空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

「世話係」か「個人スタッフ」か

2020-05-09 12:54:26 | 国語
NewsWeek Japan トランプ、新型コロナ検査で再び陰性 ホワイトハウスの世話係が感染 2020年5月8日(金)09時36分

米ホワイトハウスでトランプ大統領らの身の回りの世話をする軍所属のスタッフが新型コロナウイルスに感染したことが判明し、トランプ氏はペンス副大統領とともに新型コロナの検査を改めて受け、陰性の結果が出た
トランプ氏の世話係や側近などは全員、定期的に新型コロナの検査を受けているが、大統領執務室があるホワイトハウス西棟に勤務するスタッフや大統領警護隊、訪問者はマスクを着用していない

身の回りの世話をする軍所属のスタッフ」、世話係って、ちょっと待て。リアルに身の回りの世話をする人には「従僕」とか「執事」とか専門職の用語があるだろう。

CNN Japan トランプ米大統領のスタッフ、新型コロナ陽性が判明 2020.05.08 Fri posted at 15:30 JST

トランプ米大統領の身の回りの世話をする海軍所属のスタッフが、新型コロナウイルスの検査で陽性と判定されたことが7日、わかった

ホワイトハウスでは軍の精鋭メンバーが専属で勤務に当たっており、大統領や家族のごく近くで働く場面が多い。情報筋によると、トランプ氏はこのスタッフに陽性判定が出たことを知って動揺していたという

軍所属のスタッフはさまざまな形で大統領一家の身の回りの世話を行っており、食事や飲み物の手配を担うほか、トランプ氏の出張にも同行する。これに加え、歴代大統領は身近な相談役としてもスタッフを頼りにしてきた

 ということで、日常の生活の用を足し、執事というほど家政に入り込むようではない。この辺の属性はハウスキーパーに近いが、じゃあなんで専門職のハウスキーパーを雇ってないかといえば、相手が相手だから「出張にも同行」したりする必要もあり―要はこれ、「護衛」の任務が拡大されたものなんだろう。日常的な護衛、ボディガードであって、相手の属性上軍人であることが好ましい、あるいは選定手順を省略出来て合理的だ―ということなんだろう。

 …まあ、日本語で相当する語を見つけるには割と苦労しそうで、雑な日常語で片づけてしまいたくなる省力化の欲望は否定できないが、ちと「世話係」は日常語に近すぎて、むしろ理解を過たせる感をもつ。

 比較的しっくりくるのは「近習」かなあ。「近侍」でも同様に行けると思うが、封建時代の雰囲気をあまりに強く持つのが問題かな。「使番」とか。「トランプ大統領に近侍する軍スタッフ」。ちょっとしっくりこない。

CNN Japan ペンス米副大統領の報道官、新型コロナ陽性 トランプ氏が確認 2020.05.09 Sat posted at 09:50 JST

ワシントン(CNN) トランプ米大統領は8日、ペンス副大統領の報道官を務めるケイティ・ミラー氏が新型コロナウイルスの検査で陽性と判定されたと明らかにした

ホワイトハウスのスタッフで陽性が確認されたのは今週2人目。7日には、トランプ氏の身の回りの世話をするスタッフから陽性反応が出ていた

トランプ氏は個人スタッフの感染を受け、今後は毎日検査を行う考えを表明している

 この「個人スタッフ」だと軍所属という情報が消えてしまう感がある。

 奇妙に翻訳しづらい概念という感。
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