イタリアは難民救助NGOと諍いを

BBC Migrant crisis: Italy and NGO in row over migrant deaths 18 July 2018

「A bitter row has flared up between a Spanish rescue charity and the Italian government after a dead migrant woman and child were found off Libya.」

　辛辣な（bitter）諍いが，スペインの慈善救助団体とイタリア政府との間で勃発した―死んだ難民女性と子供がリビア沖で発見されたことで。
　Proactiva Open Armsは，その死体と，萎んでしまったボートのフレーム（timber）にすがりつくカメルーン人女性を同組織が救助する様子の写真を投稿した。
　この慈善団体は，リビアの沿岸警備隊がこの三人を置き去りにしたと主張し，イタリアがこの動きを支持していると非難した。
　イタリアとリビア沿岸警備隊は，この慈善団体の疑念を否定する。

　地中海では2018年に，1400人以上が死亡ないし行方不明になったと報告されている。そして，キプロス北で難民ボート一隻が沈んだこの水曜，少なくとも16名以上の死亡が報告されている。
　リビア沿岸警備隊は，同組織は月曜，壊れたボートから165名を救助したと述べた―その沿岸から約80海里（148km）ほどの，萎んだボートが見つかった海域で。
　難民たちは，60時間以上漂流していたので，脱水症状を呈していたという―そして死んだ女児一人を回収した。沿岸警備隊は，なぜこの別の三名が壊れた筏に残されていたのかについては述べなかった。

　Proactive Open Armsによれば，この三人は“所謂リビア沿岸警備隊に放置され”ていたのであり，“彼らはイタリアによって合法化され任務を定められている”。この慈善団体は，“それぞれ死は，こうした方針の直接的結果である”と付け加えた。
　こうしたNGOたちは，リビア沿岸警備隊は難民を手荒く扱っていると非難しており，また難民たちを非衛生的で，過密で人権侵害がはびこる（rife with human rights abuses）収容施設に収容していることを責めてきた。

　イタリア内務相Matteo Salviniは，リビア沖で活動する慈善団体船を止める運動をしている。そこでは，彼らは，航行不適のボートから難民を救助してきているのだが。
　彼は，そうした救助活動はリビア沿岸警備隊に操作されたもののはずだと言い，そしてそうした慈善団体を，無慈悲な人身売買ヤクザを心強くさせるものだと非難する。
　その（イタリア語の）ツィートで，Salvini氏は言った：「スペインのNGOの二隻の船は，人間が乗せられるのを期待して地中海へと戻って来た。彼らは，時間とカネとを節約すべきだ，彼らはイタリアの港を，ポストカード上で見るだけだろう」

　とまあ、真面目に相当部分を訳してみた（後略）。

NewsWeek Japan「移民がもたらす意外な経済的プラス効果」2018年7月14日（土）15時20分 カシュミラ・ガンダー

「15年のEU内での難民申請数は100万人以上。彼らが欧州に与える影響を調べるために、仏国立科学研究センター（CNRS）やクレルモン・オーベルニュ大学などフランスの経済学者らは、OECD（経済協力開発機構）とEU統計局による15カ国、30年分のデータを分析し、サイエンス・アドバンシズ誌に発表した」

　そりゃあまあ、正規のルートで正規に認められた難民たちを緩やかに統合していけば、そりゃあまあ経済にプラスでしょうが。