といいますか当たり前のことは報道されない傾向があるものでして。というか普通の人が普通の頭で考えた普通のことはニュースになりません。
異常事態が起こったからニュースになるんであって。
それは常態じゃないですよ。
イスラム過激派の行動ばっかり報道されるから,うっかりするとムスリムに平和主義者は居ないのかな,かなっと思う人まで出かねない。居るんでしょうか教えてください,って言われても,こんどはこっちが困るだってそんな当たり前の記事なんてわざわざ記録してません。
というのも悪いのでちょっと自分の過去の記録から手繰ってみたりした結果:
BBC news, South-Asia Karachi protest at Sharia mosque 16 April 2007
古い話題ですね。パキスタン首都の「赤の寺院」(関連記事一覧)への抗議行動。数万からの人が参加だとか。但しこの運動の指導者自身は聖職者じゃない模様(?)。
聖職者じゃないけど,一般世論の話では:「ムスリムはあんまり自爆テロを容認しないっぽいのです」。
赤の寺院始末に関する,民間人的ご意見:「「赤のモスク」始末記:パキスタン」。
あと昔ちらっと読んだだけの記事だと,英国のムスリム聖職者団体が暴力反対を言ったとかなんとか。これはあれです,ロンドン地下鉄連続爆破事件の頃でしょうね(Wikipedia日本語版でロンドン同時爆破事件)。
…したら別のハードルが出てたりした。ガンジーやダライラマのような強い影響力のあるリーダーはイスラムには居ないのか?と(http://blog.goo.ne.jp/kuniphoto/e/b81437f5d4ed16a66b761233eda5893eのコメント欄)。
過激派「イスラム」の暴力に絡めてのことと理解し,(絶対)非暴力の方向で―というなら,そりゃあインド文化圏の行き過ぎたほどの非暴力思想が世界的に異例なんだと思う…。
それに時代背景,置かれた条件も異なり,一概には言えない。
また,「イスラム」過激派の暴力って,まあ一応,仮にもまあ,圧制に対する抵抗という面はあるようで,すると宗教だけの問題にはならないし。
過激派に対する行動は,即座に政治的な行動になる,ともいえる。―上掲,赤のモスクへの大衆抗議行動指導部は親ムシャラフである旨,記述してある点を注意。
ともあれそういういいわけ抜きに,私がイスラムに関して不勉強なことは明らかで―私は実例を出せません。マスードとかだと武力が表に出るし。
ですから,貴殿,調べ,読み,考えよ。ただ聞くのではいけない。帽子の台は,意外に多くのことができるものだ。
…あと,所謂「大衆」行動の現実の限界も認めるべき,かな…。
いやほら,例のカラー革命を例にとれば,『まぁなんてステキに××一色☆ みんなお揃いなんてすごぉいっ☆ おべんとだって心配いらないよっ! 大衆の資金力ってなんて無限大☆』
異常事態が起こったからニュースになるんであって。
それは常態じゃないですよ。
イスラム過激派の行動ばっかり報道されるから,うっかりするとムスリムに平和主義者は居ないのかな,かなっと思う人まで出かねない。居るんでしょうか教えてください,って言われても,こんどはこっちが困るだってそんな当たり前の記事なんてわざわざ記録してません。
というのも悪いのでちょっと自分の過去の記録から手繰ってみたりした結果:
BBC news, South-Asia Karachi protest at Sharia mosque 16 April 2007
古い話題ですね。パキスタン首都の「赤の寺院」(関連記事一覧)への抗議行動。数万からの人が参加だとか。但しこの運動の指導者自身は聖職者じゃない模様(?)。
聖職者じゃないけど,一般世論の話では:「ムスリムはあんまり自爆テロを容認しないっぽいのです」。
赤の寺院始末に関する,民間人的ご意見:「「赤のモスク」始末記:パキスタン」。
あと昔ちらっと読んだだけの記事だと,英国のムスリム聖職者団体が暴力反対を言ったとかなんとか。これはあれです,ロンドン地下鉄連続爆破事件の頃でしょうね(Wikipedia日本語版でロンドン同時爆破事件)。
…したら別のハードルが出てたりした。ガンジーやダライラマのような強い影響力のあるリーダーはイスラムには居ないのか?と(http://blog.goo.ne.jp/kuniphoto/e/b81437f5d4ed16a66b761233eda5893eのコメント欄)。
過激派「イスラム」の暴力に絡めてのことと理解し,(絶対)非暴力の方向で―というなら,そりゃあインド文化圏の行き過ぎたほどの非暴力思想が世界的に異例なんだと思う…。
それに時代背景,置かれた条件も異なり,一概には言えない。
また,「イスラム」過激派の暴力って,まあ一応,仮にもまあ,圧制に対する抵抗という面はあるようで,すると宗教だけの問題にはならないし。
過激派に対する行動は,即座に政治的な行動になる,ともいえる。―上掲,赤のモスクへの大衆抗議行動指導部は親ムシャラフである旨,記述してある点を注意。
ともあれそういういいわけ抜きに,私がイスラムに関して不勉強なことは明らかで―私は実例を出せません。マスードとかだと武力が表に出るし。
ですから,貴殿,調べ,読み,考えよ。ただ聞くのではいけない。帽子の台は,意外に多くのことができるものだ。
…あと,所謂「大衆」行動の現実の限界も認めるべき,かな…。
いやほら,例のカラー革命を例にとれば,『まぁなんてステキに××一色☆ みんなお揃いなんてすごぉいっ☆ おべんとだって心配いらないよっ! 大衆の資金力ってなんて無限大☆』
あそこじゃ国軍と部族民兵が正面衝突してますし(苦笑
国の威令もなにもあったものじゃないですねぇ。親タリバン勢力なんかいくらでもいるでしょうし,だからこそそのあたりにビンラディンが隠れているんだろう,といわれるんでしょうし。
ビンラディンの消息については,ブットが言及するからにはまずまずの確度の情報があったか,と言う程度でこれ以上は何とも。
先日出たというヴィデオは,ちょっと前の録画であろうという話の様子ですし。
タリバン上層部で動きもあるようで,今後に要注意,でしょうか:Taleban sack military commander(http://news.bbc.co.uk/2/hi/south_asia/7164277.stm)。
>アメリカと対テロで手を結んだ時までには
そうですね。最高レベルでは,その頃からタリバン切りは決定事項ですよね,きっと。問題は親タリバン勢力がどのくらいの高み・深みで行動してるか…。
■苦境のムシャラフ大統領 パキスタン
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070405/1175777192
には『もともとパキスタン軍統合情報部(ISI)はアフガンでの影響力を確保するため、自らタリバンを育ててきた。「下士官クラスにはタリバンを今も支持する勢力が存在している。大統領が過去、少なくとも2度暗殺未遂に遭った際には、軍人の関与が判明している。』とあります。
アメリカと対テロで手を結んだ時までには、さすがにタリバンとは手を切ろうとしてるんじゃないですかね。
ただ、アフガンとパキスタンの間にある連邦直轄部族地域というのはパキスタンの中央政府の支配が及んでいないそうで、何かあるのかもしれません。アフガンはそもそも国境線に不満があるようで、そのためのタリバンだったんじゃないかと思います。
あとどれぐらい信じられるのか良く分かりませんが、
■Benazir Bhutto said Osama bin Laden was dead
http://www.prisonplanet.com/articles/december2007/281207_said.htm
というページもあります。もしよろしければ真偽の程をチェックしていただけますか。
未だにいろいろ繋がりもってそうですし,ビンラディンが捕まらないのは某軍の一部が彼を擁護しているからとか言われますしねー。
それこそ草の根レベルで,パキ側の宗教学校で教師が煽ってミドルティーンの男の子を自爆テロ要員に仕立て上げたり…。
http://blog.goo.ne.jp/teiresias/e/395f21df01e4a44eee64d66dc291ae87
タリバンとかアルカイダが反米闘争に走ったのはビンラディンの財力に物言わした発言力のためだったと思います。
ちょっと後で調べてみます。違ったらまた後で訂正します。
やっぱり教育はきちんとするに越した事ないですねぇ。
昔,大学の入学手続きを終え,建物外に出ると左翼諸派のセンパイが待ち構えていてですね,『日本は戦争をしているんだヨ!?』と熱弁くださいました。経済的支配の事だろうと言ってあげたら,にこぉーっ嬉しそうに笑いかけてくれました。
教科書の教えない世界の真実を若者達に知らせねば!と頑張っていたみたいなんですが,中学・高校教科書も読みこなせないレベルでモノを言われてもこっちが困る。
日本みたいに普通教育が行き届いた国であのざまですから,初・中等教育が満足に行かないところじゃさもあらん。
えらく高純度なワッハーブ派の教えを「土民」たちに教えるということで、かなり略したようですねえ。
…うわぁ。そりゃひどい。
難民キャンプで可能な限りの教育を,とか頑張った結果かもしれないですが,それでもその状況はどぅか…。
タリバーンは例外的なようで、難民キャンプでおっそろしく単純化されたイスラームだけを学んだ連中が中心だそうです。ろくにコーランもハディースも読んでいないのまでいるそうで。
> 現状ではエジプトのイスラム法学者が出すファトワが最も権威がある
にしても,現場で法解釈で多少なりと融通利かせたりできるだろうし,きっとそれがイスラムの生命力なんじゃないかなーと想像する程度で過ごしてました。
日本仏教だって,所変わればものすごく風習が変わって,いやそれ同じ宗派か?というくらいのこともある風な…。そんな融通無碍なところがあるんだろうと思ってるんです。でないと多分,あんまり広がれない。
…だからタリバンとかが活動する余地もでるんだろうけど。
各教会の自治権は大きそうで,ある意味民主的なのかなーとも思うところもないではないです。各教会が神の名の下に宗教令を出す破目になることもあるわけで,神さまは大変そうだなとも思いますが。
あとそこそこ学のある人たちがテロに走るとか,それは普通のことなんじゃないかなと思います。全共闘なんてものもあったわけで。
田舎の学校のトップを走ったよーなひとが,『ああ僕にはきっと輝かしい未来がっ』とか思って都会(西欧)の大学に出てきてみたら実は自分はざらに居るレベルだったり田舎者扱いされたり,
うにゃー,僕はほんとはもっと(以下略)だから偉大な事ができるんであってほら実は僕は神の使徒ォォォ,なんてのはわりとありそうな。
真実に目覚めた学生として労働者との連帯をとかそーゆーよーなことを考え始めて,結局潰れた後輩を見た身としては,まあええ,若者はしばしば同じ道を辿るものだという気が…。
全くです,反則大将に対する正義の裁きがなされたこの夜に!(←おい)
…まぁ私も「帽子の台」だなんて欝思想と二人連れですが。
いえまあ。「暴力礼賛」を公言していいものとするかどうか,建前の部分での話,ではあります。カダフィ大佐みたいに,弱者の(悲しい)抵抗手段としてまぁあり得るよなぁ,というのは私も同意する気持ちがあります。
ただ日常を,多少の愚痴と一緒に生きていたいだけなのに,それがなんか訳判んない巨大な何かに打ち砕かれたら,そりゃ八つ当たりもしたくなろうというもので。
…××軍の誤射で夫を殺された未亡人が,とにかくなにか「軍」に対して絶望の表現をしようとかいうのは,まぁ解らんでもないというか無理もないというか…。
そこで『それは正当な抵抗活動であって汝は神の許に召されるであろうー』と説くか,『それでもなお暴力は悪なのであるー』と説くかは,まぁなんですか,上部構造的なところでの大きな分かれ道かと。
維持したい社会,つくりたい社会,どこらあたりでたった今の妥協をなすかは,いやホント難しい。誰もその智慧は,まだもってないでしょうし,私自身も何かそれに貢献できそうでもない。
…新年始まって最初に書く文がこれか。
タイトルの件
■ビンラディンよ「アルカイダ暴走止めて」 スンニ派訴え
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070407/1175958534
…は平和発言というより現状があまりに悲惨と言うことかもしれませんが…
■サウジアラビア:イスラム法学者がビンラディン容疑者批判
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070920/1190304430
こちらのほうは一応平和発言かなと。
あとリーダーはイスラムにはいないのかということですが、昔はカリフという人が、教皇とも呼ばれましたが、預言者の代理人という事で、イスラム世界におりました。最後にはオスマン帝国のスルタン(皇帝)が兼任していたはずです。ですが欧米の圧力を受けカリフはいなくなってしまうんですね。
サウジの方のリンク先に書いてありますが、現状ではエジプトのイスラム法学者が出すファトワが最も権威があると別のところでも読みました。
実際にはこんな記事もありました。
■ビンラディン師に「神の剣」称号 パキスタン宗教組織
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070623/1182554287
ビンラディンをカリフにしてもいいという発言がどこかにあった気もしますが、今ちょっと見つからないです。
Hi-Low-Mixさんのおっしゃる事、ホッブズ問題と言うやつですかね。自然状態の万人の万人による戦いをいかに治めるかと言うやつです。それで一時期社会学も独学でやってみようかと思ったのですが、ちょっと自分には無理でした。
ともかく自分の今の考えは、
■イラクに流入のアルカイダ戦闘員、リビア人が増加 米報告
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20071221/1198243543
の追記の下のほうに書いたとおりです。
たぶん、イスラーム圏に限らず、キリスト教世界もアジアやらなんやらも、基本的には「暴力反対」ではないと思うんです。
むしろ「イスラームの人たちだって、西欧やらなんやらと同じように『社会を維持したい』と考えている」って言うべきなんじゃないかと。
「人が人を殺しちゃいけないのは、そう決めないと社会を維持できないから」とカントクがおっしゃっていたかと思いますが、そのレベルでは本当にイスラームもキリスト教も儒教もありませんよね。
でも、それぞれの文化によって維持したい「社会」が違うという現実もある。
今はそこに生じる矛盾を超える知恵って、まだ誰も得ていないように思えるのです。
…年末だってのに鬱なこと言うなー(→ワシ)。
いやいつも参考記事をありがとうございます。
> 『クッキーを焼いたなんていう話題
ナイス発言ですよねぇ,それ。こうした,いろんな「マジ」なものを皮肉と笑いと冗談に巻き込む「抵抗」運動は結構効率よさそうな気がするです。
■ムスリムはあんまり自爆テロを容認しないっぽいのです
のリンク先のBBCでした訂正します(_ _)
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070725/1185362453
たしかに疑いだしたらきりがありませんが。
あと他にはこんな記事もありました。
■バグダッドの防護壁に平和願う壁画 「街に潤いを」
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070513/1179043046
一番このエントリの趣旨に合ってるのはこの人たちでしょうか。
中東ジョークで笑いの渦 グループ名は「悪の枢軸」
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070514/1179175390
『クッキーを焼いたなんていう話題なんてどうかな』なんていうのはまさにぴったりじゃないでしょうか。
テロの原因はこういう人なのかもしれません。
■「弱者がテロに頼るのは自然」カダフィ大佐が講演
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20071210/1197293975