空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

Gedo県都陥落

2011-04-29 16:15:49 | 「ジュバランド」
Shabelle Media Newtwork  Somalia: Ahlu Sunna threatens to attack Al shabaab Tuesday 26th April

 Ahlu Sunnahは火曜,アルシャバブに対する攻勢を行うと声明。
 Gedoでの広報Sheikh Mohammed Hussein Al Qadiが言うには,GedoではGarbaharey及びBardhere,BayではYurkud村を攻撃する予定という。
 その第一の目的は,アルシャバブの支配から民間人を解放することにある!

 で翌日の報道:
Shabelle Media Newtwork  Somali forces, Al shabaab clash in southern Somalia Wednesday, 27th April

 Gedo県各地で水曜朝から政府側とアルシャバブ側とで激しい戦闘,Sheikh Mohammed Hussein Al QadiによればAhlu Sunnahは敵兵20名ほどを殺害したという。

 衝突の現場は,Garbaharey市から20kmほどのTulo-Barwaqo―ここのアルシャバブに政府軍が奇襲を加えたそうな。
 この一連の動きの結果として,いくら政府側発表によるとはいえ―

Shabelle Media Newtwork  Official: Over 30 Al shabaab killed in southern Somalia battle Thursday, 28th April

 36名のアルシャバブ兵が殺害され,さらに数十からの負傷者を発生せしめたと,木曜,政府側Gedo県施政官Mohammed Abdi KalilはShabelle Media Networkに誇る。Tulo Barwaqo村からアルシャバブを駆逐,彼らは戦友の死体を回収もできなかったとする。

 さらに示唆するところでは,政府側勢力はいまやGarbahareyから5kmほどの位置まで迫っているという。可能な限り早期にGarbahareyを奪取する,そう彼は語る。アルシャバブはすでに以前そうであったほどには強力ではない,彼らは溶解しつつあるというわけだ(この見解は,さらにIndha Addeによっても確認される:Shabelle Media Newtwork Somali officer: Al shabaab military capacity undermined Thursday, 28th April)。

 この報道に対するアルシャバブ側説明は報道に載っていない。

Garowe Online Fighting in Somalia kills 21 Apr 28, 2011 - 9:35:30 AM

 水曜,南部でAhlu Sunnahとアルシャバブとの衝突で21名が死亡したとGaroweは報じる。Ahlu SunnahはGarabahareyから20kmほど南のBarwaaqo村を攻撃,アルシャバブを駆逐した模様。Garbahareyから5kmの位置のアルシャバブ基地をも奪取したと報じられる。

 なおAhlu Sunnah側死者は1名,5名負傷と主張されている。
 そうして28日には,当のGarbahareyが陥落したと報じられる:

Shabelle Media Newtwork  Somali forces, Ahlu Sunna take control a key town in south Thursday, 28th April

 ソマリア暫定政府軍およびAhlu Sunnah民兵団は木曜,Garbahareyを無血占領したという。Gedo施政官Mohamed Abdi Kalilは,政府側が県都を支配していると説明する。
 Shabelle M.N.は独自のソースからもこの報告を確認している由。Gedo県都は政府側の手に落ちた,と。

 どうも水曜夜にはアルシャバブは同市を退却したそうだ。なお,この街は嘗てのソマリア大統領Mohamed Siad Bareの故郷だそうだ。

 Ahlu Sunnahがアルシャバブを追撃している由。アルシャバブ側からの説明はなおもないが―

Shabelle Media Newtwork Al shabaab launches surprise attack on Somali forces in Gedo region Thursday, 28th April

 アルシャバブはLuq近くのKured村で政府側軍用車の車列を襲撃したという。戦闘が発生し,5名が殺害され,それ以上が負傷した模様。こちらについては政府側損失の実数は挙げられていない(政府側広報による)。にもかかわらず,アルシャバブは,少なくとも積極的に報道に情報を流してはいない模様。

 アルシャバブは南部で,少なくとも撤退・戦線縮小を重ねているようです。

 政府側の統治も,まあうまく行っているとはいえない(※通常の国家水準で):

Shabelle Media Newtwork Elders complain of Somali govt troops in Dhobley Wednesday, 27th Ap

 Dhobleyでは地元長老たちが不平不満を訴え出た。Lower Jubbaのこの町はケニア国境に近く,先日までアルシャバブ支配下にあった。最近政府側によって奪取されたが。

 問題は,あまりに多数の検問があって移動に難があり,またソマリア暫定政府軍のみならずケニア国境警備の人員までがこの街に入り込んであふれているという(地元長老Ahmed Nir Ibrahim氏による)。

 どうにも未組織に進入しているようで,指揮官にきっちり指導するよう要請している。
 また,アルシャバブによる報復も懸念されるところ。

 しかし
 まあ
 なんだ

 問題がもしこの程度であれば,わりと問題少なく収まっている風でもある。

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