空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

Sheikh Sharifはエチオピア軍撤退問題に楽観的である:ソマリア

2008-10-22 22:53:36 | ソマリア関連
Garowe Online Somalia: Opposition leader 'hopeful' for Ethiopia withdrawal Oct 21, 2008

 イェメン,サナア発。10月21日。ARS議長Sheikh Sharif Sheikh Ahmedは和平文書の締結についてhopefulであると宣言。来週,ジブチで政府側代表団とARSジブチ派代表が会談する予定。この会合で和平文書にサインがなされる予定。これは全土に亙る停戦及び最終的なエチオピア軍撤退を定めるもの。

 また,国連特使Ahmedou Ould-Abdallahも臨席する予定であるという。またSheikh Sharifはイェメン大統領Ali Abdalla Salahにソマリア和平を目指すその政策について感謝の意を表明。


 ARS(ジブチ派)は暫定政府との和平に前向きである姿勢を改めて表明。恐らく彼らは将来,一定の権力の配分に与るものと思われます。といいますか,南部ソマリアの相当部分を実効支配してますし。

 残る問題のうち,最大のものはARSエリトリア派の動向であり―ジブチ派がこうして和平姿勢を示したからには,今週~来週にかけ,力を尽くして南ソマリアに鉄血の雨を降らせるものと思われます。
 とりわけエチオピア軍に対して攻撃を仕掛け,戦闘の泥沼に引き摺りこめれば,彼らとしては戦略的勝利といえましょうね。

 なお,AU平和維持軍ですが,話によるとブルンジが追加の一個大隊(800名)を派遣した由:

BBC Somali Islamists threaten Kenya  16 October 2008

 …イスラミストがケニアにも喧嘩を売っている件はまぁさておきまして(IGAD圏内で彼らが存在を肯定的に認めるのはエリトリアだけだろう),これでウガンダ・ブルンジはAUソマリア派遣軍への(兵数的な)約束を果たしたわけです。
 これで3000名を越えたAU軍。戦うには骨が折れますよ?

 にしても,最近それほど暴力闘争的には盛り上がりの少ないソマリア反政府勢力ですが,こうしてみると今週~来週の戦闘のために手控えているのかもしれませんね。尤も,イスラム法廷(ジブチ派系統)の兵とも緊張状態にあっては,動かせる兵力の余裕もそれほどではないでしょうけど。

 といいますか,和平文書サインと同時に(文学的表現),ジブチ派系統UIC民兵はアル・シャバブ(エリトリア派系統)の敵になるわけですが。

 ほかに先週見たBBCのソマリア関係記事メモ:Heavy fighting engulfs Mogadishu  17 October 2008 ;Somali pirates free Asian sailors  16 October 2008

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