUILTY/ギルティ』



詳細はこちら↓
https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/1179970
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『戦艦シュペー号の最後』

2019-02-16 12:43:08 | 1950年代小型パンフレット
『戦艦シュペー号の最後』(56)(1987.2.15.)



 第二次大戦下、ハーウッド司令官(アンソニー・クェイル)率いる英軍の巡洋艦部隊が、南大西洋上でラングスドルフ艦長(ピーター・フィンチ)率いる独軍の小型戦艦シュぺー号を発見する。戦闘で被弾したシュぺー号は中立国のウルグアイに逃げ込むが…。マイケル・パウエル&エメリック・プレスバーガー監督作。

 最近は戦争映画というと、反戦や厭戦を描くことが当たり前になっているが、昔はこの映画や『眼下の敵』(57)のような、一種の騎士道精神を見せる、エンターテインメント的な魅力を持った戦争映画が存在した。

 加えて、この手の映画の魅力は、船の存在が大きなウェートを占めており、英語では船を女性として表現するように、恋愛や親子の情愛にも似た、海の男たちと船とのユニークな関係が見られる。これは陸のドラマにはない独特のものだ。
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『突然炎のごとく』

2019-02-16 07:50:26 | 1950年代小型パンフレット
『突然炎のごとく』(62)(1987.7.8.)



 同じ女性に恋をしてしまった2人の青年(オスカー・ウェルナー、アンリ・セール)の奇妙な友情を描いたフランソワ・トリュフォー監督作。

 どうしてこの映画は、こうもみずみずしく映るのだろうか。こんなに悲痛な三角関係を見せられれば、普通は男を渡り歩くヒロインに対して嫌悪感を抱くはずなのに、それが全くないばかりか、演じたジャンヌ・モローが魅力的に映り、「彼女なら許せる」と思ってしまうのだ。

 恐らくそこには、映画を通じて女性に愛を捧げ続けたトリュフォーの、フェミニストとしての正直な思いが反映されているのだろうが、そこに、孤独な少年時代を送り、自身も家庭人としては幸福ではなかった彼の、愛に対する屈折した思いも交差するのだろう。それ故、彼の映画は、愛の優しさを描いたものと、愛の残酷さを前面に出したものとに極端に分かれる。

 ただ、自分にとってのトリュフォーは、観念的なゴダールとは違い、自分の好きなもの(例えばヒッチコック、女性、子供など)を対象に、アメリカ映画的な文法や映像処理で描いてくれる監督として好意的に捉えているところがある。実際、この映画も『明日に向って撃て!』(69)に影響を与えたという。
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