ここにもバッファロー・ビルが登場する『アニーよ銃をとれ』(50)。最初にこの映画の一場面を見たのは、『ザッツ・エンタテインメントPART2』(76)の中でだった。
実在の女性ガンマンで、ワイルド・ウエスト・ショーに参加したアニー・オークリーの物語に材を取ったミュージカル西部劇。
監督はジョージ・シドニー、脚本は後にベストセラー作家となったシドニィ・シェルダン、音楽はアービング・バーリンで、リチャード・ロジャースとオスカー・ハマースタイン2世が製作したブロードウェーミュージカルが基になっている。
主なキャストは、アニー・オークレイ(ベティ・ハットン)、フランク・バトラー(ハワード・キール)、バッファロー・ビル(ルイス・カルハーン)、酋長シッティング・ブル(J・キャロル・ネイシュ)、パウニー・ビル(エドワード・アーノルド)、チャーリー・ダベンポート(キーナン・ウィン)。ネイシュはアイリッシュだが、『大酋長』(54)でもブルを演じている。
アニー役は、当初はジュディ・ガーランドがキャスティングされていたが、精神不安定のため降板し、ハットンが代役として演じた。
この映画の劇中歌「ショウほど素敵な商売はない(There's No Business Like Show Business)」が独立し、同名映画が54年に製作され、ブロードウェーでアニーを演じたエセル・マーマンが主演した。マーマンは映画版でアニーを演じたハットンを随分といじめたらしい。