『逃亡者』(47)(1987.7.14.)
1930年代のメキシコを舞台に、苦悩する司祭(ヘンリー・フォンダ)の姿を描くサスペンスドラマ。
西部劇以外の、社会派としてのフォードの才能を示す一編。公開当時は見事にこけて、その資金回収のため、フォードは仕方なく騎兵隊三部作(『アパッチ砦』(48)『黄色いリボン』(49)『リオ・グランデの砦』(50))を撮った、などという裏話もあるそうだ。
とは言え、フォードは本当はこうした社会性のある映画をもっと作りたかったのかもしれない。そう思えるほど、この映画には力が入っている。実際、未見の作品も含めて、『わが谷は緑なりき』(41)や『怒りの葡萄』(40)などの名作もあるのだから、フォードを西部劇の神様としてだけで評価するのは乱暴だと思う。
まあ、この映画はストーリー的には、キリスト教が根底にないわれわれ日本人には理解しずらいところもあるが、ここでも独特の映像美で見る者を圧倒する。どうもフォードには、この線で随分とだまされている気もするのだが…。
ヘンリー・フォンダのプロフィール↓
1930年代のメキシコを舞台に、苦悩する司祭(ヘンリー・フォンダ)の姿を描くサスペンスドラマ。
西部劇以外の、社会派としてのフォードの才能を示す一編。公開当時は見事にこけて、その資金回収のため、フォードは仕方なく騎兵隊三部作(『アパッチ砦』(48)『黄色いリボン』(49)『リオ・グランデの砦』(50))を撮った、などという裏話もあるそうだ。
とは言え、フォードは本当はこうした社会性のある映画をもっと作りたかったのかもしれない。そう思えるほど、この映画には力が入っている。実際、未見の作品も含めて、『わが谷は緑なりき』(41)や『怒りの葡萄』(40)などの名作もあるのだから、フォードを西部劇の神様としてだけで評価するのは乱暴だと思う。
まあ、この映画はストーリー的には、キリスト教が根底にないわれわれ日本人には理解しずらいところもあるが、ここでも独特の映像美で見る者を圧倒する。どうもフォードには、この線で随分とだまされている気もするのだが…。
ヘンリー・フォンダのプロフィール↓