東北大学/ 都道府県別の男女平等度指標を測定:ランキングを公表
-宮城県は27位。九州男児やカカア天下の効果は?-
平成22 年4 月9 日 報道機関 各位
東北大学大学院経済学研究科吉田 浩教授ら東北大学グローバルCOE(グローバル時代の男女共同参画と多文化共生)の研究グループは、日本の全都道府県の男女平等度指標を測定し、ランキングを公表しました。
それによれば、おおむね中部、関西、中国・四国地方で平等度が高く、九州、東北、北海道は平等度指標の低いことがわかりました。
このうち、九州地方では「九州男児」という言葉の通り女性知事の熊本県を除き、平等度が下位の件が続いています。その一方で、「カカア天下」と呼ばれる上州地方では必ずしも指標が高くないこともわかりました。
宮城県は全国の中央付近の27位でした。
この研究結果は、4月10日午前に東北大学川内キャンパスで行われるGCOE桜セミナーで詳しく報告されます。
【研究内容】
本研究は、子育て、女性の教育、男女人口、女性の労働参加、女性の給与、女性の政治参加の6つの指標を全都道府県別に収集し、北欧の男女共同参画の先進国、ノルウェー統計局が公表している男女平等度指数の推計手法にもとづき、スコアを求めるという形で計算されています。今回はそのスコアに基づき、全国の都道府県をランキングしたものです。
全国第1順位が鳥取、次いで長野、京都、岡山、香川が同順で2位、そして東京と沖縄が同順でそれに続くという結果が得られています。おおむね中部、関西、中国・四国地方で平等度が高く、九州、東北、北海道は平等度指標の低いことがわかりました。
日本の男女平等度指標については、日本全部を1つの指標で代表させ、国際比較をしたものはこれまでも公表されてきました。
しかし、今回、都道府県別に男女共同参画の度合いを測定したことで、男女共同参画の進み具合が地域別にはっきりと把握できるだけでなく、どの地域のどの指標を改善することが優先であるかという政策の効率性の観点や、同じ日本のもとで男女共同参画の実現に地域格差があってはならないという公平性の観点からも有効に活用できる統計資料であると言えます。
表1 都道府県別の男女平等度指標
図1 都道府県別の男女平等度指標マッピング
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