日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

風景

2007年12月09日 | 生活・ニュース


開発一辺倒の時代には大きな声にならない、いまふうにいう反対勢力のごとく排除された環境や景観についての考えが、各地各方面からその見直しや改修が話題になっている。

壊すことは一瞬、修復はその幾十倍の時間と資金が求められる。特に自然を回復させるのことは容易なことではない。時間と金をかけても回復不可能な事例は多い。

大きな構築物が完成すると周辺の風景が変わることは幾度か経験している。

牛野谷から川下を通って今津に、国道の交通渋滞緩和を目的としたバイパス道路の架橋工事が行われている。尾津方面から上流へ向かうと、水鳥の泳ぐ川面から岩国城までの雄大な風景はコンクリートの帯で上下に2分割さた。風景だけに限ればそれを損なった感じがする。

偶然だろうがある町で出あった光景。アンテナ・水タンク・大きな木・電柱がほぼ一直線に並んでいた。周辺の民家は2階建てどまり、4つののっぽさんが異様に高く見えた。みんな生活に必要なものだが、紅葉した大きな木が間に立って何か言いたそうに見えて苦笑した。
のんびりとした静かな昼下がりだった。

(写真:目についた4つのノッポさん)

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金柑

2007年12月08日 | 生活・ニュース


離れたとこからも小さな実の色でその果物は確認できた。

長楕円で緑濃い葉が覆い茂る木に金柑が鈴なり。金柑は子どものころ遊んだ丸いマーブルほどの大きさ、もう熟しているのだろうか黄金色をしている。日に当たるとその色は1段と映える。この背の低い木のどこにそんな力があるのかと観る。

何年ぶりかに見た金柑の実が懐かしかった。子どものころは日当たりの良い庭先や畑の隅に植えられていた。遊びの途中で2、3個黙って貰い皮ごと口に入れてすぐに吐き出していた。酸味の強い味だったことを記憶している。

市街地を離れて歩いてみると懐かしい光景や物を目にすることがよくある。金柑の木の下は大根が植わっており、抜かれた跡の大きな穴が隣の大根に「お前はまだか」と声を掛ける口のように見えた。捨てられた大根葉が黄色く変わり始めていた。

そのころ深い意味を知っていたかは分からないが頭髪が薄くなった人を「金柑頭」と悪党口をいい走り回った子どものころ、それが間もなくわが身に降りかかる歳になった。金柑のように後光にも見える色艶になれればいいが、その先は神のみぞ知る。わが目では直接見えないことが救いになるかも。

(写真:日に照らされた金柑は黄金球にも見える)
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呼び名

2007年12月07日 | 生活・ニュース


渾名と書いて「あだな」と読む。その意味は「その人の特徴などによって実名のほかにつけた名、あざけりの意味や愛称としてつける、異名、ニックネーム」と解かれている。

中学くらいまで男子からはとんかつ、女子からはとんちゃんと呼ばれた。由来はさっぱりわからない。背は低かったが肥満ではなかった。豚は勿論家畜は飼っていなかった。自分では違うと思っているが顔が似ていたのだろうか。当時の女子生徒からはいまでもとんちゃんと呼ばれることがある。

もうひとつ、ジャガイモと呼ばれた。これは自家用畑のジャガイモ1畑を1夜のうちに誰かに堀盗られた。家族でジャガイモ堀に行って見つけた。この呼び名は広まらずに消えた。

好きな植物の一つに芭蕉がある。瑞々しい緑濃い葉は最近まで生気に満ちていた。この季節になるとその葉は風に吹かれ破れ始める。風は容赦なく小さく裂いていく。芭蕉は破れ芭蕉へと変わる。
破れた葉がなくなると枯れて朽ち過っての勇姿を失い枯芭蕉と呼ばれ、自分のもとへ返っていく。

柿色で覆い茂った柿ももぎ取られ吊るし柿、干し柿、熟し柿、あわし柿などと姿と味にあわせた呼び名に変わる。最後に残された数個は木守柿と呼ばれ翌年への供えに変わる。

ぶらっと歩いているとき柿と芭蕉の感傷的な風景を観た。

(写真:破れ芭蕉と木守柿)
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小さな滝

2007年12月06日 | 自然 季節


山すそをぬって流れる小川。紅葉を終えた木の葉が無数に遊んでいる。流れに乗り忙しそうに下っていく葉、石や草の上で冬の陽を浴びている葉、石にしがみついている濡れ落ち葉、落ちどころによってその先の定めが変わる。人の世と同じだ。

緩やかな流れをさえぎるように山すそから続く岩が川に横たわる。その岩が高さ1メートルほどの小さな滝になっている。流れは3条に分かれ小さな滝つぼへ落ち、その先で再び合流する。そこからは流れが少し速くなる。滝つぼの水音は小さいながらも自然の力強さをしめしている。雨は遠のいているが水量は豊富だ。

この豊かな水を利用してこのあたりは水田だった。いつからか1枚2枚と休耕田が増えた。道の拡幅が進むと世の成り行きか宅地へと変りカエルの声は聞かれなくなった。稲のはぜが幾十も並んでいたころの活気が懐かしい。

風景を変える人の営みをあの小さな滝はどんな気持ちで見続けているのだろうか。水田用水の役がなくなった水は木の葉と戯れながら流れるだけの水になり少し寂しそう。両岸はコンクリーだが川底は自然のまま残されていたのが救いだった。

(写真:小川を横切る小さな滝)
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今年の足跡

2007年12月05日 | 生活・ニュース


「今年の何々大賞」のトップとして「新語・流行語大賞」が先日発表された。「どげんかせんといかん」と「ハニカミ王子」の2語だった。デビューは爽やかで国民的共感をえた2人だった。

この賞の第1回は1984(昭和59)年で新語大賞は「オシンドローム」だった。NHK朝の連続テレビ小説「おしん」にちなんだ新語だった。

すさまじい苦労の連続を必死に耐え、それでも明るさを失わず他人に優しい主人公「おしん」の姿は、戦後を働き抜き豊かさを手に入れた日本人の心情に”良質の日本人”像とした共感の嵐を巻き起こした。その状況を「全国民の感情が同一シンドローム化しているとして『タイム』誌でおしんドローム」と表現された、と受賞の解説にある。

放送時間帯には人通りが絶えるとまで言われた。今は開発途上と言われる地域で放送され大きな共感を呼んでいる。何かにひたすら打ち込む姿はどこの国でも共通する証だろう。

とき時の新語・流行語には世相を映し出したいい言葉が沢山ある。過ぎ去ってもその言葉を聴けば「あのときだ」と思い出させる力を秘めている。一方、顰蹙をかっているいる言葉もいくつかある。世相と言えばそれまだがどんなものかと考える。

人のことは外にして、身近なとこでは何があったのだろう。残せる足跡があったのだろうか。これまで偉大な足跡を遺したことは無いが、雪の朝のウォーキングで白い道に行跡を残したことはある。そんな日は行跡を振り返りながら歩く。

今冬1番の冷たい朝。錦帯橋は霜で覆われていた。そこに残っていたふたつの足あと。すり足と普通の歩きが並んで続いていた。違った足あとを残し暗闇に消えた2人は今年どんな歩みをしたのだろうか、初霜を見た朝何かのドラマが作れそうだ。

(写真:錦帯橋の初霜に残った足あと)
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劣化

2007年12月04日 | 生活・ニュース


門扉の取っ手が少しガタガタする。見ると1本のビスが緩んでいた。この程度の補修は簡単に出来た。ほかのビスも増し締めし完了、数分と掛からなかった。これが人の身なら整形外科に駆け込んだだろう。

門扉は建ってから10数年。開閉のたび無意識に操作しているから多少のことは起こっても不思議ではない。検査とまでは言わないが時にはチェックすることの大切さを感じた。勤めていた化学会社では定期的に装置を全停止して点検・保守・補修が義務付けられていた。

作られたものは年々その品質が劣っていく。これは経年劣化といい避けられない現象である。神の創り賜うた人も例外ではない。今は医療の進歩がこうした劣化を防いだりその部分を取り除いたりして人としての営みを永らえている。

また、人の皮膚から万能細胞の1種といわれる「人工多能性幹細胞」といものが日本で作製され、これの医学への応用により痛んだ臓器を蘇らせることも可能になるという。人の体験する四苦、生・老・病・死はいつか人工的に解消される、と思うのは先走りすぎだろうか。

定年後も毎日の食事は1度も欠かしたことがない。これといった患いもなく過ごしているが、経年劣化は感じている。意識して身体に無理が掛からないように気をつけている。最も進んだ劣化は頭髪が変化したことでこれは覆い隠せない。

小さなビス1本でも抜け落ちればそのものは用を足さなくなる。自分の身体も時には点検し劣化の進行を防止したい。とりあえず誕生月検診の受診とメタボ症候群にならないよう万歩計をチェックしていこう。

(写真:ビスの緩んでいた取っ手)
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石垣

2007年12月03日 | 生活・ニュース


そのお宅は道路から少し離れた小高いとこに建っている。

裏手のそれほど高くない小山は何色かの紅葉が美しい。そこへ通じる緩やかな坂道に沿うように造られた白い石垣がある。長い石垣の上の庭には植え込みがされその奥に和風の家がある。絵になる光景といつも思っている。

石垣は傾斜地に石を積み上げて造った垣のようでもあり壁のようにも見える。いずれも様々な外からの守りの役目を担っている。この石垣がいつころ築かれた知らないが外観からは風雪に耐えただろうその年数を感じる。

日本の歴史的建造物は石垣で造り出した平地、そこに敷かれた石組みの上に建っていることが多い。それは堅牢で重厚さがあり見る人に大きな安心感を与える。またその大きさに威圧感を覚えることすらある。このことが長い年月を耐えたのかとも考える。

最近の造成住宅地では石垣を見ることは少ない。理由はあろうが無機質なコンクリートの壁が連り一貫性はあるが何か物足らなさを感じる。手間と暇の掛かった石垣には違った味わいがあることを知る。

「垣硬くして犬入らず」という言い伝えがある。これは「家族が健全で正しければ、これを乱す者は外から入ってこない」意味に使われる。我家にはブロックの囲いしかないが乱す者が入ってこないよう心がけだけはしておく。

(写真:紅葉と白い石垣)
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唯一のバッグ

2007年12月02日 | パソコン講座


受講者のうち半数ちかくの人が「マウス」に触るのは初めて、不安半ば予定外のマウスの掴み方や操作説明からその講座は始まった。

ペイントを使って思い思いの作画が始まった。クリックやドラッグ、塗りつぶしなどのたびに初体験らしい喜んだり驚いたりの声が出始めるころ、やっと肩の力が抜けはじめ絵らしい形が見えた。

サポートスッタフの支援もあったが、受講者の「手にあせ握る」マウス操作のかいあって個性的な絵が完成し画面を飾った。受講者は婦人会の皆さん、画面を見ながら遠慮ない批評が交わされ和気あいあいとした講座だった。

プリントをからエコバックへの貼り付けはスッタフが担当した。完成のたびに見える笑顔は実年齢を幾年か後戻りされたように見えた。

パソコンの楽しさを知ってもらいながら何かを作ってみよ、今回は社会問題化しているゴミ減量策の1つとしてのエコバック作りに挑戦してもらった。婦人会員皆さんの関心は高く定員を超える受講者だった。

作品を一同に並べると反省点を口にされる受講者も、次回講座もリピーターになってもらえる確信を持った。記念撮影をして講座を終わった。

世の中で1枚しかないエコバック、山間部の小さな町の中で人目を引くかもしれないなどと思いながら紅葉の残る山道を降りた。

(写真:素敵なエコバック作品の1部)
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師走の入り

2007年12月01日 | 生活・ニュース


今日から師走。サラリーマン時代「賞与とかけてなんと解く 嬉しいと解く その心は家内が笑顔の日」と笑わせた仲間がいた。賞与と縁遠くなって久しい。給料とは別に出るから嬉しいのだが、振込みになって亭主の威厳が下がった。賞与はボーナスともいうが、定年まで会社は賞与の2文字だった。

もうひとつ楽しみがあった。年末調整の還付金。特別減税の20%が施行されたころのそれの楽しみは記憶している。還付金は賞与の後だけに無条件で懐に入れられる人も多かった。そんな人は妻は知らないと言いながら、妻が許していることを知らなかったのだ。

12月は師走のほかに極月(ごくげつ)も使われるそうだ。
師走は歳末の慌しい感じを込めて、極月は1年の最後の月という感慨に基づいた使いかたをする。動と静の表し方が面白い。

今日から値上がりする品も数々。これから値上がりする品々も多くなる。28年ぶりの値上げの製品もある。驚きだが頑張りと努力の限界を越えたのだろう。値上げの大きな原因の1つに投機によることが指摘されている。値上げの原因がこんな理由では釈然としない。

どんぐりの実を粉にして練る、それを丸めて火で焼いて食べる。口にした子の「まずい」という顔が映っていた。戦後に見たようであり経験したような光景だった。エンゲル係数が高くなればそんな事も現実に、目覚めの悪い起きがけの夢だった。

何気なく入った細道にどんぐりが落ちていた。数個拾った。冷たいアスファルトにちょっぴり世相を感じた。

(写真:細道の枯葉とどんぐりは少し寂しそう )
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