熱海に一泊し、伊豆山神社を参拝。調子に乗って本宮まで行ったら、まるで登山だった。
ここは、伊豆に流罪となった源氏の御曹司・頼朝と、地元の豪族、北条氏の娘・政子が逢瀬を重ねた場所として有名。1979年の大河ドラマ「草燃える」では、石坂浩二が頼朝、岩下志麻が政子を演じたが、裏の主役は松平健が重厚に演じた北条義時だったような気がする。
その原作となった永井路子の『炎環』は、異なった人物の視点で同時代を描いた4編からなる連作小説。どれも読み応えがあるが、とりわけ、頼朝の異母弟・全成の目を通して語られる「悪禅師」、いつもは憎まれ役の梶原景時を気骨のある人物として描いた「黒雪賦」が出色。直木賞受賞も納得の出来だ。
熱海が出てくる映画
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/7e51f84f28f222f3152849918a2262ed