ドニー・イェンにコメディは似合わない
刑事のファーロンは、熱血のあまり問題を起こし、閑職のデスクワークに左遷される。婚約者にも去られた彼は、暴飲暴食の果てに激太り。そんな中、強盗事件の容疑者を日本まで連行する任務につくが、ヤクザの抗争に巻き込まれてしまう。
ドニー・イェンが特殊メークを施してコメディに挑んだ一作。セルフパロディに加えて、ブルース・リー(テレビに映り、『ドラゴンへの道』のテーマ曲が流れる)や、サモ・ハン・キンポ―(元祖デブゴン!)へのオマージュが随所に散りばめられている。
ただ、日本人の谷垣健治が監督をした割には、竹中直人(かつてブルース・リーのまねをしていた)をはじめとする、日本人キャストとの絡みも、セットで作られた新宿や東京タワーも妙な感じがして、興ざめさせられる。そもそもドニー・イェンにコメディは似合わないのではないか。
ちょっと吉田羊に似ている感じのテレサ・モウという熟年女優が印象に残ったので、調べてみたら、レスリー・チャンのパートナーだったらしい。