テレビの特集で、東京都現代美術館で開催中の石岡瑛子の回顧展を紹介していた。
石岡と言えば、映画関係では、アカデミー衣装デザイン賞を受賞したフランシス・フォード・コッポラ監督の『ドラキュラ』(92)が有名だが、『ザ・セル』(00)から組んだターセム・シン監督の作品も忘れ難い。中でも『落下の王国』(06)は好きな一本だ。
『落下の王国』(06)(2008.8.20.)
原題は『The Fall』(落ちる)。つまり本作は、ある地点から落下して身も心も傷ついた青年と少女が出会ったことから始まる映画。世界遺産13カ所、24カ国以上でロケした映像を駆使して、時空や国境を越えた圧倒的な風景を現出させながら、過去の映画へのオマージュも散りばめられている。ターセム・シン監督が作り上げた一種の映像コラージュ集の趣あり。