空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

ひとめを引きそうな事業をつぎつぎ手がける方針なのだろうか

2012-11-11 19:25:56 | Weblog
 流石に地元(秋田)版は手厚く報じる様子。

毎日新聞 田中文科相:3大学設置、一転「認可」 翻意へ委員会で与野党包囲網 /秋田 2012年11月11日 地方版

文科相が突然「認可」と態度を変えたのが7日の衆院文部科学委員会。与野党総掛かりで田中文科相を翻意させた舞台裏が、川内博史同委員長(民主)らの話で明らかになった

 衆院文部科学委員会で大問題となり,委員会決議が通りそうになった,それでは与野党の担当者の総意で田中文科相を非難することになって具合が悪い―

 ―そこで川内委員長が党本部・幹事長室に赴き調整,7日の「午後の質疑中に高井美穂理事(民主)が民主党の山井和則国会対策委員長と会談を重ね、「決議はできないが、代わりに大臣答弁でしっかり担保させる」と川内委員長に代替案を伝えてきた」。

 そうして

「3大学の新設については現行の制度にのっとり、適切に対応する」。与野党の理事が答弁の文面調整を終えたのは午後3時前。文科省の森口泰孝事務次官が田中文科相に紙を渡し「このまま読んでください。事態を収拾します」と伝え、「現行制度での認可」にたどり着いた

 そんなわけで,「役所の壁は堅くて高い」と語ったというのは(WSJ-Japan 「【投票】田中真紀子文科相の3大学認可、対応を支持する?」2012/11/8 15:21),実は実情に合っていない,少なくとも実情の一面を無視している。同僚からも『ちょぉ待てやぁ』と言われているわけで。

 しかしそれでも「官僚のせい」という辺りは,まあ流石といおうか―世間には『何しろ官僚が悪い』で買える支持率もあろう,その固定客を逃さない発言を選ぶのは流石というべきだろうか(過大評価かもしれないが)。

毎日新聞 田中文科相:美術大認可、謝罪 穂積市長「遅きに失した」 樋田学長も「当然」 /秋田 2012年11月10日 地方版

田中真紀子文部科学相が9日初めて謝罪したことについて、秋田市の穂積志市長は「遅きに失した」、同大学長に就任予定の樋田豊次郎・秋田公立美術工芸短大学長は「当然だと思う」と述べ、冷ややかな反応を見せた

 穂積市長は”宣伝になったでしょう”発言に対して「「精いっぱいの強がりだと思う。大臣としての言葉の重さをよく考えてもらいたい。進路変更を余儀なくされた犠牲者(受験生)もいる」と批判した」。さらに「樋田学長は「ナンセンスな話。私たちにとっては大学の質を高めて維持することが本当の宣伝だ。騒動で話題を作るとは笑止千万だ」と憤った。さらに、認可の新基準について「いいかげんなものを作って50年もあてはめるようなことになれば、もっと大きな禍根を残す」と慎重な議論を求めた」。

 ともかく「よりよい教育を」というのは,まず誰もが同意するだろう。それを実際の形にするための諸制度,諸項目,諸々の数字については慎重の上にも慎重を重ねた議論が必要。
 …規制緩和して,潰れるものは潰れなさい,というやり方もあるが,それでは社会的な損失が大きすぎるよねというので厳しい審査をする方向で今まできてたんだろうしねー。

影響で中止したオープンキャンパスは、周知期間が短く、一部国公立大で推薦入試の願書受け付けが始まっていることもあり、実施しないことを決めた

 教員側とすれば負担が一つ減って楽にはなる(近視眼的見解)。が,学生の不利益になりますよねえ,これから数年を過ごすかもしれないところの偵察ができないのって。


 まあこの三大学については,あとは淡々と日常業務をこなすばかりかと思われる。が,いま一方の当事者は:

読売新聞 真紀子大臣、次は…批判必至の朝鮮学校無償化 2012年11月11日12時55分

「閣僚として二つやりたいことがある」田中氏は10月1日の文科相就任以来、文部科学省幹部らにそう繰り返してきた。やりたいことの一つは、秋田公立美術大など3大学の不認可で注目された大学の設置認可制度などの見直しだ。もう一つは「朝鮮学校の無償化だろう」というのが同省幹部の共通認識だ。実際、田中氏は10月12日の報道各社のインタビューで、「早く政治判断で決めるべきだ。批判されることを覚悟の上でないと決められない」と述べるなど、無償化に意欲を示してきた

 …ひとめを引きそうな事業をつぎつぎ手がける方針なのか,それともひとめを引いた事案しかアタマにないのか…。

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