フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

伊丹一三と十三

2012-07-01 10:43:54 | Weblog
昨日偶然にも伊丹さんの足跡のテレビ番組を見てあらためてステキな男だったと思った。高3のころに友達と「ヨーロッパ退屈日記」を読んでたちまち虜になったことを覚えている。ショッピングの基本を学んだというかそれまで漠然としていた日常がはじめて視点をもったというかとにかく考えるということを教えてもらった。「女たちよ」でキャッチャーインザライを教えてもらったし「北京の55日」で西洋人に負けてない日本人を見せてもらった。商業デザイナー、エッセイスト、俳優、イラストレイター、ルポライター、江ポーター、CMディレクター、映画監督と多才博学だった。僕は、十三ときより一三のときの伊丹さんが好きでちょっと気障で知識をひけらかす軽薄さが良かったと今でも思っている。十三になってからは「こだわりの伊丹」の面が強くでてのイメージが形成されてしまったけど。テレビの天皇の世紀という番組だったかどうか楽器を弾くのが大好きだった伊丹氏がヴァイオリンを弾いてるところが印象的だった。氏曰く「楽器というものはすばらしい。曲を弾くことによってバッハやモーツアルトと同じ土俵で対話ができるのだから」また楽器について教えてもらったような気がする。幾つになっても青春での先生は先生なんだね。
コメント
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